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【NBAプレイオフ2025展望】西準決勝:サンダー対ナゲッツ

Stephen Noh

坂東実藍 Miran Bando

【NBAプレイオフ2025展望】西準決勝:サンダー対ナゲッツ image

オクラホマシティ・サンダーとデンバー・ナゲッツの対戦には、素晴らしいシリーズになること間違いなしという要素がいくつかある。MVPの有力候補同士が対戦するトップクラスの2チームのマッチアップだ。ナゲッツは2年前に優勝しており、サンダーはその王座を目指すハングリーな若いチーム。バトンが受け継がれることになるのだろうか?

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ナゲッツは2年前ほど支配的ではない。だが、どのシリーズでも勝てるだけの大きなチャンスが常にある。ニコラ・ヨキッチという、明らかに最高の選手がいるからだ。一方で、シェイ・ギルジャス・アレクサンダーは、リーグで唯一、そのヨキッチ同様に、あるいはそれ以上に優れた選手である。

どちらのスター選手も素晴らしいプレイを見せるだろう。そしてだからこそ、このシリーズは必見だ。

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サンダー対ナゲッツの予想

プレイオフのほかのどのウェスタン・カンファレンスのチームとの対戦でも、ナゲッツにはシリーズを勝ち抜くだけの十分なチャンスがあるだろう。しかし、レギュラーシーズンで50勝だったナゲッツに対し、サンダーは68勝だった。このマッチアップで有利なのはサンダーだろう。

サンダーがこれだけの勝利を収めてきたのは偶然ではない。守備は歴史的にも素晴らしく、匹敵するのはビル・ラッセル時代のボストン・セルティックスくらいだろう。1試合平均12.9点差をつけており、シーズン最多得失点差記録を塗り替えた。

ナゲッツはレギュラーシーズンよりもプレイオフになって向上したようだ。ヨキッチは相変わらずヨキッチだろうし、ジャマール・マレーはポストシーズンに調子を上げる傾向を続けている。

そのマレーこそ、ナゲッツがこのシリーズで勝つためのチャンスとなる鍵になるだろう。サンダーには彼を抑えるための優れたディフェンダーがたくさんいる。ルーゲンツ・ドート、ケイソン・ウォレス、アレックス・カルーソが、代わるがわるマレーを苦しめるはずだ。この3人のエリートクラスのストッパーを乗り越えても、サンダーにはチェット・ホルムグレンにアイザイア・ハーテンシュタインと、エリート級のリムプロテクターコンビが控えている。

また、ナゲッツは重要な選手がケガを抱えた状態でこの対戦に臨まなければならない。マイケル・ポーターJr.の肩は良い状態ではなさそうだ。ドリブルするたびにひどい様子で、消えてしまう時もあった。ナゲッツにはベストの彼が必要だ。

とにかく今のサンダーは層が厚く、勝つための方法をあまりに多くそろえている。ギルジャス・アレクサンダーは平凡なナゲッツの守備を切り裂くだろう。そしてサンダーの強力な守備が控えている。

予想:第6戦でサンダー勝利

Jamal Murray

サンダー対ナゲッツ、2024-2025シーズンのレギュラーシーズン成績

サンダーとナゲッツは今季、2勝2敗と五分の成績だ。

  • 2024年10月24日:サンダー 102-87 ナゲッツ
  • 2024年11月6日:ナゲッツ124-122 サンダー
  • 2025年3月9日:サンダー 127-103 ナゲッツ
  • 2025年3月10日:ナゲッツ140-127 サンダー

両チームの対戦では素晴らしい試合が見られた。互いにとってのシーズン開幕戦では、ホルムグレンが25得点、14リバウンド、5アシスト、4ブロックと支配的な活躍を見せている。

2試合目はもっと接戦となり、ナゲッツがサンダーにとってシーズン初の土をつけた。サンダーの連勝を7で止めている。ラッセル・ウェストブルックが29得点をマーク。終盤にはペイトン・ワトソンが決定的なブロックを見せた。

最後の2試合はオクラホマシティでのバック・トゥ・バック(2日連続試合)だった。初戦はサンダーが支配的で、ギルジャス・アレクサンダーが40得点をあげ、24点差の勝利に導いている。翌日の対戦では、ヨキッチが35得点、18リバウンド、8アシストとお返し。ナゲッツを13点差の勝利に導いた。

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サンダー対ナゲッツ注目ポイント:

サンダーはニコラ・ヨキッチを抑えられるか?

ヨキッチを止められる者はいない。だが、サンダーには彼を苦しめられるかもしれない駒がそろっている。

昨季、ヨキッチはホルムグレンにもう少し太る必要があると言ったが、ホルムグレンはそのアドバイスを受け入れなかった。強さという点で、ヨキッチにアドバンテージがあるのは間違いない。しかし、ホルムグレンは驚くほどうまくヨキッチを守ってきた。最初の対戦ではポストアップからのフィールドゴール5本中1本成功にとどめている。サンダーの勝利に決定的だったブロックもあった。

ホルムグレンはヨキッチをトゥルーシューティング成功率42.7%に抑えている。レギュラーシーズン全体でのヨキッチは66.3%だ。一方、ハーテンシュタインがマッチアップした際のヨキッチのトゥルーシューティング成功率は71.7%だった。

しかし、ハーテンシュタインは素晴らしいディフェンダーだ。そして彼が主にヨキッチにつくだろう。それにより、ホルムグレンはもっと動くことができる。以前もナゲッツを相手にうまく機能した戦略だ。ホルムグレンはハーテンシュタイン以上に優れたショットブロッカーで、アーロン・ゴードンにつきながらもリムを守れる。

ラッセル・ウェストブルックの調子は?

ウェストブルックはここ数年を通じて安定していない。好調の時はチームを勝たせられる。そうでない時はチームを競わせられず、ボールを持った際にとんでもない判断をする。

ナゲッツはウェストブルックを頼りにしなければいけないだろう。デイビッド・アデルマン暫定ヘッドコーチが信頼できるベンチメンバーは多くないからだ。ジュリアン・ストローサーは以前のサンダー戦で素晴らしい守備の出来だったが、攻撃力の欠如でこのプレイオフは出ていない。

ナゲッツはシェイ・ギルジャス・アレクサンダーを抑えられるか?

今季のナゲッツは守備が強みになっていない。レギュラーシーズンの守備はリーグ21位だ。ヨキッチはうまくペイントを守れず、相手の攻撃の起点となる選手を止められるディフェンダーもナゲッツにはいない。

これは、今のサンダー相手には本当に問題となるだろう。レギュラーシーズンのサンダーは1試合平均のドライブがリーグ2位。ギルジャス・アレクサンダーはなめらかな動きで意のままにリムにたどり着く。このシリーズでもそれは変わらないだろう。レギュラーシーズンでの対戦で、ギルジャス・アレクサンダーはナゲッツ相手に平均30.3得点、6.5アシストを記録している。

ギルジャス・アレクサンダーはメンフィス・グリズリーズとのファーストラウンドで、あまり目立っていなかった。普段なら決めるようなショットを失敗している。それでも、サンダーはラウンドを突破するのに彼を必要としなかった。しかし、今回は彼が必要となるだろう。

原文:Thunder vs. Nuggets prediction, odds, schedule for 2025 NBA Playoffs second round series(抄訳)
翻訳:坂東実藍


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Stephen Noh

Stephen Noh started writing about the NBA as one of the first members of The Athletic in 2016. He covered the Chicago Bulls, both through big outlets and independent newsletters, for six years before joining The Sporting News in 2022. Stephen is also an avid poker player and wrote for PokerNews while covering the World Series of Poker from 2006-2008.

坂東実藍 Miran Bando

フリーランスライター。NBAや欧州サッカーを中心に担当。執筆業は約20年の40代。マジック・ジョンソンのような華麗さを夢見るが、現実は地味キャラ。ならば目指すはサネッティのような継続性か。日々、子どもたちの世話に追われながらバスケとサッカーを追い続け、地道に各種媒体へ寄稿。