シーズン前半戦の最もサプライズな選手4選

SNスタッフ
Stephen Noh
コントリビューター
小野春稀 Haruki Ono
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NBA2025-26シーズンの前半戦では、多くの素晴らしい成長が見られた。ジェイレン・ジョンソン、ジェイレン・デュレン、デニ・アブディヤ、ジャマル・マレー、チェット・ホルムグレンは初のオールスター選出を果たす可能性がある。彼らについては今後多くの注目が集まるに違いない。

しかし成長はあらゆるレベルで起こるものだ。既に優れた選手やオールスター級の選手たちの成長は、注目されにくい。ここでは、潜在的なMVP候補から前半戦の個人的なMIP(最成長選手)まで、正当な評価を得られていないサプライズ選手4人を紹介する。

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シーズン前半戦のサプライズ選手4選

平均20.6点のニキール・アレクサンダー・ウォーカー

クイン・スナイダーHCが指揮を執っていたユタ・ジャズ時代、ニキール・アレクサンダー・ウォーカー(以下NAW、ニキール)は安定した出場時間を得ることができなかった。ミネソタ・ティンバーウルブズでは優秀なロールプレイヤーとしてブレイクしたが、シーズン187試合のうち、先発出場はわずか30試合だった。現在所属するアトランタ・ホークスでは、彼は、スナイダーHCにとって最も信頼のおけるスターターの1人となっている。

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キャリア初期のNAWは、プレイメイキングを多少はこなすことができる、3&Dとしてスタートした。昨シーズンの平均得点は9.4点、キャリア平均は8.6点と控えめな数字である。

しかし、今シーズンは平均20.6点と、昨シーズンから11.2点も上昇している。昨年MIP(最成長選手)賞を受賞した、チームメイトのダイソン・ダニエルズは8.3得点の上昇であったことを考えると、今季のNAWの成長は凄まじいものである。それにもかかわらず、NAWがMIPの候補としてほとんど話題に上がらないのは、不可解なことだ。

NAW は、逆手である左利きの使い方が抜群に上手く、ホークスのプレイメイカーの一人として活躍し、コート左サイドの爆発的な推進力となっている。ひとたびペイントエリアに入ると、コート上のどこからでもスムーズなフィニッシュを決めるその姿は、従兄弟のシャイ・ギルジアス・アレクサンダー(SGA)を彷彿とさせる。

NAWがここまで成長するとは、誰も予想できなかっただろう。ただ一人を除いて。SGAの父、ヴォーン・アレクサンダーは、SGAとNAWの二人を指導し、なかでもNAWの潜在能力に常に注目していた。

「ニキールはスターになるよ」と、ヴォーンは今年の初めに私にそう語った。「覚えておいてくれ、ニキールがスターになるって言ったのは俺が最初だってことを。君は『なんてことだ、ニキールはすごく上達した!なんてこった、彼はプレイの仕方を覚えたんだ!』と言うだろう。俺からしたら、それは初めから分かってたことだよ」

今季のNAWの活躍を見れば、叔父ヴォーンが正しかったと言わざるを得ない。

昨年とのスタッツ比較

何よりも得点が大きく伸びていることが分かる。またFG試投数も7.5から16.0と約2倍となっており、NAWがホークスで担う役割の大きさが表れている。

SEASONMINPTSFG%REBASTSTLBLK3PT%
2024-2525.39.443.8(3.3/7.53.22.70.60.438.1
2025-2633.020.744.9(7.2/16.03.63.31.10.637.7

オフェンスでも存在感のあるルディ・ゴベア

ゴベアはNBAでも随一のオフェンスレスな選手であった。オフェンシブスキルの欠如が、多くの人がゴベアを過大評価だと批判した理由の一つだ。

しかしゴベアを批判してきた人々も、ゴベアを認めざるを得ない。まだ粗い部分はあるものの、彼がオフェンス面で努力を重ねてきたことは明らかだ。今シーズンはハイライト級のパスやシュートを幾度も決めており、過去のシーズンには見られなかったタッチ、スキル、シュートメイキングを見せている。

「ルディは驚異的だ」アンソニー・エドワーズはウルブズの記者デーン・ムーアに語った。「キャッチ力が飛躍的に向上した。信じられないよ。どんなパスでもキャッチするんだ。俺は向上心のある選手と一緒にプレイするのが大好きなんだ」

今季のゴベアはかなり効率的なオフェンスプレイヤーだ。シーズン序盤には球団記録となる18本連続シュート成功を記録し、現在もリーグトップの71.7%のFG成功率を誇っている。これに加え、1試合平均4本のオフェンスリバウンドを奪い、献身的にスクリーンをセットしている。

またゴベアの真価は依然としてディフェンスにある。あまり話題にはならないが、彼は、自身5度目の最優秀守備選手賞を狙えるシーズンを過ごしている。オフェンスは嬉しいおまけではあるが、多くの人がゴベアの活躍を見誤っており、ウルブズが真の優勝候補であることに気づいていないようだ。

昨年とのスタッツ比較

FG成功率が約5%上昇し、70%の大台へと乗せている。ゴール下でのフィニッシュ力が弱点であったゴベアだが、今季は大きな成長を見せていることが分かる。リバウンド、ディフェンス面で与えるインパクトは変わらず大きい。

SEASONMINPTSFG%REBOREBASTSTLBLK
2024-2533.212.066.9(4.7/7.1)10.93.71.80.81.4
2025-2631.711.071.7(4.6/6.4)11.43.91.80.61.7

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Jalen Brunson and Jaylen Brown

MVP候補のジェイレン・ブラウン

シーズン折り返し時点で、セルティックスがイースト3位に位置していると誰が予想できただろうか。リーグ2位の攻撃力がその大きな要因であり、ジェイレン・ブラウンは好調セルティックスの大きな原動力となっている。

ブラウンは平均得点(29.5点)、FG成功率(49.5%)、アシスト(5.0)でキャリアハイを記録している。クリッパーズ戦での50得点など、驚異的なスコアリングゲームもあった。12月には9試合連続で30得点以上を挙げたが、それはラリー・バードの球団記録に並ぶものである。

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ブラウンがリーグ屈指のオフェンスプレイヤーへと成長したのは、彼のプレイのバランスがより良くなったからだ。長年弱点だった左手のボールハンドリングを克服しており、彼の成長ぶりにリーグ中のコーチ陣が注目している。

「これまでは右手のハンドリングが圧巻だった、今では左手で同等のパフォーマンスができる」ラプターズのダーコ・ラヤコビッチHCは語った。

ブラウンの今季のもう一つの大きな変化は、ミドルレンジシュートを多用していることだ。ここまで216本のミドルジャンパーを放っており、昨季全63試合で放った144本をすでに上回っている。

3Pシュートが主体となっている現代のNBAにおいて、2点しか入らないミドルジャンパーを主戦場とするのは非効率であるとされる。しかし、Cleaning the Glassによれば、ブラウンのミドルジャンパー成功率は48%と高水準だ。これにより、セルティックスはクラッチタイムでも攻撃の選択肢が担保され、ブラウンはコート上のどこからでも得点を取れるスコアラーになっている。

ブラウンは実力でオールNBA1stチームの候補に名を連ねている。シーズン終了時にはMVP投票でも数票を獲得するだろう。

昨年とのスタッツ比較

ジェイソン・テイタムの欠場が予め分かっていた今季、ブラウンはエースとしてどれだけチームを牽引できるか注目が集まっていた。ブラウンは見事その期待に応え、平均得点は30に迫る勢いだ。1stオプションとして、ボールを持つ機会が増え、FG、FT試投数が増加している。

SEASONMINPTSFG%REBASTSTL3PT%FT%
2024-2534.322.246.3(8.2/17.75.84.51.232.476.4(3.9/5.1)
2025-2634.329.549.5(10.9/21.96.45.01.037.677.9(5.6/7.2)

オールスター級のパフォーマンスを見せるマイケル・ポーターJr

マイケル・ポーターJrはナゲッツ時代に、ニコラ・ヨキッチの横で、自身がエリートシューターであることを証明した。自らシュートチャンスをクリエイトしなければならないチームではどうなるか?ネッツ移籍の際に示された疑問に対して、ポーターは圧倒的なパフォーマンスで答えを示し、平均26得点を記録している。

ナゲッツ時代のポーターは単なるスコアラーであり、SNSでは「ボールを回さない男」というあだ名で呼ばれていた。彼はしばしば、ゴール下で完全にフリーのチームメイトを見逃し、タフなジャンプシュートを放っていた。しかし、ネッツではこの点も改善し、チーム内アシスト数で4位につけている。

現在のポーターは、どのコンテンダーも獲得を望む価値の高い選手だ。彼は優勝を狙うレベルのチームにおいて、オンボールとオフボールの両方で貢献できることを証明した。

昨季とのスタッツ比較

ポーターもブラウンと同様、チームの1stオプションの役割に適応し、素晴らしい成績を残している。平均25.7得点はオールスター級であり、シュート効率も高い水準を保っている。

SEASONMINPTSFG%3PT%REBASTSTLFT%
2024-2533.718.250.4 (6.9/13.6)39.57.02.10.676.8(1.9/2.5)
2025-2633.125.748.6 (9.1/18.7)40.17.53.31.084.1(3.7/4.5)

原文:Rudy Gobert, Nickeil Alexander-Walker, Michael Porter Jr., Jaylen Brown among NBA surprises
抄訳:小野春稀(スポーティングニュース日本版)