サンダーとペイサーズ NBAファイナル出場チームと贅沢税の知っておくべき関係とは?

小野春稀 Haruki Ono

Alex Walsh

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数十年前にNBAに贅沢税が導入されて以来、チームはロスター作りやキャップスペースの配分に慎重にならざるを得なくなった。

オクラホマシティ・サンダーとインディアナ・ペイサーズがNBAファイナルに進出した今、贅沢税がNBAのコンテンダーに与えてきた影響を覆すような対戦が実現するかもしれない。

サンダー対ペイサーズのNBAファイナルと贅沢税の意外な関係とは?​​​​

NBAライターのキース・スミスが、過去数十年間のNBAファイナル出場チームに対する贅沢税の影響について、重要なデータ示した。

スミス氏によると、2002年8月に贅沢税が導入されて以来、ファイナルに出場した2チームのうち少なくとも1チームが贅沢税を支払っているとのこと。(2001-02、2004-05シーズンは贅沢税支払いチームはいなかった)

また上記の2シーズンを除く22シーズンのファイナル出場44チームのうち26チームが贅沢税を払っていて、優勝した22チームに絞ると16チームが贅沢税を払っていたとのことだ。

つまり、サンダー対ペイサーズの対戦は、両者ともに贅沢税を支払っていないチーム同士のファイナルでの初対戦ということになる。

サンダー、ペイサーズの両チームが、他のチームと比べてサラリー総額が低いにもかかわらず、NBAファイナルに進出したということは、注目に値するポイントだ。

サンダーは非常に若く、3人のスターのうち2人がルーキー契約なのが救いだが、キャリアを始めてわずか数年でこれほどの選手に成長したのは、サンダーのチーム運営と育成の賜物だ。

サム・プレスティは、適切なトレードを行い、将来の1巡目指名権を何十枚も加えるという驚異的な仕事をした。

一方のペイサーズは、サンダーよりも若干多くの年俸を支払っている。

パスカル・シアカムとタイリース・ハリバートンはともに年俸4,700万ドル以上の大型契約を結んでいるが、それ以外に今季ロスターに年俸2,000万ドル以上の選手はいない。

両チームともに今後主力選手の契約延長があることを考えると、贅沢税の支払いが両チームともにないという珍しい事態は、おそらく一度きりのことになるだろう。

とはいえ、両チームが税金の壁を破ることなくロスターを管理し、ファイナル進出を果たしているのは印象的だ。

サンダーとペイサーズのサラリー状況

2024-25シーズンのサラリー・キャップは140,588,000ドル。贅沢税支払いの対象となる上限額は170,814,000ドル。両チームともに、リーグでサラリー総額の低いチームであることが分かり、サンダーに関しては最も低いのだから驚きである。

なお最もサラリー総額が高いのはミネソタ・ティンバーウルブズで237,156,897ドルとなっている。

※spotrac参照

チームサラリー総額リーグ順位(総額の降順)
サンダー129,174,458ドル30位
ペイサーズ171,032,577ドル20位

原文:Pacers/Thunder NBA Finals would be the first under this difficult financial rule

抄訳:小野春稀(スポーティングニュース日本版)

小野春稀 Haruki Ono

スポーティングニュース日本版アシスタントエディター。大学生。元はスポーティングニュースのNBAニュースを毎日楽しみにしていた読者であったが、今では縁あってライターとして活動している。小学生の時にカイリー・アービングのドリブルに魅了されNBAの虜に。その影響で中高6年間はバスケに熱中した。主にNBAの記事を執筆している。

Alex Walsh

Alex is a freelance writer with The Sporting News. A current Sports Media major at Hofstra University in New York, he is a huge Celtics and NBA fan who gets way too many notifications from NBA insiders on X. He became interested in PDC Darts at the beginning of 2024 and has been obsessed ever since.