スポーティングニュースのNBA 2023-2024シーズン予想:優勝・ファイナル・アウォード

Gilbert McGregor

坂東実藍 Miran Bando

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NBAの2023-2024シーズンが始まる。

忙しかったオフシーズンでは、大型トレードでリーグの展望が大きく変わった。ブラッドリー・ビールがフェニックス・サンズ、ドリュー・ホリデーとクリスタプス・ポルジンギスがボストン・セルティックス、デイミアン・リラードがミルウォーキー・バックス、クリス・ポールがゴールデンステイト・ウォリアーズにそれぞれ加入している。オフシーズンに大きな補強に動いたタイトルを争うチームは、王者デンバー・ナゲッツから覇権を奪うことが目標だ。

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そのナゲッツはNBAの頂点に立ってから4か月、連覇に向けて何をしているだろうか。ニコラ・ヨキッチはまたMVP級のシーズンとし、チームの王座防衛に貢献するだろうか。そんなナゲッツを最も脅かすオフシーズンの動きは何だったのか。最後に頂点に立つのはどこになるのだろうか。

『スポーティングニュース』では、グローバルチームのメンバー9名による新シーズンの予想を行った。各アウォードやNBAファイナルの組み合わせ、優勝チームなどを予想している。

MVP予想

最多得票:ニコラ・ヨキッチ(4)

その他の得票:ヤニス・アデトクンボ(3)、ジェイソン・テイタム(2)

昨季、ナゲッツを歴史的な優勝に導いてから、ヨキッチはセルビアに帰国した。しばらくバスケットボールから離れ、自分の馬たちに時間を割きつつ、多くの時間をかけてトレーニングにも取り組んだのは確かだ。

リフレッシュして臨む新シーズン、ヨキッチは昨季なし遂げたことを土台に築いていく準備を整えている。

2年連続のファイナルMVPを目指すのと同様に、ヨキッチは再びMVPにふさわしいシーズンとする準備をしている。昨季は投票でヤニス・アデトクンボを上回るも、ジョエル・エンビードに次ぐ2位に終わり、3年連続の受賞とはならなかった。エンビードとフィラデルフィア・76ersが不確実な状況にあり、アデトクンボが新たにリラードという相棒を得た中で、ヨキッチのMVPへの道はかなり明確なようだ。

— Gilbert McGregor (@GilMcGregor_)

新人王予想

最多得票:ビクター・ウェンバンヤマ(6)

その他の得票:チェット・ホルムグレン(3)

今季の新人たちは見事だ。ホルムグレンは初日から攻守両面での活躍が見込まれる。スクート・ヘンダーソンはポートランド・トレイルブレイザーズで素晴らしい数字を残すだろう。双子のトンプソン兄弟はすぐにその身体能力を発揮している。

だが、現実的になろう。ウェンバンヤマが健康を保ち、サマーリーグやプレシーズンで見せたことを維持できれば、誰も彼を倒すことはできない。試合のたびに攻守両面で驚くようなプレイを見せ、それらは大きな注目を集めている。この賞の予想は最も簡単だ。

— Steph Noh (@StephNoh)

最優秀守備選手賞予想

最多得票:バム・アデバヨ(3)、アンソニー・デイビス(3)

その他の得票:エバン・モーブリー(2)、ブルック・ロペス(1)

アデバヨはもう何年も前から候補にあがっており、守備での存在感は増すばかりとなっている。

今季で26歳になるアデバヨは、ステフ・ノウ記者によるNBAの守備ランキングトップ100で8位にランクインした。再びマイアミ・ヒートの守備を支えるだろう。そしてヒートの守備はNBA有数となるはずだ。

一方、デイビスも健康なら最も影響力を発揮するディフェンダーのひとりだ。直近でも、ロサンゼルス・レイカーズがウェスタン・カンファレンス・ファイナルまで勝ち進む中、デイビスが守備の支配力を見せた昨季プレイオフの例を見るだけで分かる。

今季のデイビスは全82試合に出場することを目標にしているが、過去3シーズンは常に25試合超を欠場してきた。受賞に必要な65試合出場の基準を満たすことができれば、デイビスの守備におけるインパクトは賞にふさわしいものとなるだろう。

— Gilbert McGregor

得点王予想

最多得票:シェイ・ギルジャス・アレクサンダー(5)

その他の得票:ジョエル・エンビード(2)、ヤニス・アデトクンボ(1)、ルカ・ドンチッチ(1)

ギルジャス・アレクサンダーは昨季、平均31.4得点を記録した。すでにNBA有数のスコアラーであり、FIBAバスケットボールワールドカップ2023でも見たように、さらにレベルアップする余地がある。

リラードとアデトクンボが新たにチームメイトとなり、ドンチッチがカイリー・アービングとフルシーズンを戦い、76ersが2年連続得点王のエンビードをもっとプレイメーカーにしようとしていることは、ギルジャス・アレクサンダーにとって有利だろう。前述の選手たちやステフィン・カリー、テイタム、ケビン・デュラントといった選手たちも候補だが、最も道が見えているのはギルジャス・アレクサンダーだ。

— Scott Rafferty (@crabdribbles)

オールスター初選出予想

最多得票:ジェイレン・ブランソン(3)、ジャマール・マレー(3)

その他の得票:ミケル・ブリッジズ(2)、パオロ・バンケロ(1)

2023年は6選手がオールスターにデビューした。今季も複数の選手が初のオールスター選出を果たしてもおかしくはない。

昨季、ブランソンは平均24.0得点、6.2アシストとオールスター級の成績だった。選から漏れたのは、イースタン・カンファレンスに才能あるガードが多かったからだ。新たにリラードが東地区に加わったが、アービングはいなくなった。バックコートの枠にブランソンが入るかもしれない。

昨季から復帰して活躍したマレーは、再び好調にある。これまでもオールスター候補ではあったが、まだ選ばれたことはない。多くの人がまだ昨季ファイナルの出来を覚えている中、王者として、そして近いうちのオールスター選出への期待を背に、マレーは新シーズンに臨む。

— Gilbert McGregor

東地区覇者予想

最多得票:セルティックス(5)

その他の得票:バックス(3)

東地区を制覇するのが2チームのうちの1チームになると感じるなら、それはおそらくそうなるからだ。

アデトクンボとリラードのバックス新コンビは致命的な存在になるかもしれないが、セルティックスもホリデーとポルジンギスを加え、テイタム、ジェイレン・ブラウン、アル・ホーフォード、デリック・ホワイトを擁すロスターを強化した。

想定外の事態やトラブルがなければ、東地区決勝はバックスとセルティックスのシリーズに向かうだろう。しかし、セルティックスの強さが違いとなる。バックスも才能あるが、リーグで最も高齢なチームのひとつで、1年目のヘッドコーチが指揮を執るのだ。

セルティックスの疑問点はそれより少ない。それは、競って東地区を制覇するだけの力が彼らにあるとの確信を深める。

— Gilbert McGregor

西地区覇者予想

最多得票:ナゲッツ(5)

その他の得票:レイカーズ(1)、サンズ(1)、ウォリアーズ(1)

今季の西地区はファイナル進出を狙うだけの手札をそろえたチームが少なくとも5つもある。だが、そのどこにもジョーカー(ヨキッチ)はない。

ナゲッツは球団として初めての困難を乗り越えて優勝した。次は追う側から追われる側となる。ナゲッツがこの立場を軽く見ることはないだろう。

すでにナゲッツはヨキッチ、マレー、マイケル・ポーターJr.を軸にタイトルを勝ち取れると知っている。不確実なのは、オフシーズンに失った選手の代役をサポーティングキャストが務められるかどうかだ。

しかし、西地区の他の有力候補も、スター選手を巡る不確実さに直面している。ナゲッツはトップレベルですべてそろえており、ファイナルに進むのにそれは最も大切なことだ。

— Gilbert McGregor

NBA優勝予想

最多得票:セルティックス(4)

その他の得票:バックス(2)、レイカーズ(1)、ナゲッツ(1)

ここ2年のセルティックスは18回目の優勝を達成することが原動力となっていた。苦労の末に、彼らはそこに近づいてきている。

顔ぶれは大きく変わったが、2022年のファイナルや昨季の東地区決勝で敗れた痛みは球団の誰もが感じているはずだ。

ジョー・マズーラHCはもう新米ヘッドコーチではない。ホリデーにポルジンギスと2人のオールスター選手も加わった。ホワイトはNBA最高のディフェンダーのひとりで、ブラウンはオールNBAチーム入りと躍進している。テイタムはMVPへと飛躍するかもしれない。

セルティックスは失速したことで、勝つために何が必要かを学んだ。理論上、才能がそろっていることは疑いない。だが今は、すべてをまとめあげる精神的な強さもある。

彼らが優勝候補にあげられたのには、理由があるのだ。

— Gilbert McGregor

その他の予想

最高成績:セルティックス(8票中4票)

トップファンタジープレイヤー:ヨキッチ(8票中7票)

インシーズン・トーナメント覇者:サンダー(8票中3票)

後退が予想される昨季オールスター選手:ラウリ・マルカネン(8票中3票)

最も影響力を発揮する新戦力:リラード(8票中6票)

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投票結果

投票者MVP新人王最優秀守備選手得点王
Steph Noh (@StephNoh)ニコラ・ヨキッチビクター・ウェンバンヤマエバン・モーブリールカ・ドンチッチ
Scott Rafferty (@crabdribbles)ニコラ・ヨキッチビクター・ウェンバンヤマバム・アデバヨシェイ・ギルジャス・アレクサンダー
Gilbert McGregor (@GilMcGregor_)ニコラ・ヨキッチビクター・ウェンバンヤマバム・アデバヨシェイ・ギルジャス・アレクサンダー
Kyle Irving  (@KyleIrv_)ニコラ・ヨキッチビクター・ウェンバンヤマアンソニー・デイビスシェイ・ギルジャス・アレクサンダー
Jordan Greer (@jordangreer42)ヤニス・アデトクンボビクター・ウェンバンヤマバム・アデバヨジョエル・エンビード
Benyam Kidane (@BenyamKidane)ヤニス・アデトクンボチェット・ホルムグレンアンソニー・デイビスシェイ・ギルジャス・アレクサンダー
Reo Onishi (@ReoOnishi)ヤニス・アデトクンボチェット・ホルムグレンアンソニー・デイビスシェイ・ギルジャス・アレクサンダー
Carlan Gay (@TheCarlanGay)ジェイソン・テイタムチェット・ホルムグレンブルック・ロペスヤニス・アデトクンボ
Sergio Rabinal (@S_Rabinal)ジェイソン・テイタムビクター・ウェンバンヤマアンソニー・デイビスジョエル・エンビード

チーム予想

投票者インシーズン・トーナメント覇者最高成績東地区覇者西地区覇者NBA優勝
Steph Nohセルティックスセルティックスセルティックスウォリアーズセルティックス
Scott Raffertyサンダーセルティックスバックスナゲッツナゲッツ
Gilbert McGregorペリカンズバックスバックスナゲッツバックス
Kyle Irvingバックスセルティックスセルティックスナゲッツセルティックス
Jordan Greerキングスセルティックスセルティックスナゲッツセルティックス
Benyam Kidaneサンダーバックスバックスナゲッツバックス
Carlan Gayサンダーバックスセルティックスレイカーズレイカーズ
Sergio Rabinalサンズナゲッツセルティックスサンズセルティックス

原文:NBA season predictions: Sporting News experts make picks for 2023-24 award winners, Finals and more(抄訳)

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Gilbert McGregor

Gilbert McGregor first joined The Sporting News in 2018 as a content producer for Global editions of NBA.com. Before covering the game, McGregor played basketball collegiately at Wake Forest, graduating with a Communication degree in 2016. McGregor began covering the NBA during the 2017-18 season and has been on hand for a number of league events.

坂東実藍 Miran Bando

フリーランスライター。NBAや欧州サッカーを中心に担当。執筆業は約20年の40代。マジック・ジョンソンのような華麗さを夢見るが、現実は地味キャラ。ならば目指すはサネッティのような継続性か。日々、子どもたちの世話に追われながらバスケとサッカーを追い続け、地道に各種媒体へ寄稿。