FIBA W杯予選で活躍を見せるNBA選手たち

大西玲央 Reo Onishi

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フィリピン、日本、インドネシアにて来年の夏に開催されるFIBAワールドカップ2023の出場枠をかけた予選大会が、世界各地にて現在行われている。

ワールドカップ本戦に出場できるのは32か国で、各大陸の予選を勝ち抜いた上位チームが出場する。現在は1次予選を終え、8月下旬から2次予選が開始されるところまで予選は進んでいる。今回は各大陸予選で活躍しているNBA選手に注目してみよう。

FIBA W杯2023 ヨーロッパ地区2次予選

まずは多くのNBA選手が出場しているヨーロッパ地区予選を見てみよう。特に注目が集まっているのは、NBAでも大スター選手として人気が高いスロベニア代表のルカ・ドンチッチ(ダラス・マーベリックス)だ。

ドンチッチはここまで2試合に出場し、平均26.0得点、9.0リバウンド、8.0アシストと大活躍している。スロベニアはほかに、今オフにシカゴ・ブルズと契約したゴラン・ドラギッチもプレイしている。

ほかに目立った活躍を見せているNBA選手には、ドイツのデニス・シュルーダー(フリーエージェント)、フィンランドのラウリ・マルカネン(クリーブランド・キャバリアーズ)、フランスのシオ・マレドン(オクラホマシティ・サンダー)などがいる。

ヨーロッパ地区2次予選 グループI

順位試合勝利敗戦得失点差勝ち点
1ギリシャ431+237
2ラトビア*431+127
3トルコ*422+216
4ベルギー*422-16
5セルビア*413-115
6イギリス413-445

※グループBが4試合しか行なっていないため、グループAのチームは最下位のスロバキアとの試合結果が引き継がれていない。

ヨーロッパ地区2次予選 グループJ

順位試合勝利敗戦得失点差勝ち点
1ドイツ651+4911
2フィンランド651+2811
3スロベニア642+2410
4イスラエル633+249
5スウェーデン624-158
6エストニア624-558

ヨーロッパ地区2次予選 グループK

順位試合勝利敗戦得失点差勝ち点
1フランス651+12111
2リトアニア651+4111
3モンテネグロ642+3610
4チェコ共和国633+29
5ボスニア・ヘルツェゴビナ633-149
6ハンガリー633-709

ヨーロッパ地区2次予選 グループL

順位試合勝利敗戦得失点差勝ち点
1イタリア431+197
2アイスランド431-37
3スペイン*431+377
4ジョージア*422-306
5ウクライナ413-75
6オランダ404-164

※グループHが4試合しか行なっていないため、グループGのチームは最下位の北マケドニアとの試合結果が引き継がれていない。

FIBA W杯2023 アメリカ地区2次予選

アメリカ代表は予選ではGリーグ選手やフリーエージェント選手を中心に組んでいるため、本戦で見るようなスター選手は名を連ねていない。直近までNBAでプレイしていた選手では、ジョーダン・ベル、アイザイア・トーマス、クイン・クックなどが予選に出場している。

アメリカ地区予選でNBA選手が多いのはカナダ代表だ。そのなかで特に活躍しているのは、サンダーのシェイ・ギルジャス・アレクサンダーだ。7月に行われたドミニカ共和国戦では32得点を叩き出すなど、カナダ代表の中心選手としてチームを牽引している。

ほかに目立った活躍を見せているNBA選手には、バハマ代表のバディー・ヒールド(インディアナ・ペイサーズ)、プエルトリコ代表のホセ・アルバラード(ニューオーリンズ・ペリカンズ)、アルゼンチンのファクンド・カンパッソ(フリーエージェント)などがいる。

アメリカ地区2次予選 グループE

順位試合勝利敗戦得失点差勝ち点
1カナダ660+19812
2ベネズエラ651+12611
3アルゼンチン651+7311
4ドミニカ共和国642+7310
5パナマ624-88
6バハマ624-828

アメリカ地区2次予選 グループF

順位試合勝利敗戦得失点差勝ち点
1ブラジル651+12211
2アメリカ651+6611
3ウルグアイ642+1010
4メキシコ642±010
5プエルトリコ633-79
6コロンビア624-748

FIBA W杯2023 アジア地区2次予選

アジア地区予選では、オーストラリア代表のマシュー・デラベドーバが元NBA選手として大活躍を見せ、その後サクラメント・キングスと契約を結んでいる。

ほかにもNBA経験のある選手として、オーストラリア代表にソン・メイカー、中国代表にジョウ・チー、イラン代表のハメッド・ハッダディなどがいる。

アジア地区2次予選 グループE

順位試合勝利敗戦得失点差勝ち点
1ニュージーランド440+1618
2レバノン*431+517
3ヨルダン*422-96
4フィリピン422-316
5サウジアラビア*413-425
6インド404-1304

※グループAが4試合しか行なっていないため、グループCのチームは最下位のインドネシアとの試合結果が引き継がれていない。

アジア地区2次予選 グループF

順位試合勝利敗戦得失点差勝ち点
1オーストラリア660+14812
2カザフスタン651+6811
3中国642+9610
4イラン642+8710
5日本624-668
6バーレーン624-958

FIBA W杯2023 アフリカ地区2次予選

アフリカ地区予選では、ナイジェリア代表のチメジー・メトゥ(サクラメント・キングス)がウィンドウ3から参加し、直近のウガンダ代表戦では25得点、10リバウンドのダブルダブルを達成している。

さらにNBA的に注目なのは、6戦無敗の南スーダンだ。ヘッドコーチが元NBA選手のロイヤル・アイビーであることに加え、南スーダン・バスケットボール協会の会長は同じく元NBA選手のルオル・デンが務めている。

アフリカ地区2次予選 グループE

順位試合勝利敗戦得失点差勝ち点
1コートジボワール*440+238
2カーボベルデ431+237
3アンゴラ*422+336
4ナイジェリア422+286
5ウガンダ413-515
6ギニア*404-564

※グループAが4試合しか行なっていないため、グループCのチームは最下位の中央アフリカ共和国との試合結果が引き継がれていない。

アフリカ地区2次予選 グループF

順位試合勝利敗戦得失点差勝ち点
1南スーダン660+6112
2エジプト651+14111
3チュニジア642+1710
4コンゴ民主共和国642+810
5セネガル633+459
6カメルーン615-277

予選が進むにつれ増えていく傾向のあるNBA選手だが、8月下旬から始まるウィンドウ4ではさらに多くのNBA選手が候補としてリストアップされている。

特にヨーロッパではW杯予選後にFIBAヨーロッパ選手権(通称ユーロバスケット)が控えていることもあり、セルビア代表はニコラ・ヨキッチ、ギリシャ代表はヤニス・アデトクンボなどMVP級の選手たちが候補として名前を挙げられており、出場が期待されている。

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大西玲央 Reo Onishi

アメリカ・ニュージャージー州生まれ。国際基督教大学卒。NBA Japan / The Sporting Newsのシニアエディター。記事のライティング以外にもNBA解説、翻訳、通訳なども行なっている。訳書には『コービー・ブライアント 失う勇気』『レイ・アレン自伝』『デリック・ローズ自伝』「ケビン・ガーネット自伝』『ヤニス 無一文からNBAの頂点へ』。