ジョナサン・クミンガとゴールデンステート・ウォリアーズの関係は、終着点に近づいている。2021年ドラフト全体7位指名のクミンガは、11月14日以降わずか5試合の出場にとどまっており、近いうちにトレードされる可能性が高い。
クミンガは、ウォリアーズ・ヘッドコーチのスティーブ・カーのシステムにうまくフィットしていない。ウォリアーズもそれを承知の上で、2年総額4,850万ドル(2年目はチームオプション)の契約を結んだ。その契約の一環として、クミンガは自動的に付与されるノートレード条項を放棄しており、トレード解禁日となる1月15日以降、移籍がしやすい状態にある。
トレードが可能となった今、取引は近いうちに実現するはずだ。ただし、市場での需要はそれほど高くない。今季は精彩を欠き、守備面やゲーム感覚の課題がより目立っている。一方で、フィジカルを生かして得点し、頻繁にフリースローを獲得できるスコアラーとしての可能性は残している。
これまで獲得候補として名前が挙がっているのは サクラメント・キングス のみだ。しかし、キングスにはウォリアーズが見返りとして欲しがるベテラン選手がいない。そこで、三角トレードが最も現実的な選択肢となる。以下は、ステフィン・カリーを中心に、ゴールデンステートがもう一度特別なチームを築くための、最も理にかなった案である。
ジョナサン・クミンガのキングス絡みトレード案
ウォリアーズは、ジミー・バトラーとカリーの周囲に、さらなる攻撃力を必要としている。若手の成長が十分ではなく、全盛期にクレイ・トンプソンが担っていたような、カリーの隣で脅威となる爆発的なシューティングが欠けている。
そうしたタイプのオールスター級選手は、簡単には市場に出回らず、仮に出てもウォリアーズが支払える価格ではない。例外が マイケル・ポーターJr. だ。今季は好調で、初のオールスター選出が見込まれている。以下が、彼をウォリアーズに呼び込むための具体案である。
- ウォリアーズ獲得: マイケル・ポーターJr.、キーオン・エリス、タイリース・マーティン
- キングス獲得: ジョナサン・クミンガ、モーゼス・ムーディ、バディ・ヒールド
- ネッツ獲得: ザック・ラビーン、デビン・カーター、
2026年1巡目指名権(ウォリアーズ経由)、2028年1巡目指名権(キングス経由)

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ウォリアーズが「イエス」と言う理由
リーグ下位5チームの一つであるブルックリン・ネッツは、あまり注目を集めていない。そのため、マイケル・ポーターJr. の復活は、世間の目から見過ごされがちだ。彼が優れたジャンプシューターであることは以前から変わらない。今季も3ポイント成功率は40%近くを記録している。
変わったのは、それ以外のすべてだ。MPJ は1試合平均26得点とキャリアハイを更新しており、ニコラ・ヨキッチの補佐役だった頃よりも、はるかに大きな役割を担っている。彼は、チームの第1オプションとして得点を量産できることを証明している。
守備面では優秀とは言えないが、身長208cmというサイズは、常にサイズ不足に悩まされてきたゴールデンステート・ウォリアーズにとって貴重だ。リバウンドもこれまでと同様に安定している。
そして最大の変化は、パスを出すようになったことだ。デンバー時代の彼は、攻撃がそこで止まる「ブラックホール」と評されていた。しかしブルックリンでは、アシスト数がキャリアハイの平均3.4本に増え、戦力的に劣るネッツを多くの勝利に導いている。
ウォリアーズは攻撃力の上積みを切実に必要としている。ステフィン・カリーがベンチに下がると、オフェンスは機能不全に陥る。ポーター は、ブルックリンで見せているように、その時間帯を担うことができる存在だ。さらに、2023年にデンバー・ナゲッツの優勝に貢献したときのように、ボールを持たない役割でも十分に機能できる、数少ないエリートスコアラーでもある。
キーオン・エリス も、非常に魅力的な補強となる。キングスの中で最も興味深い選手といえる存在で、優れたペリメーターディフェンダーであり、多くのスティールを奪い、チームのポテンシャルを引き上げる。サクラメントでは十分な出場機会を得られておらず、ファンの不満を招いているが、シュートクリエイト能力が高くない点は、ウォリアーズであれば隠すことができるだろう。
ウォリアーズにとって、このトレードのコストはそれほど重くない。ジョナサン・クミンガのトレード価値は高くなく、モーゼス・ムーディは堅実なロールプレーヤーではあるが、出場時間は限られている。バディ・ヒールドは調子の波が激しく、今季は低調なパフォーマンスが多い。そして2026年の1巡目指名権も、順位は10代後半から20位前後になる見込みだ。
ウォリアーズにとってここでのコストは悪くない。クミンガのトレード価値は高くない。モーゼス・ムーディは良い役割選手だが、出場時間は多くない。バディ・ヒールドの不安定なプレーは今年ほとんど不調だ。そして2026年のドラフト指名権は10位後半か20位前半あたりになるはずだ。
1年前であれば、ポーターは高額契約で割高とみなされ、この対価に見合う存在ではなかったが、今は違う。彼は自身の価値を明確に高めており、27歳という年齢を考えても、カリー引退後の次なる「偉大なウォリアーズ」を率いる可能性を秘めた人材を獲得する好機だと言える。

キングスが「イエス」と言う理由
サクラメント・キングスは、現行ロスターを解体する必要がある。ザック・ラビーンは最近、ポッドキャスト「Dunc’d On」のネイト・ダンカン氏に対し、現在のチーム構成を次のように表現した。「音楽に例えるなら、世界で一番才能のある人たちが集まっても、ギター奏者、バイオリン奏者、指揮者、サックス奏者が全員違うキーで演奏していたら、それは音楽にはならない。ただの楽器の寄せ集めに聞こえるだけだ」
サクラメントはラビーンの契約から脱却したいと考えている。契約最終年をオプション行使すれば、来季に4900万ドルが支払われる見込みだ。この契約にはプラスの価値がなく、キングスがネッツに2028年のドラフト1巡目指名権を譲渡せざるを得ない理由となっている。
その他の選手については、**デビン・カーターは2023年のロッタリーピックだったが、いまだ確固たる役割を確立できていない。キーオン・エリス**も同様で、サクラメントで大きな役割を担っているとは言えない。キングスは、これら3選手を手放す余裕は十分にある。
その見返りとして、キングスはロスター再構築の起点となる2人の若手有望株を獲得できる。ジョナサン・クミンガは、ウォリアーズ時代よりもはるかに大きな攻撃的役割を担い、ようやく本格的なチャンスを得る可能性がある。モーゼス・ムーディも、攻守両面で計算できる選手が不足しているサクラメントでは、より多くの出場時間を得られるだろう。さらに、全盛期の得点力を発揮した古巣であるバディ・ヒールドとの再会も実現する。
このトレードは、ラビーンの契約を整理しつつクミンガを獲得できる、キングスにとって最良の選択肢だ。エリスと1巡目指名権を差し出す対価としては、妥当と言える。
ネッツが「イエス」と言う理由
ネッツが最初に マイケル・ポーターJr. を獲得した際のプランは、シーズン後半で彼をトレードに出すことだった。しかし、彼の活躍ぶりを考えると、その方針は変わった可能性もある。年齢的にも若く、チームの中心として再契約を結ぶ選択肢もあるからだ。もし放出するのであれば、それに見合うだけの好条件が必要となる。
このパッケージは、まさにその条件を満たしている。キングスの2028年1巡目指名権は、価値の高いものになる可能性が高い。サクラメントがそれまでに再建を完了し、ロッタリー圏を脱しているとは考えにくいからだ。ウォリアーズの指名権はそこまで魅力的ではないかもしれないが、ドラフトクラス自体は良好で、1巡目中位でローテーション選手を見つけられる可能性は十分にある。
ネッツが獲得する選手たちも、決して悪くない。ラビーンは高額年俸ゆえに市場価値は高くないものの、得点力に関しては疑いようのない実力者だ。ブルックリンは、ポーターで成功したのと同じように、来季が契約最終年となるラビーンの価値を立て直し、来年トレードに出す戦略を取ることができる。カーターもまだリーグ2年目で、更生プロジェクトとして一定の価値を残している。
そして、おそらく最大の理由は、ポーターがネッツにとって「良すぎる」存在になってしまったことだ。本来であればリーグ最下位クラスに沈み、2026年ドラフトでトップ3級のスターを獲得するチャンスを狙うはずだった。しかし、ポーターはチームを必要以上の勝利へと導いてしまっている。
彼をトレードに出すことで、ネッツは指名権を2つ獲得し、ケガのリスクを抱える選手を高値で売却し、そして今夏にフランチャイズを一変させる才能を獲得できる可能性を高めることができるのだ。
原文:Jonathan Kuminga trade rumors: The three-team trade that gets the Warriors the best shooter on the market
翻訳:小鷹理人(スポーティングニュース日本版)
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