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昨季ファイナル進出インディアナ・ペイサーズのシーズンプレビュー|NBA 2025-26シーズン

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坂東実藍 Miran Bando

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NBAの2025-2026シーズンに向けて、昨季のNBAファイナルを戦ったインディアナ・ペイサーズの展望をまとめる。

2024-25シーズン

成績:50勝32敗(東地区4位、NBAファイナル敗退)

ペイサーズは長期にわたり、昨季のような夢を見てきた。それが現実となったのだ。2000年以来となるNBAファイナル進出を達成したのである。シーズン開幕から10勝15敗というスタートだったが、チームは踏みとどまり、2023-2024シーズンからのロスターの継続性が実を結ぶようになった。

2シーズン連続でイースタン・カンファレンス・ファイナルに進出するまでの過程で、ペイサーズはトップシードのクリーブランド・キャバリアーズを第5戦で沈め、ニューヨーク・ニックスを退けて、何度も歴史的な挽回劇を演じた末に、初のNBA優勝まであと1勝というところまで達した。

タイリース・ハリバートンは歩くハイライト製造機となり、終了間際の決勝ショットを4回も決めるなど、重要な局面で最も強い選手のひとりとして立場を確立させた。だが、NBAファイナル第7戦でアキレス腱を負傷し、2025-26シーズンを全休することに。ペイサーズはスター選手を失い、ローテーションにできた大きな穴を埋めなければならなくなった。

オフシーズンの動き

  • 再契約:トニー・ブラッドリー(チームオプション行使)、アイザイア・ジャクソン、ジェームズ・ワイズマン
  • 新加入:ジェイ・ハフ(トレード)
  • ドラフト:キャム・ジョーンズ(全体38位指名、トレードで獲得)、テイロン・ピーター(全体54位指名)
  • 退団:マイルズ・ターナー(フリーエージェント)
  • FA退団:トーマス・ブライアント、ジェームズ・ジョンソン

オフシーズン最大の衝撃のひとつは、ターナーがFAで退団したことだ。歴代最多ブロックを記録した球団を代表する選手だった彼は、10年の在籍の末にミルウォーキー・バックスに移籍した。ペイサーズはこれに対し、ハフをトレードで獲得し、ジャクソン、ワイズマンと再契約を結んでいる。だが、いずれもこれまでフルタイムでスターターを務めたことがない選手たちだ。

ハリバートンの穴埋めという重要な役割は、アンドリュー・ネムハードとTJ・マコーネルが分担することになるだろう。ネムハードは昨季、自己最多の平均得点(10.0)、リバウンド(3.3)、アシスト(5.0)を記録した。一方、マコーネルはエネルギッシュな控えガードで、平均9.1得点、4.4アシスト、1.1スティールをマークしている。

ドラフトでビッグネームを加えたわけでも、FAで目玉補強に動いたわけでもない。ペイサーズは、ネムハードやパスカル・シアカム、ベネディクト・マサリン、オビ・トッピンといった残留組のタレントたちがチームを勝たせ続けると信頼している。

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注目選手

パスカル・シアカムだ。昨季、平均20.2得点、6.9リバウンド、3.4アシストを記録して、2022-2023シーズン以来となるオールスター選出を果たした。チームで選ばれたのは彼だけだ。ハリバートン不在だけに、シアカムはチームのリーディングスコアラーになるだろう。オールNBAチーム復帰を果たすほどの調子を見せるかもしれない。

ミッドレンジからのショットを得意とするシアカムだが、近年は3ポイントショットを大きく向上させてきた。昨季は自己最高の成功率38.9%を記録している。2022-23シーズンの32.4%、2023-24シーズンの34.6%を上回る数字だ。

ただ、NBA優勝経験を持つ彼に関してもうひとつ重要なのは、そのリーダーシップだ。彼が加入してからの1シーズン半で、ペイサーズはずっと東地区決勝まで勝ち進んでいる。周囲に新たな顔ぶれもいる中で、チームをまとめる力が試されるだろう。

注目ポイント

ワイズマンはかつてのような選手になれるだろうか。NBAドラフト2020で全体2位指名された際の期待に見合う出来を見せるべきシーズンがあるとしたら、今季がまさにそうだろう。ペイサーズは先発センターの座が空いているのだ。ペイサーズが3チーム目となるワイズマンは、適切なチャンスを追い求めてきた。

サイズとパワーのコンビネーションは常にペイント内を支配するのにぴったりだろう。ただ、キャリア序盤に注目されたのは、あの体格にもかかわらずアジリティーがあるからだ。しかし、ケガに苦しめられ、60試合超に出場したシーズンは一度しかない。より重要な役割に馴染むには、時間がかかるだろう。アキレス腱の負傷から戻った選手ならなおさらだ。しかし、扉は常に開いている。

原文:2025-26 Season Preview: Indiana Pacers(抄訳)
翻訳:坂東実藍

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坂東実藍 Miran Bando

フリーランスライター。NBAや欧州サッカーを中心に担当。執筆業は約20年の40代。マジック・ジョンソンのような華麗さを夢見るが、現実は地味キャラ。ならば目指すはサネッティのような継続性か。日々、子どもたちの世話に追われながらバスケとサッカーを追い続け、地道に各種媒体へ寄稿。