本サイトに掲載されているリンクから商品の購入やサービスの契約をされた場合、本サイトが収益を得ることがあります。

昨季地区準決勝進出ボストン・セルティックスのシーズンプレビュー|NBA 2025-26シーズン

NBA.com

坂東実藍 Miran Bando

昨季地区準決勝進出ボストン・セルティックスのシーズンプレビュー|NBA 2025-26シーズン image

NBAの2025-2026シーズンに向けて、昨季東地区準決勝まで勝ち進んだボストン・セルティックスの展望をまとめる。

2024-25シーズン

成績:61勝21敗(東地区2位、カンファレンス・セミファイナル敗退)

昨季、セルティックスは開幕前から優勝が期待された。タイトルを獲得したロスターを実質的に全員とどめ、レギュラーシーズンで7年ぶりのNBA連覇が可能と証明した。しかし、東地区準決勝で粘り強いニューヨーク・ニックス相手に敗退。ジェイソン・テイタムがアキレス腱を負傷し、2025-2026シーズンの展望も一変させられることになった。

オールNBAチーム選出5回のテイタムを失ったことで、セルティックスは高額なスターと、より手ごろなタレントを入れ替えるかたちで再編成した。昨季のプレイオフに臨む際に多くの人が予想していたようなロスターではない。だが、実績のあるスコアラーたちが残っており、チームは依然として東地区で競っていくつもりだ。

オフシーズンの動き

  • 再契約:なし
  • 新加入:クリス・ブーシェイ(フリーエージェント)、ルカ・ガルザ(FA)、ジョシュ・マイノット(FA)、アンファニー・サイモンズ(トレード)
  • ドラフト:ウーゴ・ゴンサレス(全体28位指名)、アマリ・ウィリアムズ(全体46位指名、トレードで獲得)、マックス・シュルガ(全体57位指名、トレードで獲得)
  • 退団:JD・デイビソン(ウェイブ/保有権放棄)、ドリュー・ホリデー(トレード)、ルーク・コーネット(FA)、クリスタプス・ポルジンギス(トレード)
  • FA退団:トーリー・クレッグ、アル・ホーフォード

バスケットボール運営部代表のブラッド・スティーブンズは、ラグジュアリータックス(ぜいたく税)の調整で、ホリデーにポルジンギスと主力の2人を放出した。前者の代わりに加入したのは、ここ4シーズン連続で平均17.0得点超を記録しているサイモンズだ。また、スティーブンズはブーシェイ、ガルザ、マイノットを獲得し、ジョー・マズーラ・ヘッドコーチに選択肢を与えた。

セルティックスは2024-25シーズンのスターターのうち、3人が開幕戦でコートにいない予定だ。それは、テイタム復帰を待つ中で、フレッシュな顔ぶれが登場し、ジェイレン・ブラウン、デリック・ホワイト、ペイトン・プリチャードを支える可能性に扉を開く。

特にブラウンは攻撃面でより大きな役割を担うことになるだろう。オールスター選出4回の彼は昨季、平均22.2得点という数字だった。6シーズン連続で平均20得点超を達成している。オールNBAセカンドチームに選出された2022-2023シーズンにマークした平均26.6得点という数字を上回るかもしれない。

また、より大きな役割を担うことが見込まれるもうひとりが、ネミーアス・ケイタだろう。FIBAユーロバスケット2025で活躍し、ポルトガルの史上最高成績に貢献したばかりだ。

▶30日間無料体験! AmazonプライムビデオでNBAを見よう

注目選手

ペイトン・プリチャードだ。2023年2月にトレードを要求したと報じられて以降は、現在27歳の彼にとってジェットコースターのようなキャリアだった。その1年後にセルティックスで優勝リングを獲得。さらにその翌年にはシックスマン賞を受賞した。今季はNBAキャリアで初めて先発ポイントガードとなるかもしれない。

6年目を迎えるプリチャードは、広いレンジの鋭いシューター、そして安定してリングへの道を見つけるアグレッシブなドライバーとして、地位を確立させた。昨季は1試合平均14.3得点と大きく飛躍。チーム最多の80試合出場ながら、フィールドゴール成功率は47.2%とセンター以外でチーム最高の数字だった。

かつて他球団で見つけなければいけないと考えた役割を手にするプリチャードは、その力を披露する立場になっている。

注目ポイント

ブラウンは注目を浴びる中でどのように活躍できるのか。テイタム不在でシーズンに臨むのは8年以上ぶりだ。真のオールスター選手にまで成長したブラウンだが、これまでは「2人のジェイ」でお互いが活躍してきた。その相棒を失ったことで、特に攻撃面でブラウンは困難な調整に直面する。

特にホワイトやプリチャードとの関係は確立されており、これは役立つばかりだろう。ただ、複数のプレイメーカーがいないことで、ブラウンにかかるプレッシャーは増す。平均22.2得点をあげた昨季以上だろう。

セルティックスはブラウンの手に委ねられているようだが、長期にわたって彼がどれだけできるのかはまだ分からない。

原文:2025-26 Season Preview: Boston Celtics(抄訳)
翻訳:坂東実藍

✍️この記事はいかがでしたか? 読後のご意見・ご感想をぜひお聞かせください


NBA関連記事

NBA.com

NBA.com

坂東実藍 Miran Bando

フリーランスライター。NBAや欧州サッカーを中心に担当。執筆業は約20年の40代。マジック・ジョンソンのような華麗さを夢見るが、現実は地味キャラ。ならば目指すはサネッティのような継続性か。日々、子どもたちの世話に追われながらバスケとサッカーを追い続け、地道に各種媒体へ寄稿。