好調なサンダーのギルジャス・アレクサンダーは2023 NBAオールスターゲームに先発できるのか?

Scott Rafferty

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殿堂入りを果たしているチャールズ・バークレーが11月下旬になかなかの主張をした。

「シェイ・ギルジャス・アレクサンダーがオールスターゲームで先発しないなら、一般投票をさせないほうがいい」と、『Inside the NBA』で発言したのだ。

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「彼はウェスタン・カンファレンスの先発の2枠に入るべきだ。余裕でね」

オクラホマシティ・サンダーのギルジャス・アレクサンダーは、2022-23シーズン開幕時点ではそこまでの知名度はなかったかもしれないが、すぐにNBAの次世代のスター選手の1人であることを証明した。2022年のNBAプレイオフを迎えた時点で、我々は彼をトップ30にもランクインさせていなかったが、8か月後の今、彼は15位に入っている。

ギルジャス・アレクサンダーの今シーズンのオールスターゲーム出場は確定といえるのか? 彼が先発になる可能性はあるのか?

オールスター級のスタッツを記録しているギルジャス・アレクサンダー

まずは、伝統的なスタッツから見ていこう。

ギルジャス・アレクサンダーは今シーズン、1試合平均31.5得点、5.8アシスト、4.9リバウンド、1.7スティール、1.1ブロックを記録している。ほぼ軒並み自己最多の数字を叩き出しているだけでなく—昨シーズンのほうがアシストとリバウンドの平均は高かったが—、現時点で1試合平均30-5-5というスタッツを記録するのは正真正銘のスター選手ばかりだ。

ギルジャス・アレクサンダーは非常に効率的でもある。ここまで31試合を通して、フィールドゴール成功率は50.5%、3ポイントショット成功率は35.2%、フリースロー成功率は92.5%をマークしている。

コート上で彼が快適にショットを打てない場所はそう多くはない。

Shai Gilgeous-Alexander shot chart (2022-23)
(NBA.com)

ギルジャス・アレクサンダーの周りにいる選手のことを考慮すると、その数字にはさらに目を見張るものがある。サンダーにはクリエイターがあまりおらず、シューター層も薄いのにもかかわらず、それでも彼は一貫して1on1でディフェンダーを翻弄し、リーグの誰よりもドライブし、ペイント内で得点を重ねている。

再建中のサンダーは、実際に彼がコートにいるときに競争力がある。NBA.com によると、サンダーは、ギルジャス・アレクサンダーがいるラインナップでは相手チームを100ポゼッションあたり0.7得点上回り、彼がベンチにいるときは100ポゼッションあたり4.8得点下回る。

ちなみに、これはネットレーティングでサンダーが18位と27位になるほどの違いだ。

ギルジャス・アレクサンダーのオールスター級のモーメント

ギルジャス・アレクサンダーがオールスターに選ばれる可能性があるとしたら、決め手となるような素晴らしいモーメントをすでに披露していることも大きいだろう。

11月16日(日本時間17日)のワシントン・ウィザーズ戦では、42得点をマークし、決勝の3Pショットも沈めてみせた。

12月19日(同20日)には、ポートランド・ブレイザーズのデイミアン・リラードが歴史を刻んだ試合で話題をさらい、35得点をあげ、またもや決勝点を決めている。

12月23日(同24日)のニューオーリンズ・ペリカンズ戦では敗れたとはいえ、自己最多となる44得点、10リバウンド、6アシストを記録した。

今シーズン、ここまでギルジャス・アレクサンダーよりもクラッチタイムに得点をあげているのはデマー・デローザン(シカゴ・ブルズ)だけで、40得点以上を記録している選手は6人しかいない。彼は大活躍しているのだ。

2023年オールスターゲームにギルジャス・アレクサンダーは先発すべきか?

それは難しい質問だ。

ギルジャス・アレクサンダーがどんなに優秀であったとしても、オールスターゲームに先発出場するのは簡単なことではない。彼はガードとして投票されるため、ウェスタン・カンファレンスで2つしかない枠の1つを争うことになる。

そのうちの1つはほぼ間違いなく、ルカ・ドンチッチ(ダラス・マーベリックス)が手にするだろう。彼は歴史的なシーズンを送っているし、ファンに愛されている。ステフィン・カリー(ゴールデンステイト・ウォリアーズ)はもう1枠の最有力候補だが、肩の負傷で最大1か月間欠場する可能性があり、特に復帰後にリズムをつかむのに時間がかかるとしたら、ほかの選手が先発する可能性も出てくるだろう。

そうだとしても、ギルジャス・アレクサンダーには強敵がいる。ジャ・モラント(メンフィス・グリズリーズ)とリラードがその筆頭だ。デビン・ブッカー(フェニックス・サンズ)もその1人だが、彼は鼠径部の怪我でしばらく欠場することになりそうだ。

気になるその5人のスタッツの比較は以下の通り。
(※TS%:トゥルーシューティング成功率|3PとFTも加味した成功率)

選手試合数平均得点平均
アシスト
平均
リバウンド
TS%
ルカ・ドンチッチ3233.68.88.761.7
ステフィン・カリー2630.06.86.666.8
シェイ・ギルジャス・アレクサンダー3131.55.84.962.3
ジャ・モラント2827.17.86.354.7
デイミアン・リラード2227.57.23.862.4
デビン・ブッカー2927.15.64.658.5

投票で先発に選ばれるかどうかはともかく、ギルジャス・アレクサンダーが今のレベルでプレイし続ければ、オールスターに選ばれないということは考えにくい。以前から話題にはなっていたが、今シーズンの彼はこれまでとは違う域に突入しているのだ。

原文:Should Shai Gilgeous-Alexander start in 2023 NBA All-Star Game? Thunder guard continues to build strong case
翻訳:YOKO B Twitter:@yoko_okc

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Scott Rafferty

 

Scott Rafferty is an experienced NBA journalist who first started writing for The Sporting News in 2017. There are few things he appreciates more than a Nikola Jokic no-look pass, Klay Thompson heat check or Giannis Antetokounmpo eurostep. He's a member of the NBA Global team.