レブロン・ジェームズはこの夏、自身にとってもレイカーズにとっても大きな決断を迫られている。彼は2025-26年シーズンに5,260万ドルのプレーヤーオプションを持っており、6月29日までに行使すれば、来季は1年契約でチームに復帰することになる。また、その契約を破棄し、無制限フリーエージェントになることもできる。
ESPNのシャムズ・シャラニア記者によると、レブロンは来季レイカーズに復帰する見込みだという。彼の選択はこの上なく重要だ。なぜなら、レイカーズがどのようなロスターを作ることができるかに影響するからだ。
.@ShamsCharania says LeBron James is expected to play "at least another NBA season".
— NBA on ESPN (@ESPNNBA) May 1, 2025
"[Bryce James] is gonna be potentially draft eligible in 2026 ... [LeBron's] got a 54-million dollar player option ... He probably opts into that." 👀 pic.twitter.com/IrdvaCaRms
レブロン・ジェームズはプレイヤー・オプションを行使せずに新契約を結ぶだろう
昨年もまったく同じシナリオが起こった。レブロンは1年のプレーヤーオプションを行使することもできた。その代わりに彼は、2024-25年に4,870万ドル、2025-26がプレーヤー・オプションとなる新しい契約を結ぶことを選んだ。
この契約は、彼にとって2つの理由から有益だった。第一に、1年分の年俸を確保し、ケガや急な衰えに備えた保険としたこと。2つ目は、ノー・トレード条項を契約に盛り込むことができたことだ。
レブロンはこの夏、おそらく同じことをするだろう。彼はまだリーグでトップ15の選手であり、レイカーズには彼が去った場合、代わりの選手はいない。彼はおそらく、ノー・トレード条項の更新と年俸の確保を狙うだろう。
レブロンが2年目のプレーヤーオプション付きの2年契約にサインするのを期待しよう。そして、来年の夏にまた同じことを繰り返すのだ。

レブロン・ジェームズの新契約の選択肢
レブロンはプレイヤー・オプションを破棄して契約を結び直す可能性が高いが、新契約はいくつかのパターンが考えられる。以下でそれらを検証していこう。
1,レブロン・ジェームズがマックス額で契約した場合
レブロンが5400万ドル前後のマックス契約を優先する場合、レイカーズは贅沢税に入り、ファースト・エプロンまであと数百万ドルという状況になる。
この場合、レイカーズはフリーエージェントを追加するために570万ドルのミッドレベル例外条項を利用することができます。彼らはまた、ミニマム契約をオファーすることもできる。
それは選手を補強するための最善の手段ではないので、レイカーズはトレードでの補強に動くだろう。ファースト・エプロンを下回ることで、トレード資産の組み合わせ方に柔軟性が生まれるため、非常に重要である。
これはおそらく、最も起きる可能性の高いシナリオだ。レブロンは昨シーズン、わずかな減俸を受け入れた。The Athleticのジョバン・ブハとサム・アミックの報道によれば、彼は再びそれをすることはないとされている。
2,レブロン・ジェームズが減俸を受け入れた場合
レブロンは昨夏、レイカーズがスターターレベルの選手を獲得できるのであれば、減俸もいとわなかった。今季も似たような状況になるだろう。
レイカーズは1,410万ドルのミッドレベル例外条項が利用できれば、はるかに優秀な選手を獲得できる。
レブロンには昨年、犠牲を払ってもいいと思う選手の候補があった。ジェイムス・ハーデン、デマー・デローザン、クレイ・トンプソン、ヨナス・バランチュナスが含まれていた。今オフもフレッド・ヴァンブリート、ジュリアス・ランドル、ナズ・リードらとともに、ハーデンは再びフリーエージェントになる可能性がある。レブロンが再び減俸を提示する可能性もなくはない。
しかしそれは、いくつかの異なる理由で実現しないだろう。レブロンがかなりの額の減俸を受け入れる気があったとしても、彼らほどの選手たちに1410万ドルでの契約に同意してもらうのは難しいだろう。そして、このオフのFA選手の中に、そこまでの減俸をする価値のある選手はそれほど多くない。
よって、レイカーズはこの夏、フリーエージェントではなくトレードで選手を獲得することになるだろう。
3,レブロン・ジェームズが引退、退団、あるいは大幅減俸を受け入れた場合
レブロンがチームにいない場合、5,000万ドル以上のサラリーが浮く。レイカーズファンには残念なことだが、それでもフリーエージェントと契約するためのサラリーキャップスペースはない。1,410万ドルの例外条項はあるが、それだけだ。
かなり可能性の低い話ではあるが、レブロンは年300万ドル強のベテランミニマムでレイカーズに戻ってくることができる。
以前にもこのような選手はいたが、レブロンほど優れた選手はいなかった。例えば、デイビッド・ウェストはウォリアーズにベテランミニマムで移籍し、ウォリアーズで2つのリングを獲得してキャリアを終えた。
レブロンが最低額で契約すれば、オーナーは大幅に節約でき、レイカーズは贅沢税とエプロンの心配から解放される。理論的にはそうだが、きっと実現はしないだろう。1410万ドルのミッドレベル例外条項では、どんなトップクラスの選手とも契約することはできない。
レブロンが減俸を受け入れるる可能性は低いだろう。より可能性が高いのは、彼が5400万ドルで復帰し、チームが1巡目指名権との取引で先発センターを獲得することだ。
原文:LeBron James contract option, explained: How opt-in impacts Lakers free agency, trades in 2025-26
抄訳:小野春稀(スポーティングニュース日本版)