ニューヨーク・ヤンキースは、この冬に日本プロ野球(NPB)からMLB移籍を目指す日本人選手のうち、少なくとも1人、あるいは複数名に対して強力なオファーを出すと見込まれる資金力豊富なチームの一つだ。
ヤンキースは埼玉西武ライオンズの先発投手・今井達也の獲得候補の一角と見られている。また内野の両コーナー/指名打者候補の岡本和真(NPBジャイアンツ)の獲得にも動く見込みだ。しかし『スポーティング・ニュース』のダン・トリーシー氏が報じたように、村上宗隆(スワローズ)についてはヤンキースが動く可能性は低い。
米ケーブル局『ESPN』のジェフ・パッサン氏 は、村上獲得を争う球団はニューヨーク・メッツ、ボストン・レッドソックス、テキサス・レンジャーズ、アリゾナ・ダイヤモンドバックス、そして意外にもピッツバーグ・パイレーツになると見られている。
「村上はこの冬の国際市場における最大の目玉だが、守備が苦手で、長期的には指名打者としての役割しか果たせないため、ヤンキースには不向きだろう。昨シーズン、攻撃力の低いリーグで打率.322を記録した29歳の岡本和真の方がより安価で賢明な選択肢となる。岡本は一塁でライスとプラトーンを組むか、あるいはライスに取って代わることができる。また、マクマーンがラインアップに入らない場合は三塁を守ることもできる」とトリーシー氏は書いている。
「ただ、岡本の契約は村上ほど高額にはならないだろうが、他のニーズも考慮すると、それでもコストがかかりすぎるとヤンキースは判断するかもしれない」
ヤンキースはこれまでにも、国際フリーエージェント市場において興味深い動きを見せてきた。1990年代後半、千葉ロッテマリーンズの投手・伊良部秀輝の獲得では期待したような成果は得られなかったが、2002年には外野手・松井秀喜の獲得では見事に成功した。
ロサンゼルス・ドジャースが国際的なスター選手の獲得で成功を収めている現状を踏まえると、仮に獲得できなかったとしてもヤンキースもこの市場に参入せざるを得ない状況ではある。
もしこの冬、ヤンキースがトップクラスの日本人選手を獲得するとするならば、岡本と今井のどちらか一方との契約が最も現実的なシナリオだ。
岡本がMLBでの外野守備に適応できるのなら、岡本獲得の方がチームのニーズにとってはよりプラスな補強となるだろう。
原文:Yankees sent free agent updates on Japanese phenoms Munetaka Murakami and Kazuma Okamoto
翻訳・編集:石山修二(スポーティングニュース日本版編集部)
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