ジャンカルロ・スタントンは、この世代屈指のホームランヒッターだ。
マーリンズ時代やヤンキース加入当初と比べれば多少の衰えや怪我の影響はあるが、35歳になった今も信じられないようなホームランを放ってみせる。
2024年にヤンキースがワールドシリーズ進出を果たした要因のひとつも彼の存在だったが、今年もシーズン終盤戦に向けて調子を上げ始めている。
現地4日(月)の夜、スタントンは物理の法則を覆すようなホームランを打った。
Giancarlo Stanton lines a home run out at 115 MPH 😮💨 pic.twitter.com/SXPZge7Mcx
— MLB (@MLB) August 5, 2025
ヤンキースはテキサス州アーリントンでレンジャーズとの3連戦を行なっている。シーズンも半ばを過ぎ、地区3位のヤンキースは1勝も逃すわけにはいかない。
そのためには、ジャンカルロ・スタントンをはじめとした選手たちがステップアップし、その本領を発揮する必要がある。
スタントンにとっては、それはホームランを打つことだ。月曜日、スタントンはヤンキースにリードをもたらすホームランを打ったが、それは普通のホームランではなかった。
スタントンが打った2ラン・ホームランは次のとおりだ。
- 飛距離:427フィート(約130メートル)
- 角度:17度
- 打球速度:115マイル(約185キロ)
ここで目を引くのが打球の角度だ。
わずか 17 度にもかかわらず、スタントンはセンターにホームランを打ちこんだ。
2025年のMLBシーズンで、打球の角度が17度以下で427フィート以上のホームランを打ったのはこの日のスタントンが最初だ。
この低弾道なら、ほとんどの選手であれば二塁打かセンターライナーになるところだが、スタントンはそれをスタンドまで運んでしまう。彼がどれだけ特別な選手であるかを物語っている一打と言える。
2008年シーズン以来、17度以下の打球角度で427フィートのホームランを記録した選手は 13人しかいない(Savant/Statcast データベースを使用)。
- (7回) ジャンカルロ・スタントン (2015, 2016, 2016, 2017, 2018, 2018, 2025)
- (3回) ピート・アロンソ (2019, 2019, 2023)
- (3回) アーロン・ジャッジ (2017, 2017, 2018)
- (2回) ネルソン・クルーズ (2018, 2021)
- (1回) マニー・マチャド (2015)
- (1回) ダニエル・ボーゲルバック (2019)
- (1回) ジョージ・スプリンガー (2023)
- (1回) マーク・トランボ (2015)
- (1回) ヨルダン・アルバレス (2023)
- (1回) オニール・クルーズ (2022)
- (1回) ヴラディミール・ゲレロJr. (2024)
- (1回) ダニー・バレンシア (2017)
- (1回) マイク・トラウト (2016)
スタントンにとって7年ぶりとなったこの一打はキャリア通算7本目となり、他の選手を前に大きなリードを築いている。
どんなホームランでもホームランに変わりはない。それでも、目を見張るような一打は常に興味深いものだ。
原文:Yankees urged to make decision on Aaron Judge's playing time
翻訳・編集:石山修二(スポーティングニュース日本版編集部)
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