アーロン・ジャッジと対戦を前に挑発的な発言をするのは大胆と言わざるを得ないが、ボストン・レッドソックスの新人ハンター・ドビンズに臆する様子はなかった。
ニューヨーク・ヤンキースとのライバル対決にシリーズ最終戦でデビューを飾ったドビンズは地元紙『ボストン・ヘラルド』の取材で生涯レッドソックス・ファンである自身について語り、「もし自分に契約を提示するチームがヤンキースだけだったら引退する」と言い放った。
そして迎えたヤンキースとの対戦の1回裏、ドビンズはメジャー屈指のスラッガーでああるジャッジに対し、ど真ん中の速球を投げるというこれまた大胆な行動に出た。ヤンキースのキャプテンはそれを粉砕し、右中間へ436フィート(約133メートル)の特大ホームランを放った。
しかしながら、ジャッジのホームランにチームメイトは続くことができず、ドビンズは5回裏にDJ・ラメイヒューにソロホームランを許すまで落ち着いたピッチングを披露した。そしてヤンキースの投手陣が崩壊し、5回以降に11点を失い、レッドソックスがこの試合、そしてシリーズを勝ち取った。
今のジャッジに勝るものはそういないことが改めて証明されたシーンだったが、ジャッジはバッターボックスに入る際、ドビンズのコメントが頭に浮かんだと認めた。
「誰かが教えてくれたんだ」と、地元紙『ニューヨーク・ポスト』のライアン・ダンリビー氏はジャッジの言葉を報じた。
ジャッジはルーキーの大胆なコメントをどう受け止めたのか?
「そんなこと言うのはケン・グリフィー(Jr.)くらいだよ」とジャッジは語った。
「だから、驚いたよ」
ヤンキースのジャズ・チザムJr.とアーロン・ブーン監督もドビンズの言葉には驚いた様子を見せたが、チザムはその挑発的な発言を気に入ってもいた。
「自分ならそんなこと言わないね。たとえ心の中で思ってもね。でも気に入ったよ。そういう競争心は大好きだ」(チザム)
レッドソックスは首位ヤンキースに8.5ゲーム差をつけられているものの、今日のところは少しだけ自慢できそうだ。そしてヤンキースvsドビンズの第2ラウンドは早くも次の土曜日、今度はフェンウェイ・パークでやってくる。
原文:Yankees' Aaron Judge has perfect reaction to Red Sox rookie's diss
翻訳・編集:石山修二(スポーティングニュース日本版編集部)
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