ロサンゼルス・ドジャースは今オフ、7名の選手がフリーエージェント(FA)になっている。その内の一人であるミゲル・ロハスは、トロント・ブルージェイズと戦ったワールドシリーズ(WS)第7戦で値千金の同点ソロ本塁打を放ったことが記憶に新しいが、同僚のウィル・クラインはこの一発の裏である“異変”を察知していたという。米メディア『ドジャースウェイ』が報じている。
WS第7戦のドジャースは両チーム無得点で迎えた3回裏、先発の大谷が1死一、三塁のピンチでボー・ビシェットに先制3ラン本塁打を被弾。この一発も重くのしかかり、3-4と1点ビハインドで9回表を迎えた。
8回表から登板していたマウンド上のジェフ・ホフマンに対し、9回表先頭のキケ・ヘルナンデスは空振り三振に倒れる。いよいよ万事休すかと思われたが、ここで打席に入ったロハスが、フルカウントから投じられた7球目のスライダーを強振。打球は左翼スタンドへ飛び込む同点ソロ本塁打となった。
土俵際から延長戦に持ち込むことに成功したドジャースはその後、延長11回表にウィル・スミスが勝ち越しソロ本塁打を放ち待望のリードを奪う。その裏、3イニング目に入った山本由伸が1死一、三塁のピンチを招くも、アレハンドロ・カークを併殺に打ち取り熱戦に終止符が打たれた。
同メディアは「クラインは記者団に対し、ロハスがホフマンから放った9回表の同点ホームランについて『ある意味で予兆があった』と語った」とした上で、クラインが試合中盤に起こった乱闘騒ぎとの関連について語ったことを伝えた。
第7戦では1-3とドジャース2点ビハインドの4回裏1死、ジャスティン・ロブレスキから死球を受けたアンドレス・ヒメネスが怒りの表情を見せた。すると、ロブレスキも何かを口にしながらヒメネスへ向かって歩き出したため、すぐさま両チームベンチから選手らが飛び出しグラウンドは騒然となった。
同メディアによると、クラインは両チームがもみ合いとなる中で「ホフマンがミギーやカービー(・イェーツ)に何か言いながらちょっとヒートアップしてたんだけど、すぐに自分から引き下がった」場面を目撃したと明かす。
その上で「それを見て『あれ? 気持ちが切れてるんじゃないか?』って思ったんだ。口だけで引いていくタイプって、だいたいそういうサインなんだよ。だから、『これはミギーがやり返す流れになるな』ってどこかで感じていたんだ」と、ホフマンが普通ではない様子を見せていたことがロハスの同点弾の伏線になったのではと振り返ったという。
✍️この記事はいかがでしたか? 読後のご意見・ご感想をぜひお聞かせください