大谷翔平がドジャースで登板する日は、少しずつ近づいているようだ。
2024年シーズン前にドジャースと史上最高額の契約を結んで以降、このスーパースターの投手復帰について、腕の大手術からの回復を慎重に進めてきた。それでも彼は、ワールドシリーズ王者に加入して以来、MLBで最も優れた選手の一人であり続けている。しかし、大谷は近く、王者のチームにさらに貢献できる可能性が出てきた。
もともと2025年シーズン中に再びメジャーの打者と対戦する姿が期待されていたが、ドジャースからの最新の報告では、大谷の回復が予定よりも早く進んでいることが示唆されている。
ここでは、大谷翔平の登板復帰に関する最新情報と、ドジャースでの初登板がいつになるかについてをまとめた。
大谷翔平が再び登板するのはいつ?
2025年MLBシーズンが始まったばかりの2月、ドジャースのデーブ・ロバーツ監督は、大谷が5月頃にマウンドに戻ると予想していた。しかしその後、登板時期はシーズン後半へとシフトするも、最近になって回復においてポジティブな進展が見られている。
4月には26球のブルペン投球を行い、5月下旬にはニューヨークのシティ・フィールドにて、ドジャースの打者に対するライブBP(実戦形式の投球練習)を行った。ドジャース加入後、実際の打者相手に投球するのはこれが初めてだった。
Shohei Ohtani threw Live BP today. 👀 pic.twitter.com/HDxM1OOqDQ
— Blazin' Baseball (@BlazinBaseball) May 25, 2025
Absurd movement on this pitch during Shohei Ohtani's live BP 🔥 pic.twitter.com/NMHEmoX1y8
— MLB (@MLB) May 25, 2025
さらに最近、大谷はさらに大きなステップを踏んだ。現地時間6月10日のパドレス戦前、ロバーツ監督は記者団に対し、オールスター後とされていた登板復帰時期より早く戻る可能性が「ゼロより上」であると語った。
例年7月のオールスターゲームはシーズンの中間点として、選手にとっては休養のタイミングでもある。これまで大谷の復帰時期もオールスター後とされていたが、ロバーツ監督の発言からすると、同7月15日にアトランタで行われるオールスターゲームの前に投手復帰する可能性も出てきた。
ロバーツ監督とドジャース投手コーチのマーク・プライアーはともに、「同10日に3イニングのシミュレーション登板を行った際の大谷の状態が非常に良かった」と語った。この日、大谷は44球を投げ、ヒット性の当たりはゼロで6奪三振をマークした。
Shohei Ohtani threw 44 pitches across three simulated innings. Today marked his third time facing hitters. Here's him striking out his final batter: pic.twitter.com/StYQ0DxaBP
— Sonja Chen (@SonjaMChen) June 10, 2025
ESPNの記者によると、「大谷が登板復帰するのは8月よりも7月の方が現実的」とし、「復帰がオールスター前か後かが焦点」と述べた。またロバーツ監督は、チーム内で投手のケガが多発している状況から、大谷を急いでマウンドに戻す必要があることを認めつつ、「我々はまだ非常に慎重に対応している」と強調した。
オールスター前に登板する保証はもちろんないが、最新の見通しでは「7月上旬〜中旬」での復帰が少なくとも可能性として浮上している。
大谷翔平のケガとは?
大谷は現在、右肘の内側側副靱帯(UCL)断裂からの回復の最終段階にある。2023年にトミー・ジョン手術を受け、それによりその年の登板を終了。2024年、2025年は今のところ打者のみ出場となっている。
大谷翔平が最後に登板したのはいつ?
最後に大谷が登板したのはエンゼルス時代の2023年8月2日。レッズ戦に先発したが、わずか1.1イニングで肘の違和感を訴えて降板し、後にUCL断裂が判明した。
大谷翔平の投手成績
ドジャース移籍後もMVP受賞やワールドシリーズ制覇などを達成し、忘れがちだが大谷は健康なときにはMLB最高クラスの投手でもある。
2022年にはアメリカン・リーグのサイ・ヤング賞投票で4位に入り、2020年(1.2回のみ登板)を除けば、毎シーズンで防御率3.32以下を記録してきた。ただし、これらの登板記録はすべてエンゼルス時代のもので、フリーエージェントでドジャースに移籍して以降、まだ実戦登板はない。
以下は、2018年のMLBデビュー以来の大谷の投手成績の概要である:
シーズン | 試合数 | 勝-敗 | 防御率 | 投球回 | WHIP | 奪三振 | 四球 | 被安打 | 自責点 |
2018 | 10 | 4-2 | 3.31 | 51.2 | 1.16 | 63 | 22 | 38 | 19 |
2020 | 2 | 0-1 | 37.80 | 1.2 | 6.60 | 3 | 8 | 3 | 7 |
2021 | 23 | 9-2 | 3.18 | 130.1 | 1.09 | 156 | 44 | 98 | 46 |
2022 | 28 | 15-9 | 2.33 | 166.0 | 1.01 | 219 | 44 | 124 | 43 |
2023 | 23 | 10-5 | 3.14 | 132.0 | 1.06 | 167 | 55 | 85 | 46 |
通算 | 86 | 38-19 | 3.01 | 481.2 | 1.08 | 608 | 173 | 348 | 161 |
原文:When will Shohei Ohtani pitch again? Dodgers star has 'north of zero' shot to return earlier than anticipated
抄訳:佐藤瑞紀(スポーティングニュース日本版)
MLB関連記事:
- この夏はメジャーリーガーの『聖地巡礼』へ MLBデザインのマンホールカバーが日本各地に登場
- 大谷翔平の『二刀流』復活が近づく中でドジャースが抱えるジレンマ
- MLBドラフト2025トップ40予想:22年全体1位ジャクソン・ホリデーの弟イーサンやLSUのケイド・アンダーソンは1巡目のどこに?