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大谷翔平が約2年ぶりとなる実戦形式の投球を終えて『二刀流』復活に向けて前進

David Suggs

石山修二 Shuji Ishiyama

大谷翔平が約2年ぶりとなる実戦形式の投球を終えて『二刀流』復活に向けて前進 image

大谷翔平のマウンド復帰は遠い未来の話ではなくなってきた。

ドジャースの『二刀流』スターがアーチェリーのような投球スタイルを取り戻し、キャッチャーの待ち構えるミットに100マイルを超える速球を投げ込む日が近付いてきた。

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現地25日(日)、大谷は3人の打者に対して鋭い球を投じ、投手・大谷翔平復活に向けて大きな進展を見せた。

ここでは、大谷の日曜日の投球内容やこれまでの復帰の過程など、大谷の『二刀流』復活に関する情報をまとめる。

大谷のマウンド復帰はいつになる?

今年2月の段階では、ドジャースのデイブ・ロバーツ監督は記者団に対し、大谷は5月中にマウンドに復帰すると語っていた。

しかし、大谷は4月にブルペンで26球を投げたものの、今現在復帰には至っていない。またそれ以来、大谷は目立った投球練習を見せてこなかった。米スポーツ専門チャンネル『Fox Sports』でケン・ローゼンタール氏は4月、ドジャースは「大谷をポストシーズンに向けて準備させたい」と望んでいると報じた。

日曜日、大谷は投手復帰に向けて大きな一歩を踏み出した。ドジャースの打撃練習が行われる中、シティ・フィールドのブルペンからグローブを手に現れた大谷は、ユーティリティプレーヤーのキム・ヘソン、有望なキャッチャーのダルトン・ラッシング、コミュニケーションコーチのJT・ワトキンスに向かってお辞儀をした。

(ショウヘイ・オオタニが打撃練習に登板)

大谷はまずキムをゴロで打ち取ると、続いて35歳の元マイナーリーガーのワトキンスとドジャースのトップ・プロスペクト、ラッシングをたて続けに三振にきって取った。

その後、2打席目となるキムには右中間を破る二塁打球のライナーを打たれると、大谷はテオスカー・ヘルナンデスにその打球をキャッチできたかどうか冗談交じりに尋ねるショーマンシップを発揮した。

さらにワトキンスに5球で四球を与えると、全5打席で22球を投げて大谷はこの日の登板を終えた。マウンドを降りる大谷は、自身の投球内容に満足した様子だった。

この登板は、大谷がエンゼルス時代の2023年8月、肘の痛みから途中退場して以降、初めて打者を立たせての実戦形式での投球となった。

大谷の最後の登板から復帰への過程

2023年8月2日 — 大谷が靭帯損傷で戦線離脱

当時エンゼルスの選手だった大谷は、レッズとの試合で1回1/3を投げたところで肘の痛みにより途中退場した。詳細な検査の結果、UCL(肘関節尺側側副靱帯)の断裂と診断された大谷は2度目となるトミー・ジョン手術を受け、2023年シーズン残りの試合および2024年1年間の投手としての出場が不可能となった。

2023年12月 — 大谷、ドジャースと契約

2023年にまたしても記録的なシーズンを送り、2度目のアメリカンリーグMVPを受賞した大谷はこのオフ、10年総額7億ドル(1ドル142円換算で約994億円、以下同)の契約でハリウッドに残留することを発表した。しかし、そのユニフォームはエンゼルスの赤ではなく、ドジャー・ブルーの青いユニフォームだった。

大谷の契約には契約金のうち6億8000万ドル(約965億6000万円)が契約終了年の2034年以降に支払われるという「前例のない」後払いの条項が含まれていた。

2024年9月19日 —大谷が史上初の『50-50』達成

大谷は9月19日、マーリンズ戦で3ホーマー、2盗塁を決めて、メジャーリーグ史上初となる1シーズンの50本塁打、50盗塁にマークした。この年、大谷は最終的に54本のホームラン、59盗塁、130打点、打率.310の成績を残し、自身3度目となるMVPを受賞した。

2024年10月26日 — 大谷、肩の関節唇を損傷

ヤンキースとのワールドシリーズ第2戦で、大谷は盗塁の際に左肩を負傷した。左肩の関節唇を損傷と判明したものの、大谷は残りのシリーズを怪我を押してプレーし続けた。彼は直ちに内視鏡手術を受けて損傷を修復した。

2024年11月1日 — 大谷、初のワールドシリーズ制覇

ワールドシリーズ第6戦でヤンキースを7-6で下したドジャースは、5シーズンで2度目となるワールドシリーズ優勝を飾った。

大谷は23回の打席でOPS .385に終わり、そこまで活躍することはできなかったが、初のワールドシリーズ制覇を手にした。

2025年4月 — 大谷、ブルペンで26球の投球練習

大谷は4月に正式にマウンドへと戻り、2023年の負傷以来初めてキャッチャーに向かって投球した。

2025年5月25日 — 大谷、打撃練習で登板

大谷はキム・ヘソン、ダルトン・ラッシング、そしてコーチのJT・ワトキンスという3人に対して、実戦形式の打撃練習で投球し、完全回復へ向けた次のステップを踏み出した。

ラッシングとワトキンスは三振に倒れたが、キムは右中間へヒット性の鋭いライナーを放った。

投手・大谷翔平のスタッツ

大谷はこれまで打者として数々の偉業を達成してきたが、万全な状態であれば投手としてもリーグ屈指の実力を持つ。2021年から2023年の3シーズンはいずれも130イニング以上を投げ、150奪三振以上を記録、防御率は3.20を切っている。2022年にはアメリカンリーグのサイ・ヤング賞投票で4位に入った。

以下は、大谷が2018年にMLBに加入してからの投球成績だ。すべてエンゼルス時代のもので、ドジャース移籍後はまだ登板機会がない。

年度登板数勝敗防御率投球回数WHIP奪三振数与四球被安打自責点
2018104-23.3151.21.1663223819
202020-137.801.26.603837
2021239-23.18130.11.09156449846
20222815-92.33166.01.012194412443
20232310-53.14132.01.06167558546
Totals8638-193.01481.21.08608173348161

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原文:When will Shohei Ohtani pitch again? Dodgers star takes big step toward getting back on mound with live BP
翻訳・編集:石山修二(スポーティングニュース日本版編集部)


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David Suggs

David Suggs is a content producer at The Sporting News. A long-suffering Everton, Wizards and Commanders fan, he has learned to get used to losing over the years. In his free time, he enjoys skateboarding (poorly), listening to the likes of Stevie Wonder, Marvin Gaye and D’Angelo, and penning short journal entries.

石山修二 Shuji Ishiyama

スポーティングニュース日本版アシスタントエディター。生まれも育ちも東京。幼い頃、王貞治に魅せられたのがスポーツに興味を持ったきっかけ。大学在学時に交換留学でアメリカ生活を経験し、すっかりフットボールファンに。大学卒業後、アメリカンフットボール専門誌で企画立案・取材・執筆・撮影・編集・広告営業まで多方面に携わり、最終的には副編集長を務めた。98年長野五輪でボランティア参加。以降は、PR会社勤務・フリーランスとして外資系企業を中心に企業や団体のPR活動をサポートする一方で、現職を含めたライティングも継続中。学生時代の運動経験は弓道。現在は趣味のランニングで1シーズンに数度フルマラソンに出場し、サブ4達成。