ボストン・レッドソックスは「効率的な」チーム運営のために、フランチャイズの看板選手たちをトレードで放出するのではなく、次代のスーパースターをチームに引き留めるという新しい戦略を取り始めた。
現地5日(水)、レッドソックスはメジャーリーグでの出場は半シーズンにも満たない21歳のロマン・アンソニーと8年1億3000万ドル(1ドル147円換算で約191億1000万円)の契約を結んだ。これは、MVP級の才能を持つアンソニーを現在の相場よりも低い年俸でキープしようとする試みだ。
レッドソックスは、セダン・ラファエラ、そしてすぐにAAAに送り返されてしまったがクリスチャン・キャンベルに対しても同様のアプローチを採った。
ただ、アンソニーの契約は他の場合とは少し異なる。その金額が2倍近いものであること、またチームの外野の選手層が厚いことを考えると、アンソニーはすでにこのチームで確固たる地位を築いていると言える。
そしてこの契約は、元オールスターゲームMVPのジャレン・デュランの命運を決定付けるものになったかもしれない。『Bleacher Report』のジョエル・ロイター氏は、デュランがシーズン終了後にチームを去ることになるだろうと指摘している。
「デュラン、ウィルヤー・アブレイユ、セダン・ラファエラに加えて、新人のローマン・アンソニーがプレータイムを争っているが、それぞれの価値と残りの契約期間を考慮すると、最も論理的なトレード候補はデュランになる」とロイター氏は書いている。
「彼をこの先もコントロール可能な投手と交換し、先発ローテーションを強化することをボストンのフロントオフィスは真剣に検討すべきだ」
「アメリカン・リーグがどんなに弱体化しているとしても、ドジャースから放出されたダスティン・メイとウォーカー・ビューラーがローテーション後方に入ることが優勝争いへの後押しになるとは言えない」
デュランは地元コミュニティに貢献する、フランチャイズへの愛着も強い選手ではある。だがデュランとの交換でトップクラスの投手を獲得することができれば、このチームを真の脅威に変貌させることができるかもしれない。
原文:Roman Anthony's extension may force Red Sox to trade former All-Star Game MVP
翻訳・編集:石山修二(スポーティングニュース日本版編集部)
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