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トレバー・ストーリーのチーム残留でレッドソックスの2026年オフのターゲットは?

石山修二 Shuji Ishiyama

Kristie Ackert

トレバー・ストーリーのチーム残留でレッドソックスの2026年オフのターゲットは? image

トレバー・ストーリーはフリーエージェントとなる選択をしなかった。

ストーリーはボストン・レッドソックスとの残り2年の保証年俸を受け取ることにした。契約は2026年が2500万ドル(1ドル154円換算で約38億5000万円、以下同)、2027年が2500万ドル(約38億5000万円)で、2028年には2500万ドル(約38億5000万円)のチームオプション(または500万ドル/約7億7000万円のバイアウト)が付いている。2025年の復活 を受け、ストーリーは レッドソックスのショートとして確固たる地位を手にした。

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レッドソックスのチーム年俸とこの冬のプラン

レッドソックスにとって、この契約はチームの安定化につながる。

ストーリーの契約が2500万ドル(約38億5000万円)で確定したことで、レッドソックスの2026年年俸総額は、調停案件や新規契約が加わっても、CBT(贅沢税)基準値の2億4400万ドル(約375億7600万円)を余裕で下回る見込みだ。チーム予算にはまだ余地があり、フロントオフィスはこれといった選手がいれば主力級の先発投手を獲得することもできる。ストーリーの残留により、レッドソックスの補強ターゲットは投手と外野の右打者に絞られる。

また、マルセロ・メイヤーを急いでショートで起用する必要もなくなった。特にアレックス・ブレグマンがオプトアウトした今、メイヤーは三塁手としてデビューさせるか、チームが打撃力を必要とするなら二塁手として起用することもできる。ストーリーの決断はチームに時間的余裕と選択肢を与える結果となった。

2025年シーズンのストーリー

2025年シーズン、その打撃と走力を兼ね備えた能力とフルシーズンでの出場機会が復活の原動力となった。

ストーリーは打率.263、出塁率.308、長打率.433、25本塁打、31盗塁を記録し、リーグ平均のwRC+101とfWAR3.0を叩き出した。故障に悩まされた2シーズンを乗り越え、堅実な先発選手としてのパフォーマンスを見せた。詳細を見ると、期待の持てる数字だったと言っていい。 四球率5.0%、三振率26.9%という数字は決して良くはないが、平均打球速度は90マイル台前半(91.4マイル)、強打率は47.0%、バレル率は10.3%を記録し、この打撃力と復活した走塁能力が相まって好成績につながった。ただ、守備指標は(OAAがマイナス)低迷しており、これがフリーエージェントとなるよりも保証された契約を選んだ理由と言えそうだ。

このオフのショートのフリーエージェント市場

ストーリーがボストンに残留したことで中堅クラスの選択肢が一つ消え、ビッグマーケットの獲得競争参戦も減るだろう。ショートのフリーエージェント市場 には、トップクラスにはボー・ビシェット(ブルージェイズ)とキム・ハソン(ブレーブス)がおり、アイザイア・カイナー・ファレファ(ブルージェイズ)、ホルへ・マテオ(オリオールズ)、ミゲル・ロハス(ドジャース)といった選手が続く。ビシェット、ハソンを失うかもしれないアトランタ・ブレーブスとトロント・ブルージェイズが今冬のショートストップ獲得に最も積極的な球団だが、ロサンゼルス・ドジャースとニューヨーク・ヤンキースも高評価の選手がいれば獲得に動く可能性が高い。

この契約がレッドソックスに与える影響

ボストンの年俸総額はより明確になった。ストーリーが2500万ドル(約30億8000万円)、吉田正尚が最終年、さらにレギュラー選手たちは複数年の契約でコスト管理されており、チームはCBT(ぜい沢税)の追加課税に抵触せずに投手の補強に動けるだけの余地がある。複数年契約の先発投手が獲得できるのであれば、ジャレン・デュラン、ウィルヤー・アブレイユ、セダン・ラファエラといった外野手たちをトレードに出す可能性も高い。ストーリーの契約がまとまった今、レッドソックスのこのオフの焦点は外野の豊富な戦力をいかにして投手陣の補強に変えられるかだ。

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原文:Trevor Story stays and Boston’s payroll clears a lane for a starter
翻訳・編集:石山修二(スポーティングニュース日本版編集部)

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