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パイレーツのポール・スキーンズがムーキー・ベッツのポッドキャスト出演時に持ち球『スプリンカー』の握りを披露

Billy Heyen

石山修二 Shuji Ishiyama

パイレーツのポール・スキーンズがムーキー・ベッツのポッドキャスト出演時に持ち球『スプリンカー』の握りを披露 image

メジャーリーグ(MLB)史上最高の球種には偶然に誕生したものがいくつかある。

マリアーノ・リベラはカッターを習得するつもりは全くなかった。だがキャッチボールをしている中でボールが変化するようになり、そこからMLB史上最高のクローザーへと変貌を遂げた。

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ピッツバーグ・パイレーツの若きエース、ポール・スキーンズが投げる『スプリンカー』も同様に偶然の産物として生まれた。

『スプリンカー』はスプリッターとシンカーを融合させたもので、スキーンズのルイジアナ州立大学(LSU)在籍中に生まれた。

スプリッターのように鋭く落ちながら、シンカーに近い球速を誇る球だ。

ドジャースのスター選手、ムーキー・ベッツのポッドキャストにスキーンズが出演した際、ベッツはボールを取り出すと、スキーンズにその握りを見せてくれるよう頼んだ。

そこでスキーンズが披露した握りはスプリッターとさほど変わらないものだったが、スキーンズは人差し指により強い力をかけることで、標準的なシンカーに落ちるアクションを加えていると強調した。

その時の動画がこれだ:

(ポール・スキーンズが『スプリンカー」の握り方を披露👀 )

握りがどうであれば、素晴らしい球であることに変わりはない。

『スプリンカー』とは?

『スプリンカー』とは、スプリッターとシンカーを組み合わせた球種だ。

パイレーツのエース、ポール・スキーンズとフィリーズのクローザー、ジョアン・デュランが持ち球としている。

投球分析サイト『Baseball Servant』では、『スプリンカー』を球種として登録していない。同サイトではスキーンズの持ち球としてスプリッターとシンカーは記載しているが、その両者を組み合わせた『スプリンカー』は記載していない。

同サイトでシンカーとしている球は、その球速が時速97.9マイル(約157キロ)となっており、ここで言う『スプリンカー』とほぼ一致する。これに対し、スプリッターの平均球速は時速93.7マイル(約150キロ)となっている。

同サイトでシンカーとされているスキーンズの球種の被打率は.197となっている。

スプリンカーは、そのコンセプト的にも腕に大きな負担をかける球種だ。スプリッターは常に肘にとって危険な球種と見なされてきたが、同様の球種にさらに球速を加えるとあればリスクがないわけではない。

だが、スキーンズにはこれまでのところまるで問題ない。

彼のこれまでのキャリア防御率は、レジェンドのヴァイダ・ブルー(アスレティックスほか)に次ぐMLB史上2番目の低さとなっている。スキーンズはこの『スプリンカー』を含む全ての球種で相手打者を圧倒し、このMLB屈指の成績をマークしている。

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原文:Pirates' Paul Skenes reveals how he throws his Splinker, the unhittable pitch with a fun grip
翻訳・編集:石山修二(スポーティングニュース日本版編集部)


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Billy Heyen

Billy Heyen is a freelance writer with The Sporting News. He is a 2019 graduate of Syracuse University who has written about many sports and fantasy sports for The Sporting News. Sports reporting work has also appeared in a number of newspapers, including the Sandusky Register and Rochester Democrat & Chronicle

石山修二 Shuji Ishiyama

スポーティングニュース日本版アシスタントエディター。生まれも育ちも東京。幼い頃、王貞治に魅せられたのがスポーツに興味を持ったきっかけ。大学在学時に交換留学でアメリカ生活を経験し、すっかりフットボールファンに。大学卒業後、アメリカンフットボール専門誌で企画立案・取材・執筆・撮影・編集・広告営業まで多方面に携わり、最終的には副編集長を務めた。98年長野五輪でボランティア参加。以降は、PR会社勤務・フリーランスとして外資系企業を中心に企業や団体のPR活動をサポートする一方で、現職を含めたライティングも継続中。学生時代の運動経験は弓道。現在は趣味のランニングで1シーズンに数度フルマラソンに出場し、サブ4達成。