これまでポール・スキーンズのような投手はいなかったと感じているかもしれない。事実その通りだ。
ピッツバーグ・パイレーツのエースは、MLB史上最高のキャリアのスタートを切った投手となった。
少なくとも、防御率と奪三振数を組み合わせた時、スキーンズはメジャー史上で前例のない存在となっている。
メジャー初登板以来39試合の先発で、スキーンズは276奪三振、防御率1.91を記録している。『ニューヨーク・タイムズ』によると、キャリア最初の39試合の登板で275以上の奪三振と2.00未満の防御率を記録した投手はスキーンズ以前には存在しない。
これだけの投球を見せつつも、スキーンズはなかなか勝ち星を伸ばすことができていないが、それはまた別の話だ。
スキーンズは球速100マイル(約160キロ)にまで達する「スプリンカー」(シンカー x スプリッター)という球を武器に、ストライクゾーンを鋭く切り裂く。
すべての球種が素晴らしい上、恵まれた体格と耐久力も兼ね備えている。
もし投手がバッターボックスに立つ時代だったら、スキーンズは打者としても実力を発揮していただろう。空軍士官学校時代、キャッチャー兼クローザーとしてプレーしていたスキーンズは、バッターとしても活躍していたからだ。
野球の投手としてその運動能力を最大限に発揮することを選んだ最高のアスリート、それがスキーンズだと言える。
この先もマウンドに立つたび、スキーンズはパイレーツ、そしてリーグの新たな歴史を塗り替えていくに違いない。
原文:Pirates' Paul Skenes off to best 39-game start to pitching career in MLB history
翻訳・編集:石山修二(スポーティングニュース日本版編集部)
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