1月20日(日本時間21日)、全米野球記者協会(BBWAA)は2026年の米国野球殿堂入りメンバーを発表した。
今年はカルロス・ベルトラン、楽天でもプレイしたアンドリュー・ジョーンズの2名が、選出ラインとなる得票率75%を上回り、殿堂入りを果たした。
史上屈指のスイッチヒッターであるベルトラン、そして守備の達人として知られるジョーンズ。90年代後半から00年代のMLBを彩ったレジェンドたちが、クーパーズタウンへの切符を手にした。
また、同7日に時代委員会により選出されていたジェフ・ケントも殿堂入りを果たしている。
本記事では、2026年の殿堂入り選出者と、最終投票結果をまとめた。
2026年 野球殿堂入り選出者一覧
今年の選出者は以下の3名だ。
| 選手名 | 得票率 | 候補年目 | 主な球団 | 選出方法 |
| カルロス・ベルトラン | 84.2% | 4年目 | ロイヤルズ、メッツ他 | BBWAA |
| アンドリュー・ジョーンズ | 78.4% | 9年目 | ブレーブス、楽天他 | BBWAA |
| ジェフ・ケント | - | - | ジャイアンツ、メッツ他 | 時代委員会 |
新たに殿堂入りした3名の功績
カルロス・ベルトラン
- ポジション: 外野手
- 通算成績:2586試合、2725安打、435本塁打、312盗塁、OPS.837
- 主なタイトル: 新人王、オールスター9回、ゴールドグラブ賞3回、シルバースラッガー賞2回、優勝1回
走攻守すべてを兼ね備えたMLB史上最高のスイッチヒッターの一人。通算400本塁打・300盗塁を達成したのは、彼を含めて史上5人しかいない(他はバリー・ボンズ、アレックス・ロドリゲスら)。ポストシーズンでの勝負強さも際立っていた。アストロズ時代の「サイン盗み問題」への関与により評価が揺れた時期もあったが、その圧倒的な実績が正当に評価され、栄誉ある殿堂入りとなった。
アンドリュー・ジョーンズ
- ポジション: 中堅手
- 通算成績: 2196試合、1933安打、434本塁打、1289打点
- 主なタイトル: 本塁打王1回、打点王1回、ゴールドグラブ賞10回、シルバースラッガー賞1回、オールスター5回
「中堅手としての守備力は史上最高」との呼び声高い守備のスペシャリスト。ブレーブス黄金期を支え、1998年から10年連続でゴールドグラブ賞を受賞。守備指標は歴代トップクラスを誇る。打撃でも2005年に51本塁打、128打点で、本塁打王と打点王の二冠に輝くなど通算434本塁打、1289打点を記録。キャリア晩年にはNPBの東北楽天ゴールデンイーグルスでもプレイし、2013年の日本一に貢献。日本のファンにとっても馴染み深いレジェンドがついに殿堂入りを果たした。
ジェフ・ケント
- ポジション:二塁手
- 通算成績:2298試合、2461安打、377本塁打、1518打点、OPS.856
- 主なタイトル:MVP1回、シルバースラッガー賞4回、オールスター5回、
「攻撃型二塁手」の代名詞的存在。通算377本塁打のうち、二塁手として放った351本はMLB歴代最多記録である。ジャイアンツ時代にはバリー・ボンズと強力打線を形成し、2000年にはナショナル・リーグMVPを受賞。記者投票(BBWAA)では当選ラインに届かず資格を喪失したが、その卓越した打撃力が再評価され、時代委員会による選出で悲願の殿堂入りを果たした。
米国野球殿堂入りの条件と投票ルール
米国野球殿堂(National Baseball Hall of Fame)に入るには、主に2つのルートがある。一つは「全米野球記者協会(BBWAA)」による投票、もう一つは「時代委員会(Era Committees)」による選出だ。
全米野球記者協会による投票
一般的に「殿堂入り投票」として報じられるメインのルート。以下の条件とルールで行われる。
- 候補者条件:MLBで10シーズン以上プレイし、引退から満5年が経過していること
- 投票者:BBWAAに10年以上在籍する記者
- 選出ライン:投票総数の75%以上の得票が必要
- 資格維持と喪失:
- 得票率が5%以上あれば、翌年も候補として残る(最大10回/10年間)
- 5%未満、または10年以内に75%に届かなかった場合、BBWAAの投票資格を失う(リストから消える)
時代委員会による選出
BBWAAの投票で殿堂入りを逃した選手(資格喪失者)や、監督、審判、発展貢献者を救済・再評価するためのルート。かつて「ベテランズ委員会」と呼ばれていた組織が再編されたものだ。
- 対象者:BBWAAの投票資格を失った元選手、監督、審判、球団経営者など
- 区分のローテーション:時代ごとに区分けされた3つ委員会が、持ち回りで年1回3年周期で開催される(現代野球、クラシック野球など)
- 投票ルール:殿堂入り選手、球団役員、メディア関係者などで構成される16名の委員が投票を行う
- 選出ライン:16名中12名以上(75%以上)の得票が必要
※今年選出されたジェフ・ケントは、BBWAA投票では当選ラインに届かず資格を終えたが、この「時代委員会(現代野球部門)」での再評価により、見事殿堂入りを果たした。
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