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エウヘニオ・スアレスからディラン・シースまで7月31日のトレードデッドラインに向けて移籍が噂される選手たち

Dan Treacy

石山修二 Shuji Ishiyama

エウヘニオ・スアレスからディラン・シースまで7月31日のトレードデッドラインに向けて移籍が噂される選手たち image

よほど予想外のサプライズでもない限り、現地7月31日(木)に迎えるメジャーリーグのトレードデッドラインまでにリーグを揺るがすような大きな動きは起こらないだろう。だが、それはポストシーズンに向けた各チームの戦略を劇的に変えられないという意味ではない。

ドジャースはシーズン開幕時からワールドシリーズ優勝の最有力候補と目されており、現在もそのポジションをキープしているが、他のトップチームとの差はあまりない。ドジャース、カブス、ブルワーズ、タイガース、ブルージェイズ、フィリーズ、メッツ、アストロズはトレードデッドラインが迫る中、数ゲーム差で順位を争っており、積極的な動きで他チームとの争いを優位に進めようとしている。

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今年のトレードデッドラインの最大の目玉とされておりエウヘニオ・スアレスを筆頭に、ダイヤモンドバックスは才能豊かなロスターから選手を放出する方針を正式に表明している。既にジョシュ・ネイラーをマリナーズにトレードしており、大規模な選手放出を開始している。他の争うチームが獲得可能な選手は誰だろう?

ここでは、7月31日のトレードデッドラインまでにトレードの可能性が高いと噂される14人の選手を紹介する。

トレードデッドラインまでの移籍が噂される選手たち

エウヘニオ・スアレス(ダイヤモンドバックス、三塁手)

55本以上のペースでホームランを量産し、リーグの打点ランキング・トップを走る打者が獲得可能となれば、欲しいチームは殺到する。スアレスは調子の波が激しく、大きなスランプに陥る傾向はあるが、純粋にパワーだけで言えばリーグ屈指であり、今年が契約最終年ということもあって明確なトレード候補となっている。ダイヤモンドバックスは契約満了選手を売却する方針を採るだろうと予想されており、優勝争いを目指すチームに攻撃力アップをもたらすスアレスはこの夏、最も注目される選手となるだろう。

フィットするチーム:ヤンキース、マリナーズ、レッズ

ディラン・シース(パドレス、先発投手) 

ポストシーズン進出圏内にいるパドレスが、シースについて交渉に応じる姿勢を示したことは一部で驚きを呼んだ。しかし、このオフにフリーエージェントとなるシースはシーズン開幕前からトレードの噂が絶えなかった選手であり、サンディエゴはうまく活用しようと検討している可能性がある。2025年シーズンは苦戦しているものの、それでも9イニングあたり11.40個の三振を奪っているだけに、シースを放出すれば少なくともメジャーリーガー1人にプラスしてチームの補強ポイントを埋める選手を獲得できるだろう。また、シースを放出した場合、パドレスはその穴を埋めるべく、ベテランの中堅先発投手のトレードで獲得する可能性もあるだろう。

フィットするチーム:レッドソックス、カブス、アストロズ

ライアン・オハーン(オリオールズ、指名打者) 

オハーンは開幕時の好調ぶりをキープすることができなかったものの、6月に入る時点で打率.333を記録していた。オリオールズでプレーしてきたこの3シーズンの間、平均を上回る安定した打率に加え、時折見せるパワーを秘めた打者として活躍を続けてきた。今季はキャリアハイの出塁率もマークしており、オリオールズが契約の切れる選手を放出する動きを見せる中、オハーンは注目される選手となるだろう。

フィットするチーム:パドレス、マリナーズ、レンジャーズ

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ラモン・ロレアノ(オリオールズ、外野手)

過去2シーズンは3チームを渡り歩いていたが、今季のロレアノは密かに最高のシーズンを送っている。オリオールズでレギュラーのポジションを確立したロレアノは、最初の75試合で14本塁打を放ち、OPSは.850を超えている。加えて、彼は依然としてメジャーリーグで最も優れた肩を持つ外野手の1人だ。ボルティモアがロレアノの今シーズンの活躍を活かし、今冬にフリーエージェントになる前にトレードする可能性は極めて高い。

フィットするチーム:フィリーズ、レッズ、アストロズ

サンディ・アルカンタラ(マーリンズ、先発投手) 

アルカンタラは2024年シーズンをトミー・ジョン手術のため全休しており、今シーズンも防御率6.66と苦戦を強いられているが、直近のパイレーツ戦での先発登板では7回を無失点に抑える好投を見せ、サイ・ヤング賞受賞投手の実力の片鱗をのぞかせた。ただ、それだけでチームが獲得に動くかは疑問だ。アルカンタラが復調するか、復調可能であれば、2026年の契約は比較的安価で、2027年にはチームオプションも付いているメリットもある。7月後半に入り、3シリーズ連続勝ち越しと調子を上げつつあるマーリンズはトレードデッドラインまでに希望するようなオファーを得られなければ、アルカンタラのトレード交渉を冬まで持ち越すだろう。

フィットするチーム:パドレス、カブス、ドジャース

メリル・ケリー(ダイヤモンドバックス、先発投手)

ケリーはこのオフにフリーエージェントとなる選手のため、ダイヤモンドバックスが放出意向を示せば、移籍する可能性が高い。36歳のケリーは2025年シーズンも安定した投球を続けており、防御率は3点台前半をマークしているほか、キャリアを通じて最も少ない被安打率を記録している。また、2023年のワールドシリーズ進出時には4試合に先発して防御率2.25をマークした経験もあり、優勝争いに絡んでくるチームであれば、ある程度の選手を放出してでもレンタル選手としてもケリー獲得に動く可能性がある。

フィットするチーム:ヤンキース、カブス、レッドソックス 

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ルイス・ロバートJr.(ホワイトソックス、外野手)

ホワイトソックスは、ロバーツが38本塁打を放った2023年シーズンに彼をトレードしなかったことを後悔しているだろう。しかし、今シーズン終了に契約が満了(チームオプションあり)するまでに、彼を獲得するチームを見つけることは見返り次第ではまだ可能だ。ロバーツは今シーズンも苦戦し、2023年に発揮したパワーをまったく見せることはできておらず、打率は2割をわずかに上回る程度にとどまっている。だが、7月に入ってからは調子は上向いており、トレードをまとめる上でホワイトソックスにとってはちょうど良いタイミングかもしれない。

フィットするチーム:メッツ、フィリーズ、レッズ

ライアン・ヘルスリー(カーディナルス、クローザー)

カーディナルスのクローザー、ライアン・ヘルスリーはトレードされるだろうと自分自身でも語っている。セントルイスがナ・リーグのワイルドカード争いで苦戦している状況を考えると非常に可能性の高いシナリオだろう。ヘルスリーは2025年にキャリアハイのシーズンを送っているわけではないが、それは2022年以降彼がどれだけ圧倒的なパフォーマンスを見せてきたかの裏返しとも言える。ヘルスリーは過去4シーズンで防御率2.03、9イニングあたり11.8奪三振を記録し、103セーブをマークしている。たとえレンタル選手になるとしても、他チームはヘルスリーを獲得するために競い合うだろう。

フィットするチーム:ヤンキース、タイガース、ドジャース

エドワード・カブレラ(マーリンズ、先発投手) 

これまであまり注目されてこなかった興味深い名前がデッドライン目前に来て浮上してきている。以前は有望なプロスペクトとして注目されていたカブレラは、今シーズン密かに制球力を改善し、直近10試合の先発で2.18の防御率を記録しており、トレードデッドラインに向けて注目を集めている。マーリンズが2026年の上位争いを狙うならカブレラをトレードする必要はないが、報道によるとチームはトレードのタイミングだと考えているようだ。カブレラはまだ27歳で2028年まで契約が残っていることを考えると、その判断は理にかなっていると言える。

フィットするチーム:ドジャース、タイガース、カブス

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ミッチ・ケラー(パイレーツ、先発投手) 

ケラーは昨年パイレーツと契約を延長し、契約が2028年まで残っているため、価値のあるトレード要員の一人となる可能性がある。ピッツバーグは彼をトレードする必要はないが、トレードすれば来年以降ポール・スキーンズを軸にチームを組み立てる上で重要な攻撃のピースを獲得することができるだろう。過去には好スタートを続けるのに苦戦していたこともあったケラーだが、2022年以降は毎年30試合登板とタフさも発揮しており、今季はキャリアベストのシーズンを送っている。

フィットするチーム:メッツ、タイガース、ドジャース

デイビッド・ベドナー(パイレーツ、クローザー)

パイレーツはチームとして多くの問題を抱えているが、ベドナーについては解決したようだ。2度のオールスター選出経験のあるクローザーは、2024年に厳しいシーズンを過ごし、2025年序盤も同様に苦戦を強いられてマイナーリーグ降格を経験した。しかし、復帰した5月下旬以降は23試合自責点ゼロ(現在も継続中)の好投を続け、2022年と2023年に見せた信頼できる救援投手の姿を取り戻している。契約をまだ1年残していることもあり、トレードすればピッツバーグにプラスの交換要員をもたらす可能性がある。

フィットするチーム:ドジャース、ヤンキース、カブス

チャーリー・モートン(オリオールズ、先発投手)

シーズン序盤には41歳でありながら81歳のような投球を見せたモートンを放出しても、オリオールズはこれといった見返りを期待できないだろう。だが、ここ最近のモートンは苦しい状況にあるチームからすればまだまだ価値のある投手であることを証明している。、5月下旬にボルティモアのローテーションに復帰した後、モートンは最初の7試合のうち5試合で2失点以下の好投を続けた。オールスターブレイク後のレイズ戦では7失点とその好印象を一部台無しにしてしまったが、次の試合では7奪三振と好投している。レンタルできそうな先発投手が見つからないチームにとって、モートンは選択肢のひとつとなるかもしれない。

フィットするチーム:タイガース、パドレス、レイズ

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ザック・ギャレン(ダイヤモンドバックス、先発投手)

ザック・ギャレンは2022年から2024年にかけて防御率3.20をマークし、2023年のワールドシリーズ進出にも貢献した。だが、29歳の今季は苦しいシーズンを送っている。コンディションは問題ないものの、防御率は5点台半ばで推移している。ギャレンの三振率は低下しており、最初の先発21試合で被本塁打23本を許している。このオフにフリーエージェントとなるギャレンを放出しても、アリゾナが期待しているような見返りを勝ち取ることは難しいだろう。ダイヤモンドバックスはシーズン後にクオリファイング・オファーを提示して残留させるべきか? その答えは投手陣の補強を急ぐ他チームの焦り次第だろう。

フィットするチーム:カブス、タイガース、ヤンキース

グリフィン・ジャックス(ツインズ、救援投手)

ツインズは、グリフィン・ジャックスとクローザーのジョアン・デュランのどちらかをトレードと見られている。ジャックスがより可能性の高い候補と見られているが、デュランに対するオファー次第ではそちらに傾く可能性もある。ジャックスの今季の防御率4.09は特別目立つものではないが、FIPは2.07、9イニングあたり14.00個の三振を奪っているなど他の数字は悪くない。2024年には防御率2.07を記録したジャックスは、ブルペン補強を急ぐ多くのチームにとって魅力的な存在となるだろう。

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原文:MLB trade rumors: 14 players most likely to be traded by 2025 deadline, from Eugenio Suarez to Dylan Cease
翻訳・編集:石山修二(スポーティングニュース日本版編集部)

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Dan Treacy

Dan Treacy is a content producer for Sporting News, joining in 2022 after graduating from Boston University. He founded @allsportsnews on Instagram in 2012 and has written for Lineups and Yardbarker.

石山修二 Shuji Ishiyama

スポーティングニュース日本版アシスタントエディター。生まれも育ちも東京。幼い頃、王貞治に魅せられたのがスポーツに興味を持ったきっかけ。大学在学時に交換留学でアメリカ生活を経験し、すっかりフットボールファンに。大学卒業後、アメリカンフットボール専門誌で企画立案・取材・執筆・撮影・編集・広告営業まで多方面に携わり、最終的には副編集長を務めた。98年長野五輪でボランティア参加。以降は、PR会社勤務・フリーランスとして外資系企業を中心に企業や団体のPR活動をサポートする一方で、現職を含めたライティングも継続中。学生時代の運動経験は弓道。現在は趣味のランニングで1シーズンに数度フルマラソンに出場し、サブ4達成。