今年のMLBポストシーズンのチャンピオンシップシリーズでは、ホームフィールド・アドバンテージが有利に働いていない。
ここまでのア・リーグとナ・リーグのチャンピオンシップシリーズ計4試合で、シアトル・マリナーズとロサンゼルス・ドジャースがそれぞれ敵地で2勝を挙げた。その結果、トロント・ブルージェイズとミルウォーキー・ブルワーズは、逆転勝利のためには少なくともこの先2つのアウェイでの勝利が必要という難題に直面している。
一般的に、最初の2試合を落としたチームがシリーズを勝ち取ることは難しい。特に本拠地で最初の2試合を落としたチームの場合、逆転の可能性はさらに低くなる。
ここでは、過去に0勝2敗の劣勢から逆転してシリーズを制したチームを振り返る。
過去に0勝2敗から逆転でシリーズを制したチーム
年度 | ラウンド | 勝者 | 敗者 | 結果(勝敗) | 試合数 |
1955 | ワールドシリーズ | ドジャース | ヤンキース | 4-3 | 7 試合 |
1956 | ワールドシリーズ | ヤンキース | ドジャース | 4-3 | 7 試合 |
1958 | ワールドシリーズ | ヤンキース | ブレーブス | 4-3 | 7 試合 |
1965 | ワールドシリーズ | ドジャース | ツインズ | 4-3 | 7 試合 |
1971 | ワールドシリーズ | パイレーツ | オリオールズ | 4-3 | 7 試合 |
1978 | ワールドシリーズ | ヤンキース | ドジャース | 4-2 | 7 試合 |
1981 | NLDS | ドジャース | アストロズ | 3-2 | 5 試合 |
1981 | ワールドシリーズ | ドジャース | ヤンキース | 4-2 | 7 試合 |
1982 | ALCS | ブルワーズ | エンゼルス | 3-2 | 5 試合 |
1984 | NLCS | パドレス | カブス | 3-2 | 5 試合 |
1985 | ALCS | ロイヤルズ | ブルージェイズ | 4-3 | 7 試合 |
1985 | NLCS | カーディナルス | ドジャース | 4-2 | 7 試合 |
1985 | ワールドシリーズ | ロイヤルズ* | カーディナルス | 4-3 | 7 試合 |
1986 | ワールドシリーズ | メッツ* | レッドソックス | 4-3 | 7 試合 |
1995 | ALDS | マリナーズ | ヤンキース | 3-2 | 5 試合 |
1996 | ワールドシリーズ | ヤンキース* | ブレーブス | 4-2 | 7 試合 |
1999 | ALDS | レッドソックス | インディアンズ | 3-2 | 5 試合 |
2001 | ALDS | ヤンキース* | アスレティックス | 3-2 | 5 試合 |
2003 | ALDS | レッドソックス | アスレティックス | 3-2 | 5 試合 |
2004 | ALCS | レッドソックス | ヤンキース | 4-3 | 7 試合 |
2012 | NLDS | ジャイアンツ* | レッズ | 3-2 | 5 試合 |
2015 | ALDS | ブルージェイズ* | レンジャーズ | 3-2 | 5 試合 |
2017 | ALDS | ヤンキース | インディアンズ | 3-2 | 5 試合 |
2020 | NLCS | ドジャース** | ブレーブス | 4-3 | 7 試合 |
2023 | NLCS | ダイヤモンドバックス | フィリーズ | 4-3 | 7 試合 |
*本拠地で連敗スタート
**中立地でのシリーズ
***ALDS=ア・リーグ・ディビジョンシリーズ、NLDS=ナ・リーグ・ディビジョンシリーズ、ALCS=ア・リーグ・チャンピオンシップシリーズ、NLCS=ナ・リーグ・チャンピオンシップシリーズ
シリーズで最初の2試合を落としたチームが逆転勝利した25回のうち、15回は7試合制のシリーズで、残りの10回は5試合制のシリーズとなっている。大半はロードで最初の2試合を落としたケースで、彼らには逆転に向けてホームゲームで挽回するチャンスが残されていた。
ホームで最初の2試合を落としたチームが逆転勝利した例はごくわずかしかない。ディビジョンシリーズでは2015年のブルージェイズ、2012年のサンフランシスコ・ジャイアンツ、2001年のニューヨーク・ヤンキースの3回のみだ。ブルージェイズとヤンキースはホームで連敗の後にアウェイで2勝し、第5戦をホームで制したが、ジャイアンツはロードで3連勝し劣勢を覆した。
7試合制のシリーズでは、ホームフィールド・アドバンテージを持つチームが0勝2敗から逆転した例が3回ある。いずれもワールドシリーズでの出来事で、1985年のカンザスシティ・ロイヤルズ、1986年のニューヨーク・メッツ、1996年のヤンキースがロードゲームで挽回し、逆境を乗り越えた。
2020年にはドジャースがチャンピオンシップシリーズで最初の2試合を落とした後に逆転勝利している。だがこの年のシリーズはパンデミックの影響により中立地で開催された。ドジャースは「ホームチーム」扱いとなっていたが、7試合全てがテキサス州アーリントンで行われた。
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原文:MLB teams to come back from down 0-2: How Brewers, Blue Jays face uphill climb after dropping CS home games
翻訳・編集:石山修二(スポーティングニュース日本版編集部)
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