2021年シーズン、プレーオフ進出を目指していたニューヨーク・メッツはトレードデッドラインを前にメジャーリーグ史上最悪のトレードのひとつとなるかもしれないトレードを行なってしまった。
メッツはカブスとのトレードでハビエル・バエズ(現タイガース)とトレバー・ウィリアムズ(現ナショナルズ)の2人を獲得した。しかし、彼らを加えたメッツは結局プレーオフ進出を勝ち取れることはできなかった。
その2人を獲得するための交換要員としてメッツが放出したのが、今やカブスのスーパースターとして急成長を遂げているピート・クロウ=アームストロングだ。
バエズはメッツで47試合に出場し、打率は .299、2塁打を9本、本塁打を9本放つなど、率直に言って素晴らしいパフォーマンスを見せた。しかし、ポストシーズン進出への後押しには不十分で、オフにフリーエージェントとなったバエズはタイガースへ移籍していった。
ウィリアムズは移籍後メッツで10試合に登板し、防御率3.06を記録した。その後も2022年までメッツでプレーすると計30試合で防御率3.21をマークした。
一方、クロウ=アームストロングの今季の活躍は桁違いだ。金曜日の夜、2本のホームラン(うち1本は満塁ホームラン)を放つと、彼は直近34試合で14本のホームラン、9本の二塁打、3本の三塁打、40打点、8盗塁をマークしている。
加えて、『PCA』 は球界屈指の守備力を持つセンターでもある。
メッツは2020年のMLB ドラフト全体指名19位で獲得したように、その潜在能力を見出していた。にもかかわらず、わずか1年で手放すという過ちを犯した。
今季センターに大きな穴を抱えながら、その問題を解決できずにいるメッツにとって、プレイオフに導くことすらできなかった数人のレンタル選手を獲得するために『PCA』という将来性豊かなタレントを手放した2021年の決断に今後もしばらくつきまとわれることになりそうだ。
原文:Mets’ trade of Pete Crow-Armstrong to Cubs is aging horrifically
翻訳・編集:石山修二(スポーティングニュース日本版編集部)
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