本サイトに掲載されているリンクから商品の購入やサービスの契約をされた場合、本サイトが収益を得ることがあります。

メッツのフアン・ソトが『サブウェイ・シリーズ』は5万人vs1人の戦いと表現

石山修二 Shuji Ishiyama

Jackson Roberts

メッツのフアン・ソトが『サブウェイ・シリーズ』は5万人vs1人の戦いと表現 image

1910年、セオドア・ルーズベルト大統領が有名な「アリーナに立つ男」の演説を行った際、それがフアン・ソトとニューヨーク・ヤンキースのファンにとって完璧な比喩となることなど想像だにしなかっただろう。

ソトはこのオフ、ヤンキースのクロスタウン・ライバルであるニューヨーク・メッツと、記録的な7億6,500万ドル(1ドル145円換算で約1,109億2,500万円)の契約を結んだ。ヤンキースのファンにとってこれほど大きな裏切りはなかった。

▶MLBグッズをAmazonでチェック!

今週末、ブロンクスに戻ってくるソトに対して、彼らはその不満をぶつけることになる。

両チーム合わせて52人の選手が勝利に向けてプレーするこのシリーズで、スポットライトを浴びるのは実質的にただ一人だ。その本人は周りが騒々しくなるだろうことを覚悟しつつも、最終的に重要なのはフィールドでの貢献だけだと言うことを理解している。

現地16日(金)に開催される今季最も注目されるゲームを前に、ソトはヤンキー・スタジアムでファンの声は普段よりさらに大きくなるだろうと地元紙『ニューヨーク・ポスト』のジョン・ヘイマン氏の取材で語った。

5万人対1人になるだろう。彼らの狙いは自分だ、わかるだろ。そういうものだ」

「彼らが何をしようと、彼らにはその権利がある。自分はただフィールドに出て、自分の仕事をやるだけ。自分のプレーに集中するだけだ」

ブロンクスで1シーズンを過ごしたソトだが、その移籍はトレードによるもので、自ら望んだ移籍ではなかった。26歳の彼には最も居心地の良いチームと契約する権利があった。ヤンキースのファンが彼を許す必要はないが、彼もまた、ヤンキース・ファンの挑発を真に受ける必要はない。

「重要なのは批評家ではない。強者のつまずきやどうすればもっとうまくできたかを指摘する者でもない。栄光とは、実際に闘いの場に立ち、埃と汗と血で顔を汚しながら勇敢に闘う者のものだ」とかつてルーズベルトは語った。

この週末にソトが数本のホームランを打てば、ヤンキース・ファンが何を叫ぼうと意味はない。そしてこの対決は今後10年以上続くため、ソトが彼らにメッセージを送る機会は充分に訪れるだろう。

▶土曜の朝はApple TV+でMLB中継! まずは7日間無料トライアル

原文:Mets' Juan Soto makes '50,000 against one' declaration ahead of Yankee Stadium return
翻訳・編集:石山修二(スポーティングニュース日本版編集部)


MLB関連記事

石山修二 Shuji Ishiyama

スポーティングニュース日本版アシスタントエディター。生まれも育ちも東京。幼い頃、王貞治に魅せられたのがスポーツに興味を持ったきっかけ。大学在学時に交換留学でアメリカ生活を経験し、すっかりフットボールファンに。大学卒業後、アメリカンフットボール専門誌で企画立案・取材・執筆・撮影・編集・広告営業まで多方面に携わり、最終的には副編集長を務めた。98年長野五輪でボランティア参加。以降は、PR会社勤務・フリーランスとして外資系企業を中心に企業や団体のPR活動をサポートする一方で、現職を含めたライティングも継続中。学生時代の運動経験は弓道。現在は趣味のランニングで1シーズンに数度フルマラソンに出場し、サブ4達成。

Jackson Roberts

Jackson Roberts is a former Division III All-Region DH who now writes and talks about sports for a living. A Bay Area native and a graduate of Swarthmore College and the Newhouse School at Syracuse University, Jackson makes his home in North Jersey. He grew up rooting for the Red Sox, Patriots and Warriors, and he recently added the Devils to his sports fandom mosaic.