MLBは日本時間7日と8日(現地時間6日と7日)、打撃のベストナインに相当するシルバースラッガー賞を発表し、ロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平がナショナル・リーグ指名打者(DH)部門で選出された。一方、同チームで他にノミネートされていたフレディ・フリーマン、マックス・マンシー、ウィル・スミスは受賞を逃したが、中でもスミスの選外については疑問視されているようだ。米メディア『ドジャースウェイ』が報じている。
シルバースラッガー賞は各リーグ・各ポジションにおいて、攻撃面で最も優れたパフォーマンスを見せた選手を表彰する。MLB各球団の監督・コーチの投票により、各リーグで捕手・一塁・二塁・三塁・遊撃・DHが1名、外野が3名、ユーティリティプレーヤーが1名選出され、「年間最優秀攻撃チーム」も決定される。
ナショナルリーグの捕手部門はスミス(110試合、打率.296、17本塁打、61打点)、ミルウォーキー・ブルワーズのウィリアム・コントレラス(150試合、打率.260、17本塁打、76打点)、コロラド・ロッキーズのハンター・グッドマン(144試合、打率.278、31本塁打、91打点)が最終候補にノミネートされ、投票の結果グッドマンが受賞。スミスはシーズン終盤の9月に故障離脱したことなどが投票に影響したのではとみられている。
この結果について、同メディアは「打率.300、出塁率.400、長打率.500を達成するまであとわずかだったスミスが、本拠地球場(クアーズ・フィールド、高地にあり打者有利とされている)のおかげで著しく水増しされた成績のグッドマンに敗れるとは? これは明らかに侮辱的と言えるだろう」と否定的な見解を示した。
グッドマンはナショナルリーグ西地区断トツの最下位(43勝119敗、勝率.265)に沈んだチームの中で奮闘した選手の一人だが、同メディアは打撃成績自体は評価しつつも、「グッドマンはビジターでもかなり立派な成績を残したが、クアーズ・フィールドは彼の打率を 60 ポイント近く、出塁率を70ポイント近くも押し上げた。同球場の議論はさておき、スミスは打率とOPSの両方でグッドマンを上回っている。今季のドジャースで最も勝負強い打者の1人であり、2死で得点圏に走者がいるという状況では、打率.347、OPS.953、OPS+171を記録した。グッドマンは同じ状況で打率.273、OPS.737、OPS+109だった」と指摘。
さらに、「投票者の判断には『なぜ最下位チームに一人も賞を与えないのか?』という同情が少し入っていたのだろうか? グッドマンのシーズンが良かったわけではないと言っているわけではない。彼は確かに良いシーズンを過ごし、その功績は評価されるべきだ。しかし、あらゆる面でスミスの方が優れた成績を残しており、評価を受けるに値する選手だった。無数の要素に基づいて調整されたOPS+は、グッドマンの120に対してスミスは152。これ以上説明が必要だろうか?」と疑問を投げかけている。
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