シアトル・マリナーズはチーム史上初めて、ワールドシリーズ進出にあと1勝に迫っていた。しかし3勝2敗とリードしてトロントに移動したマリナーズはトロント・ブルージェイズの前に第6戦と第7戦を落とし、ワールドシリーズ目前で敗れ去った。
素晴らしいシーズンの幕切れには残酷な敗戦だった。7回裏にジョージ・スプリンガーの逆転3ランホームランでブルージェイズが逆転すると、マリナーズは最後の2イニングで得点を挙げられず、再度試合をひっくり返すことができずに終わった。
第7戦の敗戦後、マリナーズのキャッチャー、カル・ラリーはクラブハウスで記者団の取材に答え、地元テレビ局 『キング5ニュース・シアトル』 はラリーが「2025年シーズンは失敗だった」と涙目で語る姿を伝えた。
「失敗という言葉は使いたくはないが、失敗だ」とラリーは語った。
「自分たちはワールドシリーズに出て、ワールドシリーズに勝つつもりだったから」
A teary-eyed Cal Raleigh met with media after the loss
— Jomboy Media (@JomboyMedia) October 21, 2025
“I hate to use the word failure, but’s it’s a failure. We expected to get to the World Series and win the World Series.”
(Via @KING5Seattle) pic.twitter.com/mfqGnWAudE
2025年のマリナーズはチーム史上最も勝ち進んだチームだった。ワールドシリーズにあと1勝まで近づいたチームはこれまでなかった。
それでも、チーム初のワールドシリーズ出場という目標は成し遂げられなかった。マリナーズの2025年シーズンは驚異的なもので、数々の素晴らしい場面に彩られてきたが、結局のところ、あと一歩届かなかった。
ポストシーズンを勝ち上がるのは並大抵のことではない。来年もラリーやフリオ・ロドリゲスら多くの選手がチームに残留するが、それでもワールドシリーズ出場まであと1勝というステージまで戻ってくることは簡単なことではない。来年はディビジョンシリーズで敗退するかもしれないし、プレイオフにすら進めない可能性もある。
マリナーズの魔法のような2025年シーズンは「失敗」に終わったかもしれないが、前向きなシーズンだったことは間違いない。ここ数シーズンと比較すれば大きな進化を遂げたシーズンであり、チーム史上でも屈指と言える成績を残した。ただマリナーズのクラブハウスリーダーであり、今季のア・リーグ最優秀選手賞候補であるラリーにとってそれでは十分ではない。
第7戦敗退後のクラブハウスで涙を浮かべながら語ったラリーの「失敗」という言葉はチームがこの結果に満足していない証だ。
ワールドシリーズに出て、ワールドシリーズに勝つ。
あと一勝まで迫ったラリーとマリナーズの目標がそこから下がることはない。
原文:Mariners' Cal Raleigh offers tearful 'failure' admission after ALCS loss
翻訳・編集:石山修二(スポーティングニュース日本版編集部)
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