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補強ポイントとしてはピッタリ、それでも村上宗隆の獲得にマリナーズが二の足を踏む理由とは

石山修二 Shuji Ishiyama

Matt Sullivan

補強ポイントとしてはピッタリ、それでも村上宗隆の獲得にマリナーズが二の足を踏む理由とは image

Jiji Press

シアトル・マリナーズはこのオフ、昨季リーグ優勝決定シリーズ進出を果たしたチームの補強に向けて動いている。だがジョシュ・ネイラーとの再契約後、何人かの有力フリーエージェント(FA)の噂は報じられたものの、いまだ大物FA選手の獲得は実現していない。

ホルヘ・ポランコがニューヨーク・メッツと契約したことで、マリナーズが三塁手兼指名打者を求めているのは明らかだ。日本プロ野球(NPB)からメジャー移籍を狙う強打者・村上宗隆はその点でマリナーズにぴったりだ。

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しかし、米ケーブル局『ESPN』のデイビッド・シェーンフィールド氏 は村上とマリナーズの間には大きな障壁があると指摘する。その障壁とは1億ドル(1ドル155円換算で約155億円)規模と言われる契約額であり、これがマリナーズが村上獲得に動かない理由となる可能性がある。

「彼ら(マリナーズ)はブレンダン・ドノバンとケテル・マルテのトレードの噂にも名前が挙がっている」とシェーンフィールド氏は報じている。

「だがプロスペクトを手放すことなく、村上を三塁手兼指名打者として獲得する選択肢はどうか? マリナーズは三振の多い打者を増やしたがらないかもしれないが、村上への入札額が9桁(1億ドル台)を下回れば、彼らも争奪戦に加わる可能性がある」

マリナーズが新たに1億ドル規模の契約を投じてFA選手獲得に動く可能性は低い。だが村上の市場価値がその金額を下回るのであれば、マリナーズが動き出す可能性があるとシェーンフィールド氏は指摘する。

マリナーズが今冬の村上獲得を見送る本当の理由が『1億ドルの壁』なのかどうか、真偽は定かではない。だが、チームが彼の市場価値をどう見ているかを示す指標とは言える。

この先、村上の契約額が釣り上がっていくことがなければ、マリナーズは本腰を入れて村上獲得に動き始めるだろう。

ポランコとエウヘニオ・スアレスがいなくなったポジションのうち、一つはコルト・エマーソンが入ると考えられているが、もう一つは空いたままだ。スアレスはまだ契約しておらず、マリナーズはファンが愛するスラッガーと契約しない可能性がある。

村上はスアレス同様、驚異的な長打力を秘める反面、三振に苦しむ選手だ。マリナーズはそうした選手に大金を投じるのを躊躇するかもしれない。だが、シェーンフィールド氏が指摘するように、村上を巡る市場さえ落ち着けばマリナーズが彼を獲得する可能性も出てくる。

現時点ではマリナーズが村上獲得に動かない可能性はある。しかし現地12月22日(月)のポスティング期限に向けて市場が落ち着けば、マリナーズは8桁の契約額で村上に急接近し、当初よりも安い契約額で獲得するかもしれない。

原文:Mariners facing $100 million Munetaka Murakami free agent problem
翻訳・編集:石山修二(スポーティングニュース日本版編集部)

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