シカゴ・カブスはこのオフにカイル・タッカーを獲得した。だが、来オフにはフリーエージェント市場で最も注目される選手となる可能性がある。カブスはそれまでに契約延長を試みるだろう。
28歳のタッカーは2021年以降122本のホームランを放ち、オールスターに3度選出されてきた他、ゴールドグラブ賞、シルバースラッガー賞を受賞してきた。そのタッカーを獲得するため、カブスはアイザック・パレデス、ヘイデン・ウェスネスキ、キャム・スミスの3人を放出した。来オフにはフリーエージェント市場で5億ドル(1ドル143円換算で約715億円)の契約を結ぶ可能性はあるが、カブスとしては彼を1年限りのレンタル選手として手放すつもりはないだろう。
タッカーはフリーエージェントとなった時に手にできるだろう金額を把握しているし、カブスもそれは認識している。より大きな市場を持つチームに彼を引き抜かれることを防ぐ唯一の方法は、フリーエージェントとなる前に契約延長を結ぶことだ。タッカーは契約延長の可能性について、米ケーブル局『ESPN』の「カーメン・アンド・ヤーコ」に出演した際に言及した。
「ファンから『チームに残ってほしい』という声を聞くのは嬉しいことです。どれだけのサポートと愛をく与えてくれているか感じます」と、ファンが残留を望む声について聞かれたタッカーは語った。
「自分がやるべきことは試合に出て、勝ちに行くこと、それだけです」
「野球に集中し、試合に出て、勝つために自分の役割を果たす。そうすれば他のことは自然に決まるでしょう」
タッカーの今の関心はカブスがポストシーズンに出場できるよう尽力することであり、契約延長の可能性を気にかけていない。
契約延長をまとめるには多額の資金が必要となる可能性がある。ニューヨーク・ヤンキースのようなチームがカブスよりも高い年俸を提示する可能性がある。米全国紙『USA Today』のボブ・ナイチンゲール氏によると、ロサンゼルス・ドジャースもその無限の資金力を背景に争奪戦に名乗りを上げる見込みとなっている。
カブス・ファンは、タッカーが勝利に全力を注いでいることを評価しつつも、活躍すればするほど、他チームに引き抜かれる可能性を心配することになりそうだ。
原文:Kyle Tucker breaks silence on potential blockbuster extension with Cubs
翻訳・編集:石山修二(スポーティングニュース日本版編集部)
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