ニューヨーク・メッツのファンは6月のスランプに慣れている。
これまでにも、6月に苦しんでシーズンを台無しにしたこともあれば、チームの士気を大きく低下させたこともあった。今年に関していえば、素晴らしい春先のおかげで、夏場を迎えて3勝13敗と苦しみながらも現地1日(火)時点で首位フィリーズと2ゲーム差の2位につけている。
メッツの投手陣は苦戦を続けており、補強が必要なことは明らかだ。千賀滉大とタイラー・メギルは10日間の故障者リストに入っている。グリフィン・キャニングはアトランタ・ブレーブス戦でアキレス腱を断裂してしまった。ショーン・マネイアは今季まだマウンドに立ていない。
先発ローテーションは崩壊寸前な状況にあり、ブルペンもそれをカバーできない状態だ。そんな中、火曜日の午後ミルウォーキー・ブルワーズとのシリーズを控えたメッツに朗報がもたらされた。
千賀滉大の現在の状態は?
火曜日にメッツが受けとった最も良いニュースは、シリーズ開幕戦が水曜日に延期されたため、負けずに済んだことかもしれない。ただ、その発表前にカルロス・メンドーサ監督はエースの回復状況について良い知らせを語った。
「千賀は日曜日、打者を相手にして投げている。ライブBPではいいところも悪いところもあった。明日はブルペン投球と PFP(投手の守備練習)を行う予定で、ブルペン後に今の状況を見極めるつもりだ。しかし、日曜日の段階でここで打者と対戦したことは確かな前進だ」
千賀は現地6月12日のナショナルズ戦でハムストリングを痛めた。ファーストのカバーに入った際、ピート・アロンソの送球をキャッチしようとジャンプして不自然な着地をしたためだった。だが千賀はその前にすでに痛みを感じていたとしている。
今シーズン、千賀は平均よりも少し高めの与四球率(3.79)とキャリア最低の奪三振率(8.55)にもかかわらず、ピンチを巧みに切り抜けて防御率1.47の防御率という見事な投球を見せている。ここまで運に救われてきた部分や長打に悩まされてこなかった部分もあるため、復帰後は多少成績が落ち込む可能性もあるだろう。
もし彼がこれまで通りのピッチングを続けられれば、メッツにとっては願ってもないエース復活となる。今はただ、千賀がリハビリ登板に向かえる状態にあることを願うしかない。
ただ、メンドーサ監督は「可能性はあるが、明日のブルペンでの反応を見てから判断する」と慎重な姿勢を崩さなかった。
他の投手の状態については、メギルはまだ投球を開始しておらず、復帰までにはさらに時間がかかる見込みだとメンドーサ監督は付け加えた。近日中に画像検査を受ける予定で、オールスターブレイク前に戻ってこられるとは考えない方がいいだろう。マネイアは火曜の夜、ハートフォードでリハビリ登板を行う予定にしている。
メッツは『サブウェイシリーズ』前のブルワーズとの3連戦に、クレイ・ホームズ、ブレイド・ティドウェル、デビッド・ピーターソンの先発を予定している。千賀の回復ぶりは、これまで以上に彼を必要としている投手陣にとって歓迎すべきニュースだ。
原文:Kodai Senga injury update: Carlos Mendoza gives Mets fans good news
翻訳・編集:石山修二(スポーティングニュース日本版編集部)
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