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トレードマークの大型補強もまだ可能、静かなオフを送ってきたヤンキースが挽回するための3つのシナリオ

石山修二 Shuji Ishiyama

Billy Mock

トレードマークの大型補強もまだ可能、静かなオフを送ってきたヤンキースが挽回するための3つのシナリオ image

年が明けてもニューヨーク・ヤンキースの2026年シーズンに向けた補強は驚くほど少ない。オフシーズンのこの時期には大物フリーエージェントの獲得やトレードで話題をさらうヤンキースとしては極めて異例の事態だ。

昨年10月のディビジョンシリーズでトロント・ブルージェイズに敗れた後、ヤンキースにはアメリカン・リーグの優勝争いにとどまるべく、チーム強化への大きなプレッシャーがかかっている。時間は刻一刻と過ぎていくが、オフシーズンはまだ長く、力のある選手もまだ多数残っている。

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ここでは、手遅れになる前にヤンキースが取るべき3つのシナリオを考察する。

ヤンキースが挽回するための3つのシナリオ

コディ・ベリンジャーの再契約

まず簡単な話から片づけよう。ヤンキースはオフシーズンの大半、フリーエージェントのコディ・ベリンジャー獲得の最有力候補と見られていた。しかしベリンジャーが年3000万ドル(1ドル156円換算で約46億8000万円、以下同)超のヤンキースのオファーを拒否したと報じられた後、状況は不透明になった。理由は彼が求める契約年数に満たなかったからだ。

ベリンジャーはカイル・タッカーに次いでこのオフのフリーエージェント市場で2番目に優れた外野手だ。彼を失っても世界の終わりという訳ではないが、彼の穴を補えなければ確実に痛手となる。彼とアーロン・ジャッジ、トレント・グリシャムを擁するヤンキースの外野陣は昨シーズン、間違いなくMLBで最高の陣容だった。

ベリンジャーの要求額はGMたちが考える金額より高いようだが、それでもカイル・タッカーよりははるかに安く済む。30代前半の現時点では、少なくとも短期間はタッカーと同等の成績を期待できるだろう。また、ベリンジャーはヤンキース移籍後、2019年のMVP受賞シーズン以来の最高の成績を残したばかりだ。つまりニューヨークは彼が成功を収められる場所だとヤンキースは認識している。

もしヤンキースが2億ドル超と見られるベリンジャーの要求額を支払う意思がないなら、カイル・タッカーと巨額契約を結ぶ可能性は低いだろう。過大評価か否かは別として、ベリンジャーを保持すれば外野陣はメジャー最高峰のレベルを維持できる。

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トレードによる先発投手の獲得

2026年シーズンに向けてヤンキースが最も必要としているのは先発投手だろう。ゲリット・コール、カルロス・ロドン、クラーク・シュミットが少なくともシーズン序盤の数ヶ月は故障者リスト入りしているため、先発ローテーションは多少手薄になる。

ゲリット・コールが復帰するまでの間は、マックス・フリードがエースとしてその穴を埋めるだろう。だが、彼に続く投手陣には多くの疑問符が付く。ポストシーズンで圧倒的なパフォーマンスを見せたカム・シュリットラーは今後が楽しみな選手だが、まだフルシーズンを経験していないことを考えると、その将来性を予測するのは難しい。ルイス・ギルも先発ローテーションの上位に入るだろう。彼はMLBである程度の成功を収めているが、制球力に問題があるため、先発投手としてはまだ不確定要素が多い。ギルの後には、ウィル・ウォーレンとライアン・ヤーブローが控えているが、彼らはローテーションの後半でイニングを稼ぐ役割を担うだろう。

ヤンキースが先発投手を獲得するなら、フリーエージェントではなくトレードの方が賢明だ。前述の通り、チームには既に高額契約の先発投手が3人おり、仮に長期契約で獲得しても故障リスクを考慮すると期待通りの結果が得られることは稀だからだ。ヤンキースはまた、トレードに使える堅実なファームシステムを持ち、ドラフトと育成にも長けている。プロスペクトを手放したとしても長期的に大きな痛手にはならないだろう。

エドワード・カブレラの獲得交渉は失敗に終わったが、依然としてトレード候補となる先発投手は複数存在する。ブルワーズのフレディ・ペラルタはヤンキースにとって魅力的なトレード候補だ。来オフにフリーエージェントとなる彼との契約は1年800万ドル(約12億4800万円)という好条件だ。その後、契約延長するかフリーエージェントで再獲得するか、ヤンキースには交渉の余地が残される。ローテーションの後半に誰が入るとしても、マックス・フリードとフレディ・ペラルタの二枚の先発陣は、ゲリット・コールとカルロス・ロドンの復帰を待つヤンキースにとってはるかに有利な立場をもたらすだろう。

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ボー・ビシェットの獲得

ボー・ビシェット獲得は、チームに必要な大きな刷新になるかもしれない。ベリンジャーとビシェットの両方を獲得する可能性は極めて低く、既に述べたように数人の選手に資金を集中させることになる。しかしビシェット獲得はベリンジャー残留以上にチームにメリットをもたらす。

ビシェットは3月に28歳になる。大多数のフリーエージェントより若く、しかもヤンキースにとって必要なポジションをこなす選手だ。ヤンキースが2019年シーズン後にディディ・グレゴリウスを手放して以来、ショートに問題を抱えている事実は周知の事実だ。数々の大物選手をショートに獲得しようとしてきたがその度に失敗に終わっている。

アンソニー・ボルピーは守備面では非常に優れているが、打撃面では安定感に欠け、現時点でヤンキース・ファンからの評価も必ずしも高くない。ビシェットはヤンキースが求めてきた大物遊撃手となり得る。守備面ではマイナスで、将来的にビシェットがポジションを変える可能性もあるが、打線にとって大きな強化となることは間違いない。

また、ヤンキース・ファンにとって追加のプラス要素もある。ビシェット獲得競争に加わっている地区内ライバルであるレッドソックスとブルージェイズからビシェットを奪うことにもなる。

オフシーズンのこの時点で、ヤンキース・ファンはフロントが大きな動きを見せることを切望している。こうした補強に動けば、チームは出費を惜しんでいるわけではなく、頂点に返り咲くために必要なことを実行するつもりだとファンに確信させられるだろう。

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原文:How can the Yankees salvage their slow offseason?
翻訳・編集:石山修二(スポーティングニュース日本版編集部)

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