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トレードデッドライン当日 ガーディアンズのスティーブン・クワンはドジャース行き寸前だった?

石山修二 Shuji Ishiyama

Matt Sullivan

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MLBのトレードデッドライン当日、クリーブランド・ガーディアンズがまとめたトレードは2つのみ、シェーン・ビーバーをトロント・ブルージェイズに、ポール・シーウォルドをデトロイト・タイガースに放出しただけだ。しかし、ガーディアンズはもう1つ、大きなトレードを成立させる直前まで迫っていた。

米全国紙『USAトゥデイ』のボブ・ナイチンゲール氏によると、ガーディアンズはトレードデッドラインにスティーブン・クワンをロサンゼルス・ドジャースにトレードする寸前までいっていたという。あるGMが「球界全体が(ドジャースが)クワンを獲得すると考えていた」と言うほど、その交渉は進んでいた。

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「ドジャースはクリーブランド・ガーディアンズの外野手スティーブン・クワンを獲得するのに必死だった」とナイチンゲール氏は書いている。

「マイケル・コンフォートの代役として完璧な選手だと考えていたからだ。しかし、何時間にも及ぶ交渉の末、ドジャースは手ぶらに終わった」

クワンは今年のトレードデッドラインで最も注目された選手の一人だった。ドジャースだけではなく、ニューヨーク・メッツ、フィラデルフィア・フィリーズ、サンディエゴ・パドレスなど、多くのチームがクワンに注目し、その獲得に力を入れていた。

3度のゴールドグラブ賞に輝く外野手獲得の代償は決して安くない。パドレスに対しては、アスレティックスがメイソン・ミラーの交換要員として獲得したリーグ3位のプロスペクト、レオ・デ・ブリースをガーディアンズが要求していたほどだった。

それでも、ナイチンゲール氏と前述のGMによると、2度のオールスター選出経験を持つクワンに多くのチームが興味を示し、中でもドジャースはクワンを獲得寸前まで迫っていた。トレードデッドラインにクワンよりも優れた外野手はいなかったからだ。

ガーディアンズもクワンに対する各チームのオファーを聞き、ドジャースとのトレードの成立寸前までいった。

ただ、ガーディアンズのファンとナショナルリーグの他のチームにとって幸いなことに、クワンはクリーブランドに残った。どんな交換要員を得たとしても、クワンを失っていればガーディアンズにとって大きな打撃だっただろう。MLBのスポーツ賭博調査でエマニュエル・クラセを失った今、クワンがチームを離れれば、終盤戦のクラブハウスに大きな穴が開いていたことは間違いない。

最終的にトレードは成立せず、ファンの人気も高いガーディアンズの左翼手はクリーブランドに残った。一方、クワンを獲得できなかったドジャースは、ワシントン・ナショナルズの外野手アレックス・コールを獲得した。コールとコンフォートとのプラトーン体制もよいが、クワン獲得がチームにもたらしたであろうインパクトには及ばないだろう。

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原文:Guardians' Steven Kwan nearly dealt to Dodgers at trade deadline
翻訳・編集:石山修二(スポーティングニュース日本版編集部)

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石山修二 Shuji Ishiyama

スポーティングニュース日本版アシスタントエディター。生まれも育ちも東京。幼い頃、王貞治に魅せられたのがスポーツに興味を持ったきっかけ。大学在学時に交換留学でアメリカ生活を経験し、すっかりフットボールファンに。大学卒業後、アメリカンフットボール専門誌で企画立案・取材・執筆・撮影・編集・広告営業まで多方面に携わり、最終的には副編集長を務めた。98年長野五輪でボランティア参加。以降は、PR会社勤務・フリーランスとして外資系企業を中心に企業や団体のPR活動をサポートする一方で、現職を含めたライティングも継続中。学生時代の運動経験は弓道。現在は趣味のランニングで1シーズンに数度フルマラソンに出場し、サブ4達成。

Matt Sullivan

Matt Sullivan is a freelance writer for The Sporting News, predominantly covering MLB. Matt is a native of Pennsylvania and has worked with Athlon Sports, Last Word on Sports, and other outlets.