ディラン・シースは単に大型契約を手にしただけではない。彼はこのオフの投手の市場を爆発させた。
トロント・ブルージェイズが30歳の右腕に7年2億1000万ドル(1ドル156円換算で327億6000万円、以下同)を投じたことで、数少ないエース級の先発投手が1人、フリーエージェント(FA)市場から姿を消した。彼を必要としていた全ての優勝候補チームは急いで戦略を転換しなくてはならない。シースはトップクラスの空振り率を誇り、5年連続200奪三振を記録、さらに確かな耐久性を備えていた。彼が去った今、残りのFA市場は争奪戦となっていく。
まず注目されるのはフランバー・バルデス、マイケル・キング、今井達也の3人だ。彼らは次に狙われる主要な候補だ。
アストロズからのクオリファイングオファーを拒否してFAとなったバルデスは 現時点で獲得可能なトップの左腕投手だ。 バルデスにはイニングをこなす力、ポストシーズンの経験、ローテーションの軸となる資質がある。ジャイアンツ、カブス、ヤンキースをはじめ、トップクラスの先発投手を狙っていた全ての球団にとって、バルデスはプロスペクトを放出せずに真のエースを獲得する1番の近道となった。ただし、クオリファイングオファーを拒否しているため、バルデスを獲得すればドラフト指名権を犠牲にする必要はある。
キングの価値もまた一気に高まった。相互オプションとクオリファイングオファーのいずれも拒否したキングは、奪三振能力と複数イニングを投げられる柔軟性を兼ね備えた数少ない先発候補の一人だ。 ローテーションの柱としての期待はないが、シースが市場から消えた今、キングは特に予算に苦しいチームにとって最も魅力的な「次善策」となった。
そして今井達也だ。今月早々に正式にポスティングされた埼玉西武ライオンズのエースの契約期限は1月2日までだが、すでに冬の西海岸では入札合戦が巻き起っている。日本とMLB関係者からの報道によれば、サンフランシスコ・ジャイアンツ、ロサンゼルス・ドジャース、ニューヨーク・ヤンキース、シカゴ・カブスが関心を示していると言われているが、今井自身はロサンゼルスの日本人スーパーチームには加入したくないと語っている。彼らを倒したいのだ。そのために争奪戦は大混戦となっている。
シースの契約は今オフの相場を決定づけ、一流の資質、耐久性、将来性には年間3000万ドル(約46億8000万円)の値札がつけられた。ブルージェイズが先手を打った今、どの投手が次の波を巻き越すか、他チームは決断を迫られている。
現時点で問題なのは次の波が来るかどうかではない。どのチームが追い詰められ、次のアクションを起こすかだ。
原文:With the Dylan Cease news who becomes the next big name to sign
翻訳・編集:石山修二(スポーティングニュース日本版編集部)
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