ロサンゼルス・ドジャースのエース、山本由伸は現地25日(木)、アリゾナ・ダイヤモンドバックス戦で今季12勝目の勝利を収め、2025年シーズンを締めくくった。6回を無失点に抑える好投で、ドジャースが13年間で12度目となるナショナル・リーグ西地区優勝をその右腕で勝ち取った。
山本はドジャース投手陣のエースであるだけでなく、今季のメジャーリーグ(MLB)最も安定した投手の一人でもあった。この安定性は今年のドジャース投手陣では貴重な存在としてチームを支え続けた。
さらに山本はその安定性と圧倒的な支配力で、1913年に両リーグで防御率が公式記録として採用されて以来、殿堂入り投手ボブ・ギブソンだけが成し遂げた偉業を達成した。
山本は今シーズンを200奪三振以上(201)、防御率2.50未満(2.49)、被打率.200未満(.183)、WHIP1.00未満(0.99)、被長打35本未満(20)で締めくくった。ボブ・ギブソンがこの驚異的な偉業を初めて達成したのは1968年のことで、その年は即座に「The Year of the Pitcher(投手の年)」と呼ばれた。
Since ERA became official in both leagues in 1913, Yoshinobu Yamamoto is the second MLB pitcher to have a season with:
— OptaSTATS (@OptaSTATS) September 25, 2025
200+ strikeouts
sub-2.50 ERA
sub-.200 opp BA
sub-1.00 WHIP
< 35 XBH allowed
The other was Bob Gibson in 1968. pic.twitter.com/MLT7yK8EYO
野球に詳しい人なら誰もが1968年がどんな年だったかを知っているだろう。その重要性は今日に至るまで色あせることはない。ギブソンはMLB史上でも最も圧倒的なシーズンを送り、マウンドの高さを現在の基準まで引き下げるきっかけを作った。
その年のギブソンの凄さはその成績に現れている。
防御率1.12、被打率.184、22勝(その間に15連勝を含む)、13完封、28完投、WAR11.2、 WHIP0.85、304.2イニングで268奪三振を記録した。
この歴史的なシーズンを締めくくるように、ギブソンはサイ・ヤング賞とナショナルリーグMVPを受賞した。
2025年の山本由伸の活躍でMLBがマウンドの高さを再変更する予定は今のところないが、27歳の右腕がポストシーズンへ向かうドジャースの要となることは疑いない。
チームは1998年、1999年、2000年にニューヨーク・ヤンキースが達成した三連覇以来となるワールドシリーズ連覇を目指している。連覇を目指すドジャースにとって、27歳の右腕が重要な戦力となることは間違いない。
原文:Dodgers' Yoshinobu Yamamoto achieves feat not done since Bob Gibson's "The Year of the Pitcher"
翻訳・編集:石山修二(スポーティングニュース日本版編集部)
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