ロサンゼルス・ドジャースの“二刀流”大谷翔平は、ほぼ確実にナショナルリーグのMVPを受賞するだろう。もし受賞すれば、キャリア通算4度目の野球界最高の個人賞を手にすることになる。
今回の受賞で3年連続、かつドジャース加入後2年連続のMVPとなる。3年連続受賞の最初の1回目は、ロサンゼルス・エンゼルス時代に受賞しており、彼の初のMVP(2021年)も同球団でのものだった。
NBC Sportsのマシュー・ポリオット氏 によると、今季の大谷は彼の基準からすれば“脆弱な”シーズンだったという。しかし、ニューヨーク・ヤンキースのアーロン・ジャッジのように、ナ・リーグで大谷を脅かす存在、例えばシアトル・マリナーズのカル・ラリー(ローリー)のような選手はいなかった。
ニューヨーク・メッツのフアン・ソトも素晴らしい活躍を見せたが、チームがプレーオフ争いから脱落したため、MVP争いにはやや遅れて参戦する形となった。
ポリオット氏は次のように述べている。
「今年の大谷は、昨年ほどの圧巻な記録ではなかった。昨年は史上初の“50-50シーズン”(54本塁打・59盗塁)を達成し、130打点を記録したが、今年は打点が102にとどまり、ナ・リーグ6位だった。トミー・ジョン手術からの復帰後はマウンドでも貢献したものの、シーズンを通して47イニングしか投げず、大きなインパクトを残すほどではなかった。さらにオフの肩の手術の影響で走塁面も控えめになり、盗塁数は20に終わった」
「幸運なことに、ナ・リーグには大谷を追い詰めるラリーのような存在はいなかった。シュワーバーは56本塁打・132打点と素晴らしい成績を残したが、DHだけではMVPを獲得するには不十分だった。ソトはシーズン終盤2か月間はMVP級の活躍を見せたが、勢いに乗るのが少し遅かった」
一方、ラリーはマリナーズのファンベースを再び活気づけ、ポストシーズンに希望をもたらした。チームはア・リーグ優勝決定シリーズ(ALCS)でトロント・ブルージェイズに第7戦の末に敗れたが、ア・リーグ西地区の強豪として完全に台頭した姿を示した。シアトルの天井は未知数であるが、FA市場で巨額の資金を投じることは予想されていない。
ラリーはジャッジを追い詰めたが、ジャッジは自身3度目のア・リーグMVPを手にする見通しだ。ラリーはまだMVPを手にしていないものの、もし2025年シーズンの活躍が“その前兆”だとすれば、近い将来に彼がMVPを獲得する日も来るだろう。
一方の大谷に関しては、ナ・リーグでは彼を止められる存在はいないようだ。来季は4年連続のMVPを狙い、バリー・ボンズの持つ史上最多連続受賞記録に並ぶ可能性が高い。
原文:Dodgers’ Shohei Ohtani sent Cal Raleigh-coded sigh of relief
翻訳:小鷹理人(スポーティングニュース日本版)
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