ワールドシリーズ制覇のためなら、ロサンゼルス・ドジャースが大掛かりな補強を躊躇することはないだろう。だが、ポール・スキーンズを獲得することなど果たして可能性なのだろうか?
スポーツトークショー『パット・マカフィー・ショー』に出演した米ケーブル局『ESPN』のジェフ・パッサン氏は、ピッツバーグ・パイレーツはポール・スキーンズのトレード放出も検討すべきだと示唆した。
「彼と長期契約を交わせる可能性が全くないと考えているなら、トレードすべきだ」とパッサン氏は語った。
「今トレードすべきだという主張も成り立つ」
「ポール・スキーンズがパイレーツと契約延長しようと考えるインセンティブはあるだろうか? パイレーツには、(会長の)ボブ・ナッティング氏から現場まで、このチームを強化する選手を獲得する意思も能力も示していない」とパッサン氏は指摘した。
スキーンズは今後数年間にわたってスター選手として活躍すると考えられる。しかし現実問題として、2030年にフリーエージェントとなれば即座により大きな市場を持つチームに引き抜かれる可能性が高い。
パッサン氏のコメントを受けて、YouTubeで『BALLCAP Sports』を展開するジム・ライリー氏はスキーンズをドジャースに移籍させる次のような大型トレードを提案した。
- ドジャース:ポール・スキーンズを獲得
- パイレーツ:ダルトン・ラッシング、ホセ・デポーラ、エミル・モラレス、アンディ・パヘスを獲得
ラッシングはメジャーに昇格したばかりだが、周囲が思うよりも交換要員として扱われる可能性が高いかもしれない。と言うのも、高い期待を集めるプロスペクトであるが、正捕手としての道にはウィル・スミスが立ちはだかっているからだ。デポーラもラッシング同様、リーグのプロスペクト・トップ100に選ばれる有望株であり、モラレスはドジャース組織内で6位と目されるプロスペクトだ。パヘスについては言うまでもなく現在ブレイク中である。3人の貴重な有望株とパへスを獲得することができれば、パイレーツにとって最高の交換要員となるだろう。
ドジャースが「野球を台無しにしている」と考えているファンはすでに大勢いる。もしドジャースがスキーンズを獲得するとなれば、その風当たりはさらに強くなるだろう。昨シーズン、23試合に先発して防御率1.96を記録しナショナルリーグの新人王に輝いたスキーンズは今季もここまで防御値2.63、53奪三振を記録しており、来年にはワールド・ベースボール・クラシック(WBC)でアメリカ代表の一員としてプレーすることを発表したばかりだ。
一方、パイレーツは15勝29敗と苦戦して監督を解任したばかり、迷走している状態にある。この状況が続けば遅かれ早かれ、スキーンズは優勝争いができるチームに移籍したがることになる。そう考えれば、パイレーツは彼をトレードしてどの見返りを手にした方が賢明と言えそうだ。
原文:Dodgers-Pirates blockbuster trade proposal would bring Paul Skenes to LA
翻訳・編集:石山修二(スポーティングニュース日本版編集部)
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