ロサンゼルス・ドジャースは現地13日(火)、佐々木朗希を肩のインピンジメント症候群のため故障者リストに登録した。そして今回、今後の対応についても決定を下した。
スポーツニュースサイト『The Athletic』のファビアン・アルダヤ氏によれば、ドジャースは現時点で佐々木に医療的処置は施すつもりはなく、シンプルに休養させる保存療法を取る方針だという。
「現時点では、ローキ・ササキに右肩の医療的処置(鎮痛剤注射など)を施す予定はない」とアルダヤ氏はX(旧Twitter)に投稿した。
「しばらくは投球を控えさせるとデイブ・ロバーツ監督は語っている」
最後に登板した現地10日(土)のアリゾナ・ダイヤモンドバックス戦、佐々木は5回途中で5失点を喫して降板するという、メジャーリーグにきてから最悪の結果に直面した。
デイブ・ロバーツ監督は『MLB.com』 のカイル・グレイザー氏に「アリゾナでの最後の登板後にこの事実を知った」と語っている。
「私たちが把握したところでは、彼はここ数週間、不快感を感じていたようだ。だが、我々の投手陣の状況を考慮して、結果を残せる限りは粘り強く戦い続けることを望んだ。そして今回、私たちに自分の体調について打ち明けたという訳だ」
佐々木の球速は、東京での開幕戦で100マイル(約160キロ)を記録して以降、彼の速球は90マイル台前半から中盤(140キロ台〜)で推移していた。今回の故障は、この球速低下の理由の一つとして考えられる。
「それが球速と制球力が低下した主な原因かどうかは分かりません」と佐々木はグレイザー氏の取材で語っている。
「自分では...、それが主な原因かは分かりません」
ここで懸念されるのは、佐々木が過去にも肩の怪我に悩まされてきたことだろう。昨シーズンも日本で同様の怪我を負っていることから、これが慢性的なものなのではないかと不安視される。
ただ、佐々木自身は今回の故障はそれほどひどくないと語っている。
「昨年も似たような症状がありましたが、実際にはもっとひどかったです」と佐々木はグレイザー氏に語った。
「そこから回復し、プレーすることもできました。今回も似た感じはありますが、以前ほどひどいものではありません」
ロバーツ監督は、今回の怪我でこれまでのパフォーマンスについても説明がついたとし、佐々木の復帰時期については未定だと語った。
ここまでの佐々木の防御率は4.72で、最長でも6イニングを投げたのが1試合あったのみ、内容も内容ならば長いイニングを投げることも出来ていなかった。だが、ロバーツ監督は現在の状況から判断するに、佐々木は怪我をかばった結果、投球フォームが乱れていたことは明らかだと佐々木のここまでの苦戦を理由づけた。
であれば、保存療法によって佐々木の状態が回復し、本来のピッチングを取り戻すことができるかどうか、ドジャースとすればそうあって欲しいと願うばかりだろう。
原文:Dodgers make surprising medical decision on Rōki Sasaki after injury
翻訳・編集:石山修二(スポーティングニュース日本版編集部)
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