ロサンゼルス・ドジャースは今オフ、多くの球団が獲得を目指した佐々木朗希の争奪戦を制した。しかしメジャーリーグ定着を目指す佐々木は苦戦を強いられており、まだ最良の結果を披露するには至っていない。
ドジャースは佐々木と国際アマチュアのフリーエージェントとして650万ドル(1ドル148円換算で約9億6200万円)で契約し、今年はルーキーサラリーを支給している。ここまでの成績は8試合で防御率4.72、22四球。制球力に難があり、球速も平均的に低下している佐々木はまだ日本で見せたような圧倒的なピッチングをドジャースでは見せられてない。
それでもデイブ・ロバーツ監督は現時点では佐々木をマイナーリーグに送るという選択肢を考えていないと『スポーツニュースサイト『The Athletic』のファビアン・アルダヤ氏が報じている。
ロバーツ監督は「特定の状況で経験を積むこと以上に影響力のあるものはない」と語ったと『The Athletic』は報じた。
「彼は今、いくつかの困難に直面している。だがメジャーリーグの打者と対戦していることでどのような調整が必要かを学ぶ事ができる。コーチがアドバイスすることはできるし、彼自身で考えることもできる。しかし最終的には、打者がどう対応してくるかを見て自分で調整を行う事が必要だ。それはここ(メジャー)で経験を通じて学べることだと思っている」
日本でプレーしていた昨シーズン、佐々木は 2.35 の防御率を記録した。千葉ロッテ・マリーンズでの4シーズンを通じての通算防御率も 2.46 だった。彼の日本での成功の要因は速球にあったが、ドジャースは球速よりも制球力にフォーカスすることにした。
「ドジャースはこの春、球速を保持したいというササキの希望を支持したが、『しかし最初の数試合でその試みが制球力に大きな影響を与えたと感じた』(とピッチングコーチのマーク・プライアは述べた)」とアルダヤ氏は書いている。
「そのため、私たちは方向転換することを決断した」
佐々木にはまだ存分に時間がある。彼はまだ23歳で、新しいリーグと新しい国に順応している最中だ。山本由伸も当初は苦戦したが、現在ではリーグ屈指の投手の一人となっている。
しかし、ドジャースの目標はワールドシリーズの連覇であって、そのためにより良い選択肢があればロバーツ監督が方針を変え、彼をマイナーリーグに送る可能性もないとは言えないだろう。
原文:Dodgers make Rōki Sasaki minor league decision amid struggles
翻訳・編集:石山修二(スポーティングニュース日本版編集部)
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