ワールドシリーズ連覇を目指すロサンゼルス・ドジャースは、今シーズンのメジャーリーグで最初に25勝に到達したチームとなった。
しかし、ここまでの成功が2024年のシーズンと似ているように、最大の課題も昨シーズンから変わっていない。
ドジャースは相変わらず万全なコンディションの先発投手を揃えるのに苦心し続けている。このオフ、ブレイク・スネルと佐々木朗希をローテーションに新たに加えたにもかかわらず、現地8日(木)時点でチームには14人という驚くべき数の投手が故障者リストに載っている。もしこの先、プレーオフまでに補強ができなかった場合、深刻な問題となる可能性もある。
「彼らのローテーションは崩壊しつつある」と、地元紙『ロサンゼルス・タイムズ』のディラン・ヘルナンデス氏は書いた。
そんな苦しいチーム事情の中でも、ドジャースはチーム屈指の先発投手の大谷翔平のマウンド復帰に対しては慎重な姿勢を崩してこなかった。2023年末に2度目のトミー・ジョン手術を受けた大谷は、『二刀流』復活へゆっくりと調整を進めている。
現在、大谷は週の半ばに軽いブルペン投球、土曜日に通常のブルペン投球というスケジュールをこなしているが、デイブ・ロバーツ監督によればメディカルスタッフのアドバイスでまだスライダーは投げていない段階だという。
「シーズン終盤、そして10月に万全の状態に持っていくことがゴールだと言うのは彼も理解していると思う」とロバーツ監督は語っている。
だがチームの先発ローテーションが厳しい状況に置かれるなか、当初はボーナスであったはずの投手・大谷の復帰がクローズアップされ、シーズン後半戦に万全の状態で復帰し、結果を残す事が、ドジャースがプレーオフ進出を果たす上で俄然重要になってきた。
ヘルナンデス氏は記事内で、ドジャースは大谷の投手復帰時期を7月下旬に定めていると書いている。
「チームの内情に詳しいが公に発言する権限のない人物の話によると、大谷はオールスターブレイク後まで登板しない見込みとのこと。それであれば大谷の調整に時間をかけるのも説明がつく」とヘルナンデス氏は書いた。
「しかしこのスケジュールだと、大谷が実際にマウンド上で本来の調子を取り戻すための(登板)機会は限られてくる」
ポストシーズンが近づくほど、投手・大谷への期待が高まることが間違いない。もしその復帰時期がシーズン後半までずれ込むのであれば、大谷が復帰後にトラブルなく、即座に以前の調子を取り戻してくれる事を祈るしかないだろう。
原文:Dodgers make harsh Shohei Ohtani pitching return decision
翻訳・編集:石山修二(スポーティングニュース日本版編集部)
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