カルロス・コレアがヒューストンに戻ってくる。
アストロズはデッドライン直前にトレードをまとめ、かつてアストロズでプレーしたショートストップを呼び戻した。
このトレードにより、ヒューストンはワールドシリーズ進出に向けて顔馴染みの選手を獲得した。コレアには今シーズン終了後も3年1億ドル(1ドル150円換算で約150億円、以下同)を超える契約が残っているが、ツインズとアストロズは各チームが支払う金額について合意に至った。
残りの契約もあるため、この選手交換の面では他のトレードに比べて大きな動きはない。かといってこのトレードが重要でないわけではない。
ここでは、このトレードの詳細をまとめる。
カルロス・コレアのトレード評価
アストロズ:B
- アストロズが獲得:カルロス・コレア(内野手)
アストロズは、ハムストリングの負傷で今季絶望となったイサック・パレデスに代わる三塁手が必要となり、コレアに白羽の矢を立てた。コレアはメジャーリーグ初年度から7年間を過ごしたヒューストンに復帰し、今回は三塁手としてプレーすることとなる。
コレアは2022年にヒューストンを離れツインズに移籍し、2023年の再契約で大型契約を手にした。今回のトレードを実現するため、コレアはトレード拒否条項を放棄し、ツインズはアストロズに契約金の一部を現金を支払うこととなった。
コレアは今のアストロズにフィットする選手だが、アストロズが残りの契約3年間を引き受けるとした決断は疑問視される。コレアは現在、キャリア最低の.705のOPSを記録しており、93試合で7本塁打しか打てていない。またこの数年間は怪我にも悩まされ、昨シーズンは86試合しか出場できなかった。
それでも、コレア獲得はシーズン終盤に向けてアストロズにプラスに働くと思われ、このトレードでチームを強く批判することは難しい。またコレアはポストシーズンで活躍してきた選手であり、10月を迎えたチームに活力を与えることは間違いないだろう。
ツインズ:B+
- ツインズが獲得:マット・ミクルスキー(左投手)、年俸の軽減
今季のツインズの編成が頭打ちとなった今、今後の大きな障害になる前にコレアの契約を手放したのは賢明な判断だった。コレアは選手として下降傾向にあり、またツインズ自身がチームとして『売り手』に回ったため、残りの契約1億300万ドル(約195億円)のうち3300万ドル(約49億5000万円)を支払って契約を解除するこの機会を活用した。
ツインズは信頼できる打者を失い、ロッカールームでのコレアのリーダーシップを補う必要に迫られるのは確かだ。これは簡単なことではない。今回のトレードはツインズが再び競争力を取り戻すまでに時間がかかる可能性を示唆しており、ついこの間まで上昇気流に乗っていたチームとしては残念な結果だ。
このトレードでの最大の課題となったのは、ツインズがコレアの代償により多くのプロスペクトを獲得できなかったことだ。26歳のミクルスキーは現在ハイAリーグでプレーしており、そこまで高い評価を受けている選手ではない。ただ、これはコレアがトレード先を1チームに限定していたためで、仕方のない交渉結果だったと考えられる。
原文:Carlos Correa trade grades: Astros reunite with star infielder while Twins shed big contract
翻訳・編集:石山修二(スポーティングニュース日本版編集部)
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