ワールドシリーズ第5戦に臨む上でトロント・ブルージェイズにとって大きな疑問だったのは、第1戦の先発で不安定なスタートを切ったトレイ・イーサベッジ(イェサベージ)が敵地でどんなピッチングを見せるかだった。
だが、その疑問はすぐに払拭された。
ポストシーズン初のロードでの先発登板となった22歳のルーキーは7イニングで12三振を奪い、ロサンゼルス・ドジャース打線をキケ・ヘルナンデスのソロホームランによる1点のみに抑えた。そして12奪三振で複数のMLB記録にその名を刻みこんだ。
また、イーサベッジの素晴らしいピッチングでブルージェイズは6-1で勝利 し、ワールドシリーズ制覇まであと1勝に迫った。この勝利で、ブルージェイズは本拠地ロジャース・センターでシリーズ制覇へ向けて2試合のチャンスを掴んだ。
ここでは、第5戦でドジャース相手に見せたイーサベッジの好投を振り返る。
イーサベッジが記録した12奪三振
第5戦でイーサベッジが記録した21個のアウトのうち12個が三振だった。これはワールドシリーズにおける新人投手の1試合最多三振記録を更新する数字だった。
この記録はこれまでドジャースのレジェンド、ドン・ニューカムが保持していた。彼は1949年ワールドシリーズ第1戦で敗れながらも完投し、ヤンキース打線から11三振を奪った。ニューカムのこの記録は76年間にわたって破られることなく、その後ルーキーによる1試合最多奪三振が8個を越えることはなかったが、イーサベッジが水曜日ついにその記録を塗り替えた。
イーサベッジはまた、ワールドシリーズで二桁奪三振を達成した史上最年少投手としても歴史に名を刻んだ。この日、イーサベッジはドジャースの打線全員から少なくとも1個の三振を奪い、連覇を狙う強力打線を封じ込めた。
All TWELVE of Trey Yesavage's strikeouts tonight 👀 pic.twitter.com/ZrHqxrgUkm
— MLB (@MLB) October 30, 2025
(トレイ・イーサベッジの今夜の12個の三振 👀)
それだけではない。イーサベッジはこのポストシーズンに計39奪三振を記録し、ルーキーによる奪三振数の最多記録も樹立した。ジャスティン・バーランダー、クレイトン・カーショウ、マックス・シャーザーといったレジェンドたちがポストシーズンで築いてきた記録を更新した。
勝利後、好投の理由を問われたイーサベッジは世界中が注目する中、一言答えた。
「信じることだ」
『FOXスポーツ』のケン・ローゼンタール氏に対し、彼はこう語った。
「自分自身を信じること、守備陣を信じること、キャッチャーのカーキー(アレハンドロ・カーク)を信じること、そして神を信じることだ」
“Safe travels back to Pennsylvania, and I’ll see them on Friday”
— FOX Sports: MLB (@MLBONFOX) October 30, 2025
Trey Yesavage has a message for his parents after tonight’s game. He also told @Ken_Rosenthal what he told himself going into tonight’s game, and what made him so successful tonight. Pic.twitter.com/Qnse55VPL6
(『気をつけてペンシルバニアに帰って。また金曜日に』トレイ・イーサベッジは今夜の試合後、@Ken_Rosenthal に両親に伝えたいこと、今夜の試合に臨む前に自分に言い聞かせたことと、今夜の大成功の要因を語った)
ワールドシリーズでのルーキーの奪三振記録は以下の通り。
| 投手 | 奪三振数 | 年度 | 所属チーム | 対戦相手 |
|---|---|---|---|---|
| トレイ・イーサベッジ | 12 | 2025 | ブルージェイズ | ドジャース |
| ドン・ニューカム | 11 | 1949 | ドジャース | ヤンキース |
| ポール・デリンジャー | 9 | 1931 | カーディナルス | アスレティックス |
| ジャック・フィースター | 9 | 1906 | カブス | ホワイトソックス |
ニューカムは1949年にヤンキースから11奪三振を記録した時には23歳だった。一方イーサベッジはまだ22歳で、しかも敵地で前年度優勝チーム相手にこの記録を達成してみせた。
ただ、それでもワールドシリーズでの1試合最多奪三振記録には迫ることはできなかった。1968年のワールドシリーズ第1戦でボブ・ギブソンが記録した17奪三振を更新することは難しいだろう。それでもイーサベッジがこの日記録した12奪三振は、2000年のオーランド・ヘルナンデス以来となる最多の奪三振数だった。
原文:How Blue Jays rookie Trey Yesavage made World Series history in dominant Game 5 start
翻訳・編集:石山修二(スポーティングニュース日本版編集部)
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