ロサンゼルス・ドジャースとトロント・ブルージェイズが戦った今年のワールドシリーズ(WS)は、ドジャースが4勝3敗で連覇を果たす結果となった。ブルージェイズは先に王手をかけながら、1993年以来の優勝には届かなかったが、ジョン・シュナイダー監督はチームの健闘は認めつつも大きな悔いを残したようだ。米メディア『スポーツイラストレイテッド』が報じている。
今シリーズのブルージェイズは初戦を11-4で大勝したが、2戦目は1-5、3戦目は5-6で落とし連敗を喫した。ただ、第4戦を6-2で制し2勝2敗のタイに戻すと、第5戦も6-1で勝利。王手をかけた状態で本拠地ロジャース・センターへ戻る絶好の展開となったが、第6戦に1-3で敗れ逆王手をかけられた。
運命の第7戦は9回表1死まで4-3とリードしていたところから、ミゲル・ロハスに同点本塁打を許し延長戦へ持ち込まれると、延長11回表にウィル・スミスに勝ち越しソロを被弾。その裏、1死一、三塁とチャンスを作るも、最後はアレハンドロ・カークが併殺に倒れ力尽きた。
一進一退の戦いを僅差でモノにできなかったブルージェイズだが、シュナイダー監督は第7戦終了後、「彼らをスイープするチャンスはあったと思う。我々は自分たちの野球を貫いた。その内容はメジャーリーグのどのチームにも引けを取らない。つまり、両強豪が互角の攻防を繰り広げているのか? シリーズ開幕時に『ダビデ対ゴリアテ(少年対巨人)』と騒がれたあの頃と比べれば、まったくもって比べ物にならないほどだ。このチームなら、地球上のどんな26人の選手とも渡り合える。チャンスはあった。彼らを完膚なきまでに打ち負かすチャンスはあったのに、それを逃した。それが野球というものだ」と率直な心境を口にしたという。
今シリーズはドジャースが前年王者であること、ワイルドカードシリーズ(WCS)から10勝1敗と勢いよく勝ち上がってきたことなどから、下馬評ではブルージェイズ劣勢とされていた。戦前の予想は間違いなく覆したといえるが、シュナイダー監督はやり方次第ではスイープでの優勝も不可能ではなかったと忸怩たる思いを抱いているようだ。
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