【動画あり】グリフィーJr.からジャッジまでMLBホームランダービーの名シーン ベスト13|7.15 MLBオールスターウィークエンド

石山修二 Shuji Ishiyama

Daniel Chavkin

【動画あり】グリフィーJr.からジャッジまでMLBホームランダービーの名シーン ベスト13|7.15 MLBオールスターウィークエンド image

ホームランダービーは、誰が最もパワーがあるかを強打者たちが競い合う、スポーツ界で最も人気のあるイベントの一つだ。

過去40年にわたり、ホームランダービーは時代を超えて語り継がれる数多くの伝説的な瞬間とパフォーマンスを生み出してきた。1985年に始まったこのイベントは、デイブ・パーカー(当時レッズ)が合計6本のホームランで優勝して以来、数多くの選手が参加し、より多くの記録が生まれるようフォーマットも変更され、興奮に満ちたバトルが展開されてきた。

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ここでは、ホームランダービー史上最も記憶に残る13のパフォーマンスを振り返る

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13. マーク・マグワイア(1999年)

Mark McGwire

1999年のオールスターゲームは、MLBがミレニアムを祝うイベントとしてフェンウェイ・パークで開催した伝説的な試合だった。この年はマーク・マグワイアが第1ラウンドで13本のホームランを打って、1ラウンド当たりのホームラン記録を更新した。マグワイアは総合3位に終わったが、この第1ラウンドがこの夜のハイライトとなった。

マグワイアとサミー・ソーサがシーズン最多本塁打記録を競った1998年シーズンの翌年だったこともあり、マグワイアはこのゲームで最も人気を集めたホームランヒッターだった。前年に70本塁打の記録を樹立したマグワイアはこの年65本塁打を放った。

12. ライアン・ハワード(2006年)

Ryan Howard

2006年、ライアン・ハワードは23本のホームランを放ってデビッド・ライト(メッツ)を下して優勝した。それ自体は特に目立ったものではなかったが、その勝利は象徴的な瞬間で締めくくられた。ハワードは、ピッツバーグのスタンドの「Hit it Here(ここに打て)」の看板に当てるホームランで優勝を飾った。

2006年シーズンはハワードにとってキャリアハイの1年だった。58本塁打を放って、26歳にしてナショナル・リーグのMVPを獲得した。その後も3シーズン連続で40本塁打以上を記録し、ステロイド時代以降のホームランヒッターとして印象的な一時代を築いた。

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11. ブライス・ハーパー(2018年)

Bryce Harper

ナショナルズでの最後のシーズン、ブライス・ハーパーはホームスタジアムでホームランダービーを制した3人目の選手となった。ハーパーは父親をピッチャーに迎え、最終ラウンドで将来のチームメイトとなるカイル・シュワーバー(当時カブス)を劇的な逆転劇で破った。

ハーパーはこのシーズン34本塁打を放ち、ナショナルズの選手としての史上2番目の本塁打数を記録したが、そのオフシーズンにフィリーズへ移籍した。ワシントンはその年プレーオフ出場を逃し、この勝利はハーパーが同球団で過ごした最後のシーズンを象徴する瞬間となった。

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10. サミー・ソーサ(2000/2002年) 

Sammy Sosa

ホームランダービーのホームラン数が10本台後半だった頃、サミー・ソーサは2000年に26本を放ち、史上初めて20本を達成した選手となった。そのうち11本は準決勝で打ったもので、その夜の2位の選手よりも1本少ないだけの本数だった。

2年後、ソサは今度は500フィート(約152メートル)を超えるホームランを5本打ってホームランダービーを盛り上げたが、決勝ラウンドでジェイソン・ジアンビ(当時ヤンキース)に敗れて優勝を逃した。彼は今でもホームランダービー史上最長飛距離のホームラン記録を2本保持している。

ソサは1999年から2001年まで毎年シーズン50本以上のホームランを打ち、2002年にも49本を打った。その間、ダービーに優勝した2000年以外の2シーズンでは60本以上のホームランを打っていた。

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9. デイビッド・オルティーズ(2010年)

David Ortiz

オルティーズの2010年のホームランダービー優勝は終盤に向けて盛り上がっていった。第1ラウンドを3位で終えたオルティーズは最終2ラウンドで合計24本のホームランを放ち、ハンリー・ラミレス(当時マイアミ)を破って優勝、3度の敗北の末にタイトルを獲得した。

当時、オルティーズのボストンでのキャリアは終焉を迎えているように思われたが、この2010年に32本塁打を放って復活を印象付けた。2004年から2006年にかけてシーズン40本塁打以上をマークしていた時の活躍には及ばなかったが、オルティーズはその後さらに6年間プレーし続け、3年連続で35本塁打以上を放ってキャリアを締めくくった。

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8. ロビンソン・カノ(2011年)

Robinson Cano

2011年のホームランダービーは、ロビンソン・カノとエイドリアン・ゴンザレス(当時レッドソックス)がタイトルを争う白熱したイベントとなった。ゴンザレスは第1ラウンドでカノを1本差で破ったが、カノは次の2ラウンドで12本ずつホームランを放ち、ゴンザレスの11本を上回った。父親が投手を務める中、カノは計32本のホームランを打って31本のゴンザレスを破った。

カノの2011年シーズンは、ヤンキースで安定した活躍を見せ続けたキャリアの1シーズンに過ぎなかったが、真のパワーヒッターではなかったカノにとってシーズン28本塁打はその時点でキャリア2番目に多い記録だった。カノは翌年にダービーのタイトル防衛に挑戦したが、その大会では1本塁打も打つことができなかった。

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7. アーロン・ジャッジ(2017年)

Aaron Judge

2017年、リーグを席巻したアーロン・ジャッジはルーキーとして最多の52本塁打を放ち、アメリカン・リーグ新人王に輝いた。またこの年、彼は初めてホームランダービーに出場し、各ラウンドで最多の本塁打を放ち、合計47本塁打を記録した。この勝利で満足したのか、ジャッジはその後、ホームランダービーには出場していない。

この年、ジャッジは後半にペースを落としている。それが、自身の記録を更新した2022年も含め、以降ホームランダービーに一度も出場していない理由かもしれない。それでも、彼の素晴らしいルーキーシーズンは、MLB史上最高のシーズンの一つとして確固たる地位を築いている。

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6. ピート・アロンソ(2021年)

Pete Alonso

アロンソは2019年にもホームランダービーで優勝したが、2021年にクアーズフィールドで開催された大会で連覇を達成したパフォーマンスは、5大会連続出場の中でも最高の一夜だった。メッツのスラッガーは3ラウンドすべてでトップのホームラン数を記録し、合計74本塁打で2位のトレイ・マンチーニ(当時オリオールズ)の58本を大きく上回った。

アロンソの74本はダービー史上最多ではないが、ダービー優勝者の中では歴代最多だ。レギュラーシーズンでもルーキーイヤーの2019年に記録した53本塁打には及ばなかったが、この2021年シーズンも37本塁打を放って堅実なシーズンを送った。

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5. ヴラディミール・ゲレロJr.(2019年)

Vladimir Guerrero Jr.

当時20歳でホームランダービー史上最年少の出場選手となったルーキーのゲレロJr.は、クリーブランドで素晴らしいパフォーマンスを披露した。ブルージェイズのスター選手は、ダービー記録となる29本のホームランで第1ラウンドをリードし、第2ラウンドでも40本のホームランを放って全出場選手中トップの成績で決勝進出を決めた。しかし、決勝で22本のホームランを放ち合計91本に伸ばしたものの、最終ラウンドでピート・アロンソに敗れた。

敗れはしたものの、ゲレロの1大会91本という記録は依然として健在だ。ただ、この年のレギュラーシーズンでは123試合でわずか15本本塁打しか打っていない。ゲレロが真のパワーヒッターとして認められるようになったのは2021年に48本のホームランを打ってからだ。

4. ボビー・アブレイユ(2005年)

Bobby Abreu

2005年にコメリカ・フィールドで開催されたホームランダービーで、アブレイユは第1ラウンドで24本、合計41本のホームランを放ち、歴代最多記録を樹立する圧倒的なパフォーマンスを披露した。第2ラウンドでは6本を打ったイバン・ロドリゲス(当時タイガース)に次ぐ成績だったが、最終ラウンドでは6本差の11本を打って優勝。トータルでは準優勝のロドリゲスよりも21本多くのホームランを放った

アブレイユはホームランヒッターとして知られた選手ではなかった。キャリアを通じて30本以上打ったのは2度だけで、2006年にはわずか15ホーマーしか記録していない。この夜は、フィラデルフィア・フィリーズで9年間プレーした後、7月にニューヨーク・ヤンキースにトレードされる前の、アブレイユが最後にスポットライトを浴びた瞬間となった。

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3. ジョシュ・ハミルトン(2008年)

Josh Hamilton

ハミルトンはおそらくホームランダービー史上でも最も記憶に残るパフォーマンスを披露した選手だろう。2008年にヤンキースタジアムで開催された大会で、ハミルトンは第1ラウンドに28本のホームランを放ち、当時のダービー史上最多の1ラウンドあたりのホームラン数を記録した、旧ヤンキースタジアムで開催された最後のオールスターゲームで打ったその28本の中にはニューヨークの観客を熱狂させた13本連続のホームランが含まれていた。

この年、ハミルトンは最終的にジャスティン・モーノー(ツインズ)に敗れ、このリストでも3位にとどまった。それでも、レンジャーズ入団1年目で32本のホームランを放ち、5年連続のオールスター出場を果たしたハミルトンが驚異的な復活を遂げたこの年のホームランダービーは今でも忘れがたいものとなっている。

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2. ジャンカルロ・スタントン(2016年)

Giancarlo Stanton

ジャンカルロ・スタントンがホームランダービーで優勝するのは時間の問題だった。2016年の大会では、3ラウンドすべてで最多ホームラン、合計61本という圧倒的な成績を残した。この記録は、2019年にヴラディミール・ゲレロJr.によって更新されるまで、ホームランダービーの最多ホームラン記録として残っていた。

スタントンはホームラン打者として知られていたが、そのシーズンは27本しか打てず、それまでも30本を打ったシーズンが3度あっただけだった。しかし、このホームランダービーが翌シーズンの前兆となり、マーリンズのスラッガーは2017年に59本塁打を放ち、MVPを受賞した。

1. ケン・グリフィーJr.(1993/1994/1998/1999年)

Ken Griffey Jr.

ホームランダービーの絶対王者であるグリフィーは、1994年、1998年、1999年の3回にわたってホームランダービーで優勝した唯一の選手だ。彼は1990年から2000年までに間に計8回の大会に出場した。

しかし、彼の最も象徴的な瞬間は彼が勝てなかった1993年の大会で訪れた。その年、グリフィーは460フィート(約140メートル)のホームランをボルティモアの倉庫にボールを打ち込んだ。

勝利した大会で言えば、フェンウェイパークでマーク・マグワイアを追い抜いた最後の勝利が、3つの勝利の中で最も素晴らしい勝利だったと思われる。

グリフィーは1993年から2000年までの7シーズン中6シーズンで40本以上のホームランを放ち、キャリア通算本塁打数は630本に達した。彼のベスト・シーズンは1997年で、自己最高の56本塁打を放ち、MVPを受賞した。

原文:13 greatest Home Run Derby performances in MLB history, ranked from Pete Alonso to Ken Griffey Jr.
翻訳・編集:石山修二(スポーティングニュース日本版編集部)


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石山修二 Shuji Ishiyama

スポーティングニュース日本版アシスタントエディター。生まれも育ちも東京。幼い頃、王貞治に魅せられたのがスポーツに興味を持ったきっかけ。大学在学時に交換留学でアメリカ生活を経験し、すっかりフットボールファンに。大学卒業後、アメリカンフットボール専門誌で企画立案・取材・執筆・撮影・編集・広告営業まで多方面に携わり、最終的には副編集長を務めた。98年長野五輪でボランティア参加。以降は、PR会社勤務・フリーランスとして外資系企業を中心に企業や団体のPR活動をサポートする一方で、現職を含めたライティングも継続中。学生時代の運動経験は弓道。現在は趣味のランニングで1シーズンに数度フルマラソンに出場し、サブ4達成。

Daniel Chavkin

Daniel Chavkin is a Digital Content Producer for The Sporting News. A 2018 graduate from the University of Maryland, he has previously written for Sports Illustrated, NBC Sports and NFLTradeRumors.com.