11月23日、中央競馬の秋のマイル王決定戦、第42回マイルチャンピオンシップ(G1)が開催される。
ここでは、昨今話題のAIチャットボットサービスを用いて今年のマイルチャンピオンシップの1着馬、2着馬、3着馬の予想を出力。今年のマイルチャンピオンシップはどの馬が勝ってもおかしくない強豪揃い。超豪華18頭が人間の頭を存分に悩ませそうなだけに、ここはAIが下すジャッジに注目必至だ!
Geminiが3連単ズバリ的中の日本ダービーAI予想の回顧記事はこちら!
AIに質問した内容
今回はOpen AI社の ChatGPT、X社の Grok(グロック)、Google社の Gemini(ジェミニ) を用いてマイルチャンピオンシップを予想。それぞれチャットボットには出走馬に関する情報を与えた上で、マイルチャンピオンシップの 1着から3着までの独自の予想 を 根拠を提示するとともに 出力するよう質問した。チャットボットに与えた情報の詳細は以下の通り。
- 枠順
- 血統
- 通算成績
- 前走成績
- 前走馬体重
- 鞍上
- 調教師
ChatGPT のマイルチャンピオンシップ予想
愛称である「チャッピー」が今年の流行語大賞にノミネートされた。もはや国民の友とも言えそうな大人気AIの今週の予想はこちら。
- 1着:ジャンタルマンタル
- 2着:ガイアフォース
- 3着:ソウルラッシュ
ChatGPTの本命は春のマイル王 ジャンタルマンタル。マイルチャンピオンシップと同距離のチャンピオンレースを既に制してきているという単純ながら信頼できるデータで、AIは信頼の1着予想とした。
対抗は ガイアフォース。安田記念では人気薄からジャンタルマンタルの2着と健闘しており、前走の富士ステークスではそのジャンタルマンタルを下して前哨戦勝ち。AIはCコース替わりの週のため1枠から4枠の馬に利があるとも踏んだようだ。
3着に滑り込む候補として押さえたいとAIが決めたのは ソウルラッシュ。前年の本レースの勝ち馬だが、前哨戦ではガイアフォース、ジャンタルマンタルに次ぐ3着という着順であったことからこの評価に落ち着いたとのこと。
その他の注目馬には秋の前哨戦G2を勝利しているオフトレイル、レーベンスティール、その他紐にアスコリピチェーノを挙げた。ChatGPTは以前から前哨戦での結果を重視する傾向にあり、今回もそれが強く表れた形となった。
Grokのマイルチャンピオンシップ予想
先週は他のAIサービスがレガレイラとパラディレーヌを馬券圏内に予想した中、Grokはレガレイラの1着予想のみに終わった。負けていられない今週の予想はこちら。
- 1着:アスコリピチェーノ
- 2着:ジャンタルマンタル
- 3着:ソウルラッシュ
Grokは アスコリピチェーノ を本命に推した。非常に安定した成績を残している馬で国内では100%連対を継続中、マイルG1を2勝していることからここでも信頼に至ったようだ。父ダイワメジャーは現役時にマイルチャンピオンシップを連覇しており、鞍上のルメールもグランアレグリアと共に本レースを連覇。戦績のみならず血統も鞍上もこの舞台で魅力的なことから本命の印を打ったようだ。
2着は ジャンタルマンタル の予想。アスコリピチェーノ同様こちらも国内での成績が非常に安定している馬で、前走富士ステークス組はマイルチャンピオンシップでの成績がいいとして評価を上げた。アスコリピチェーノより評価を下げた理由を聞いたところ、アスコリピチェーノは10戦6勝なのに対し本馬は9戦5勝で、複勝率もアスコリピチェーノの方が高いこと、そして外寄りの7枠15番に入ったことを評価を下げる根拠として述べた。
3着には ソウルラッシュ を予想。キャリア9勝、昨年の覇者というところで経験値を買ったようだ。血統的には父ルーラーシップで中距離色があるところであるものの、本馬自身はマイルでの実績豊富なことから適性が強いとの評価。1着2着予想の馬より通算勝率や連対率が低いこと、傾向的に7歳のベテランは不利であること、ジャンタルマンタルよりさらに外の枠に入ったことから評価は下げざるをえなかったようであるものの、粘り込みでの3着との展望であった。
Geminiのマイルチャンピオンシップ予想
先日3.0バージョンが公開されたGemini。さらに高まった機能で見事な的中を披露してもらいたい今週の予想はこちら。
- 1着:ジャンタルマンタル
- 2着:アスコリピチェーノ
- 3着:レーベンスティール
Geminiは京都芝1,600メートルコースへの適性、馬齢、ローテーション、騎手と枠順を重視するポイントとして挙げた。1着予想の ジャンタルマンタル は本番と相性のいい前走富士ステークス組というのが大きなポイントのようで、2着に敗れているもののお釣りを残しての敗戦である可能性が高いと踏んで評価を上げた模様。マイルチャンピオンシップが4歳〜5歳勢が強いという傾向にも合致しており、米国色の強い血統は瞬発力だけでなくスタミナや淀みないペースへの対応力を求められる京都コースにハマるとの見解。外枠が不安であるものの安定した先行力と鞍上川田の手綱捌きで問題はないとして本命に推した。
対抗の アスコリピチェーノ はロスなく運べる内めの枠を引いたのが絶好と評価。前走はフランスで6着に敗れたものの日本の馬場に戻るのはプラス材料とし、遠征明け一発目でもノーザンファーム系クラブの所有馬であることから外厩の調整力で初戦から動けると想定。父ダイワメジャーは種牡馬としても2022年の勝ち馬セリフォスを輩出していること、牝馬で牡馬より軽い斤量であること、名手ルメールがマイルG1の勝ち方を熟知していることなどジャンタルマンタルにも引けを取らない根拠を挙げたが、2着予想とした理由を聞いてみたところジャンタルマンタルはマイルチャンピオンシップと相性のいい富士ステークス組であること、後方から決め手を活かすアスコリピチェーノより先行力のあるジャンタルマンタルの方がコースに適性があるからと答えた。
3着に挙げたのは前2頭よりは少し人気が下がる想定の レーベンスティール。本質は中距離馬であることからマイルのスペシャリストより評価は落ちるものの、スタミナの問われる京都芝マイルではその特性が活きるとジャッジ。前走毎日王冠を勝利し勢いのある馬で、鞍上のレーンも3年前にこのレースを制していることから、馬券圏内への好走は可能と予想したようだ。
その他の注目馬にはガイアフォース、ソウルラッシュ、ウインマーベルを挙げたが、3頭はどれも6歳以上の年長馬で、ガイアフォースは前走の反動、ソウルラッシュは極端な外枠、ウインマーベルは距離適性を不安視して評価を下げた模様。馬券では紐にオフトレイルを加えることを推奨した。
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各AIの予想の考察
今回は3つのAIの予想がかなりバラける結果となった。その中でもChatGPTとGeminiの信頼を掴んだのが ジャンタルマンタル。Grokも対抗に推した本馬は前走馬体を増やしていたことからも使っての上積みが見込まれ、本番ではしっかりと勝ち切る姿が想像できる。
注目したいのはGeminiの予想。最新モデルが公開されていたことから期待はしていたが、想像を遥かに上回る説得力のある根拠を出力していた。レーベンスティール は今回取捨の難しい一頭であるが、Geminiは距離の不適正が単にマイナスだけでなくプラスにも働くと予想。レース直前になって人気していないようなら思い切って買ってみても悪くないかもしれない。
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