12月21日、中央競馬の2歳王者決定戦、第77回朝日杯フューチュリティステークス(G1)が開催される。
ここでは、昨今話題のAIチャットボットサービスを用いて今年の朝日杯FSの1着馬、2着馬、3着馬の予想を出力。今年の朝日杯はリアライズシリウス、アドマイヤクワッズ、カヴァレリッツォ、エコロアルバ、ダイヤモンドノットら素質馬が集結。人気が『5強』に集中しているだけに、伏兵たちの存在も気になるところ。AIが導く結論やいかに!
Geminiが3連単ズバリ的中の日本ダービーAI予想の回顧記事はこちら!
AIに質問した内容
今回はOpen AI社の ChatGPT、X社の Grok(グロック)、Google社の Gemini(ジェミニ) を用いて朝日杯FSを予想。それぞれチャットボットには出走馬に関する情報を与えた上で、朝日杯FSの 1着から3着までの独自の予想 を 根拠を提示するとともに 出力するよう質問した。チャットボットに与えた情報の詳細は以下の通り。
- 枠順
- 血統
- 通算成績
- 前走成績
- 前走馬体重
- 鞍上
- 調教師
また、今回の検証では3つのAIが前述のリアライズシリウス、アドマイヤクワッズ、カヴァレリッツォ、エコロアルバ、ダイヤモンドノットの5頭のうちの3頭で予想を固めてくる確率が高いとみたため、追加で この5頭以外の注目の穴馬 も推奨するようプロンプトで指示を行った。
ChatGPT の朝日杯FS予想
先週の 阪神JF では4番人気ギャラボーグを3着に予想(結果は2着)したものの、予想は振るわずだったChatGPT。秋G1では惜しい予想を見せているだけに、年末に大当たりを見せてほしい今週の予想はこちら。
- 1着:ダイヤモンドノット
- 2着:アドマイヤクワッズ
- 3着:カヴァレリッツォ
ChatGPTが本命の印を託したのは ダイヤモンドノット。外回りコースを使用する阪神マイルの条件では道中溜めつつ直線で瞬発力と持続力を活かせる馬が上位争いをすると解説したChatGPTは、本馬が前走勝利した京王杯2歳Sの内容を高評価。後続には3馬身差をつける完勝で、先行しつつ直線でも後続を封じ込めるだけの脚を使った内容から、前からでも後ろからでもポジションは選ばない柔軟性があるとジャッジ。やや外めの枠に入ったことは不安視したものの、世代屈指の能力と名手ルメールへの信頼で本命評価となった。
対抗は アドマイヤクワッズ。前走デイリー杯2歳Sは上がり最速の脚を使って勝利し、なんとレコード更新のオマケつき。こちらも重賞実績があることから高評価となったようだ。枠がダイヤモンドノットよりも外な分この着順の予想に落ち着いたようだが、ChatGPTは「実績と時計から2〜3着は堅い」との信頼を示した。
3着は カヴァレリッツォ の予想。前走はデイリー杯2歳Sでアドマイヤクワッズのアタマ差2着。勝ち馬より前の位置から上がり2位の脚を使って好勝負を演じており、鞍上C.デムーロの存在も心強いとした。重賞での1着がある本命、対抗よりは低い評価となったようだが、この舞台への適性は高いと判断した模様だ。
対照的に評価を下げたのがエコロアルバ、リアライズシリウスの2頭。2頭とも能力の高さは認めつつ、後方からの脚質のため展開によっては差し届くかどうかが疑問として馬券圏内の予想から外したようだ。
穴馬として挙げたのはコルテオソレイユ、スペルーチェ、ホワイトオーキッドの3頭。コルテオソレイユはここまで5戦のキャリア全てで馬券圏内かつ阪神マイルでの勝利あり、スペルーチェは2歳女王レーヴディソールの産駒かつ速い上がりを使えること、ホワイトオーキッドは未知数な部分が大きいながら阪神マイルでの勝利経験と牝馬の軽斤量を評価しての推奨となった。
Grokの朝日杯FS予想
先週は堅い狙いをする傾向にあるAIらしからぬ大胆な予想を披露したGrok。順番はバラバラだったものの、1着にギャラボーグ(結果は2着)、3着にスターアニス(結果は1着)を予想し、悪くはない結果となった。「悪くはない」に止まらない、パーフェクトなビタ当てを期待したい今週の予想はこちら。
- 1着:アドマイヤクワッズ
- 2着:ダイヤモンドノット
- 3着:エコロアルバ
Grokの本命は アドマイヤクワッズ。Grokは前走からマイルの距離を使っていること、前走重賞勝利していることを評価ポイントとし、両方に当てはまるアドマイヤクワッズを1着に予想した。ディープインパクト系種牡馬のリアルスティールもこの舞台に合うと評し、友道康夫厩舎の阪神マイルでの良績にも注目したようだ。
2着予想は ダイヤモンドノット。前走は1,400メートルの重賞で今回距離延長となるが、ブリックスアンドモルタル産駒は阪神マイルで高い勝率を誇っていることにGrokは注目。距離は血統と騎手の腕でカバーできると踏んだ。
三番手評価は エコロアルバ。アドマイヤクワッズ同様前走マイル重賞を勝っての参戦となるが、AIはアドマイヤクワッズとダイヤモンドノットがG2を勝ってここに向かうのに対し、エコロアルバはG3を勝利しての参戦となることを減点ポイントとしたようだ。また、血統や鞍上の成績からも、馬券圏内への好走こそ見込めど上位2頭には劣るとのジャッジであった。
Grokが推奨する穴馬はレッドリガーレ、ホワイトオーキッドの2頭。前者は1戦1勝馬ながら父がマイルを得意とするモーリスで、母父もGrokが評価材料とするディープインパクト。後者は牝馬の軽斤量で、父はディープインパクト系のキズナ、管理する名門の藤原英昭厩舎もポジティブ要素とした。
Geminiの朝日杯FS予想
先週は全くダメのGemini。しかし今回は切り札として「Gemini 3 思考モード」よりさらに深い思考を行う「Gemini 3 Pro」を採用。馬券師顔負けの『プロ』な展望に期待の今週の予想はこちら。
- 1着:アドマイヤクワッズ
- 2着:カヴァレリッツォ
- 3着:エコロアルバ
Geminiは アドマイヤクワッズ を本命評価。前走デイリー杯2歳Sを制した2戦2勝の重賞ウィナーで、底を見せていない点を評価。父リアルスティールは現役時にドバイターフを勝利したマイル〜中距離がレンジと言える種牡馬で、前走馬体重478kgも軽すぎず重すぎない、マイルG1に臨む2歳馬としては理想的なサイズ感と評した。
2着予想は前走そのアドマイヤクワッズの僅差2着であった カヴァレリッツォ。Geminiが注目したのはC.デムーロの2歳重賞での良績で、短期免許騎手として日本で限られた期間のみ騎乗をするジョッキーながら2歳G1の阪神JF、ホープフルステークスの勝利歴があり、コンビを組む鞍上の2歳戦への強さも好材料としたようだ。
3着は エコロアルバ の予想。Geminiはデイリー杯2歳Sを最も朝日杯と親和性の高い前哨戦とジャッジしたため、アドマイヤクワッズとカヴァレリッツォがそのまま上位評価となった模様のものの、東京のマイル重賞を制して臨むこちらも評価。サウジアラビアロイヤルカップは過去にサリオス、ドルチェモア、グランアレグリアなど、この舞台で活躍した輩出しているレースで、本馬もその傾向に続く可能性が高いとジャッジ。父はFrankel産駒の二刀流モズアスコットで、血統のイメージからタフな馬場ならとの見解であった。
その他人気が想定されるダイヤモンドノットとリアライズシリウスに関して、前者は距離延長が不安、後者は4ヶ月の間隔が空き、大型馬が休み明けすぐに動けるかを疑問視した。
穴の推奨馬はコルテオソレイユとレッドリガーレ。前者は鞍上が名手川田かつ安定感のある戦績、後者は1戦1勝馬であることがデータ不足ながら逆に未知の魅力があるとし、モーリス産駒のマイル適性に期待した。
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各AIの予想の考察
3つのAIはやはり上位人気馬から3頭をピックする形となった。選んだ馬や着順はバラけた中で、3つのAI全てが馬券圏内への好走を予想したのが アドマイヤクワッズ。前走の重賞でのレコード勝ちが大きなポジティブ要素となったか、人工知能からの信頼も買った形だ。
気になったのは リアライズシリウス の評価。当日1番人気もしくは2番人気を背負うことが予想される有力馬だが、ChatGPTもGrokもGeminiも馬券圏内に予想せず、むしろ評価を落とす理由を出力してきたのは意外だった。実績のある馬、高い能力を証明している馬が分かりやすいメンバー構成の今年の朝日杯なだけに、買い目を絞るための取捨選択に迷った場合はAIの意見を取り入れるのも一つの手段かもしれない。
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