秋の砂の王者決定戦――今年の主役は、急速に存在感を強める3歳勢だ。
見どころ
ルクソールカフェは中央左回りダート3戦3勝の完全ぶり。左回りの中京ダートは再び“鬼門ならぬ庭”と言える舞台で、鞍上F.ジェルーの手綱も心強い。今年のドバイWCでヒットショーを9番人気で勝たせた名手が、ここでも勝負に徹した騎乗を見せる。
同じ3歳のナルカミもジャパンダートクラシックを圧勝し、父サンダースノー譲りの二刀流的資質を証明。大型馬ながら回転の速いフォームでスピードと持続力を兼備し、中京1800mはむしろ歓迎の舞台だろう。
4歳勢からはラムジェット。昨年の東京ダービー以来未勝利だが、相手はフォーエバーヤングらダートの猛者ばかりだった中での内容。中京ダート2戦2勝の舞台適性が光り、人気薄なら妙味は大きい。
古豪の軸ならウィルソンテソーロ。2年連続2着は偶然ではなく能力の裏打ち。勝ち切れない宿命を抱えながら、終盤の直線で必ず脚を伸ばし“馬券内”を確保する信頼性は誰もが知るところだ。
そして最大の上がり馬ダブルハートボンド。重賞初挑戦だった前走みやこSを制した勢いは本物。ただし今回は相手レベルが一段階上がる。潜在能力は高いが、真価の試金石になる。
予想
今年のチャンピオンズCは世代交代の象徴となる可能性が濃い。左回りで見せるルクソールカフェのフットワークは3歳離れした完成度で、並の古馬では太刀打ちできない余力がある。ジェルーの積極策がはまれば、自身のリズムで完結する“横綱相撲”が描けるはずだ。
対抗勢力の筆頭はナルカミ。3歳の枠を超えた体力とスピードが同居し、短い直線で先に抜け出す絵がある。
ウィルソンテソーロは勝ち切れるかは別にして、最終局面で確実に馬券圏へ絡む脚を持つ。
ラムジェットは舞台替わりで一変の余地。4枠を引いたのも理想的で、揉まれず伸びてくるなら怖い存在だ。
ダブルハートボンドはまだ未完成の分だけ評価を一枚下げるが、前走がフロックでないなら馬券圏に割って入れる底力も秘めている。
買い目
●3連単：1着固定
◎ ルクソールカフェ（16） → 相手4頭へ総流し
1着：16 ルクソールカフェ
2・3着：
・ラムジェット（7）
・ウィルソンテソーロ（8）
・ダブルハートボンド（2）
・ナルカミ（12）
“新王者誕生”の構図を明確化しつつ、世代間の力関係を測る買い方。ルクソールカフェの 左回り無敗ローテ×ジェルーの盤石性に賭け、相手は各馬の舞台適性と近走質を重視した構成とした。
チャンピオンズカップ2025概要
- レース名（グレード）：第26回チャンピオンズカップ（G1）
- 開催日：日本時間2025年12月7日（日）
- 発走時刻：15時40分
- 競馬場：中京競馬場（愛知県豊明市）
- 距離：ダート1800m
- 条件：3歳以上 オープン（国際）（指定） 定量
チャンピオンズカップ2025の出走馬と枠順
枠・馬番／馬名／性齢／負担重量／騎手／厩舎
- 1枠1番／ウィリアムバローズ／牡7／58.0／岩田望来／上村洋行（栗東）
- 1枠2番／ダブルハートボンド／牝4／56.0／坂井瑠星／大久保龍志（栗東）
- 2枠3番／メイショウハリオ／牡8／58.0／武豊／岡田稲男（栗東）
- 2枠4番／セラフィックコール／牡5／58.0／西村淳也／寺島良（栗東）
- 3枠5番／地ヘリオス／せん9／58.0／原優介／千葉幸喜（水沢）
- 3枠6番／ハギノアレグリアス／牡8／58.0／岩田康誠／四位洋文（栗東）
- 4枠7番／ラムジェット／牡4／58.0／三浦皇成／佐々木晶三（栗東）
- 4枠8番／ウィルソンテソーロ／牡6／58.0／川田将雅／高木登（美浦）
- 5枠9番／アウトレンジ／牡5／58.0／松山弘平／大久保龍志（栗東）
- 5枠10番／テンカジョウ／牝4／56.0／国分優作／岡田稲男（栗東）
- 6枠11番／シックスペンス／牡4／58.0／C.ルメール／国枝栄（美浦）
- 6枠12番／ナルカミ／牡3／57.0／戸崎圭太／田中博康（美浦）
- 7枠13番／サンライズジパング／牡4／58.0／池添謙一／前川恭子（栗東）
- 7枠14番／ペプチドナイル／牡7／58.0／藤岡佑介／武英智（栗東）
- 8枠15番／ペリエール／牡5／58.0／佐々木大輔／黒岩陽一（美浦）
- 8枠16番／ルクソールカフェ／牡3／57.0／F.ジェルー／堀宣行（美浦）
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