ハジャー、2026年レッドブルシート有力候補として注目

浄見耕志 Koushi Kiyomi

Emily Nicole

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レーシング・ブルズのアイザック・ハジャーが、オランダGPで自身初の表彰台を手にした。

ルーキーのハジャーは、予選で鮮烈な走りを見せ、キャリア最高位となる4番手から日曜日のレースをスタート。

決勝ではシャルル・ルクレール(フェラーリ)を抑えて粘り強く走り続けた。そして、ランド・ノリス(マクラーレン)がオイル漏れで無念のリタイアとなり、ハジャーは3位に上がる形で歓喜のチェッカーフラッグを受けた。

フランスとアルジェリアにルーツを持つハジャーは、レース後に「まるで夢のようだ」と表彰台の喜びを語り、上位で走り続けられたことは自分でも予想外だったと振り返った。

ハジャーはレース後、喜びを次のように語った。

「週末を通してマシンはまるでレールの上を走っているように安定していたし、自分でも本当に満足している。持てる力を最大限に引き出して、ミスなく走り切り、表彰台を手にすることができた。チームのみんなのために、本当にうれしく思うよ」

20歳のハジャーはシーズンを通して安定した走りを見せており、レッドブルのセカンドシート候補に挙がっている。

オランダGP後、ハジャーはドライバーズランキング10位に浮上。37ポイントを獲得している。

一方、シーズン序盤にはチームメイトのリアム・ローソンが2戦でレッドブルのマシンをドライブしたが、成績不振で角田裕毅と交代となった。角田もここまで苦戦が続き、獲得ポイントは12、ランキングは19位。入賞は4回で、いずれも9位か10位にとどまっている。

シーズン開幕時点では注目度の低かったハジャーだが、レースを重ねるごとに存在感を増し、ファンの心をつかんでいる。

レース後のインタビューにて、スカイスポーツのクレイグ・スレーター氏はハジャーに、レッドブル昇格の準備はできているかと質問した。ハジャーは自信を持って、どんな状況にも対応できると答えた。

しかし、ドライバーに厳しいチームとして知られるレッドブルは、結果が出せなかったドライバーを容赦なく交代させてきたことでも知られている。実際、今シーズン序盤にもドライバー交代が行われている。

ハジャーをすぐにレッドブルへ昇格させず、もう少し経験を積ませたうえで起用するという選択肢も考えられる。

ここまでルーキーイヤーとして印象的なシーズンを送っているが、早すぎる昇格は将来有望なドライバーの成長を損ねかねない。

原文:Could Isack Hadjar be in line for the second Red Bull seat?
翻訳・編集:浄見耕志(スポーティングニュース日本版)

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浄見耕志 Koushi Kiyomi

スポーティングニュース日本版アシスタントエディター。東京生まれ・東京育ち。スポーツとの出会いは、幼少期に夢中で観戦した大相撲。以来、欧州サッカーやF1を中心に幅広く観戦し、競技そのものだけでなく、その背景や文化にも強い関心を持つ。映画や音楽をはじめカルチャー全般を日常的に吸収し、雑誌文化にも親しんでいる。

Emily Nicole

Emily Nicole is a freelance contributor for The Sporting News. Emily is a sports journalist, with a passion for motorsport with professional experience across print, broadcast and social media. Emily holds a Journalism Bachelor’s Degree and a Media & Communications Master’s Degree, both from City, University of London. You can follow more of Emily's work on The F1 Rundown on TikTok (https://www.tiktok.com/@thef1rundown).