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【最新版】TSNパウンド・フォー・パウンド トップ12

神宮泰暁 Yasuaki Shingu

石山修二 Shuji Ishiyama

SN Global Boxing Panel

【最新版】TSNパウンド・フォー・パウンド トップ12 image

各階級にエリートファイターが存在する今のボクシング界にあって、パウンド・フォー・パウンド(PFP)ランキングへの関心は高まっている。ここでは、本誌スポーティングニュース(TSN)のグローバルボクシングパネルが選出するPFPトップファイター12人を紹介する。【2025年7月7日付版】


⬛ウシクがフューリーに勝利でPFP王者の座を盤石に

ドミトリー・ビボルは2月22日、アルトゥール・ベテルビエフを相手に圧倒的な逆転勝利を収め、判定で無敗のライトヘビー級のアンディスピューテッド・チャンピオンに輝いた。

この勝利により、ビボルは2025年年初のランキングで最も順位を上げた選手となった。

34歳のビボルは現在、過去に勝利を収めたサウル『カネロ』アルバレス、そしてベテルビエフ両選手を凌駕するランキング4位に位置している。

タイソン・フューリーをユナニマス・デシジョンで下して統一ヘビー級王座を奪還したオレクサンドル・ウシクは、昨年12月以来、PFPで世界最高のファイターとしての地位を確固たるものにしている。7月にはデュボアとの4団体統一戦が予定されており、ここを制すればさらに盤石なものとなる。

続くのは井上尚弥、そしてカネロとのスーパーファイトが噂されるテレンス・クロフォード と言うトップ3の顔ぶれは変わらない。

ビボルが噂されるベテルビエフとのトリロジーで勝利を収めることができれば、この3人の牙城に迫る強力な根拠となるだろう。

ジャーボンテイ・デービスは9位にとどまったが、ラモン・ローチJr.戦での幸運かつ物議を醸した多数決の引き分けの後では、ランキングに残れただけでも幸運と言える。『タンク』が引き続きランキング内の座を維持するには、ローチとの再戦で結果を残すしかない。

デービスに続くのは、シャクール・スティーブンソンと中谷潤人。中谷は先日の西田凌佑との王座統一戦で勝利を収めた結果はこの後、どう評価されるか注目されるところだ。

ここでは、スポーティングニュース(The Sporting News=TSN)が選出する現在のPFPランキングのトップ12を紹介する。本誌ボクシンググローバルパネル(編集者・ライター)による評価・選定となる。

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⬛TSN選出パウンド・フォー・パウンド ランキング 

順位選手名戦績前回からの変動
(2025/6/1付)
1オレクサンドル・ウシク23-0 (14 KOs)-
2井上尚弥30-0 (27 KOs)-
3テレンス・クロフォード41-0 (31 KOs)-
4ディミトリー・ビボル24-1 (12 KOs)-
5カネロ・アルバレス63-2-2 (49 KOs)-
6アルトゥール・ベテルビエフ21-1 (20 KOs)-
7ジェシー・ロドリゲス21-0 (14 KOs)-
8テオフィモ・ロペス22-1 (13 KOs)-
9ジャーボンテイ・デービス30-0 (28 KOs)-
10シャクール・スティーブンソン23-0 (11 KOs)-
11中谷潤人31-0 (24 KOs)-
12デビッド・ベナビデス30-0 (24 KOs)-


⬛最新PFPトップ・ファイター:オレクサンドル・ウシク

タイソン・フューリー(英国)からもぎ取った勝利で、ウシクはそのボクシングキャリアを完成させたと言えるだろう。

2012年のロンドン五輪で(ヘビー級)金メダルに輝いた俊敏かつ頭脳明晰なサウスポーは、プロの世界でも成功を積み重ね、PFPのスーパースターとして理想型を築き上げてきた。

現在37歳、クルーザー級時代にイベンダー・ホリフィールド(アメリカ)以来30年ぶりとなるアンディスピューテッド・チャンピオンとなったウシクは、ヘビー級でも史上初となる4団体統一の偉業を成し遂げた。フューリー戦では身長で約15cm、リーチで約18cm、現在のヘビー級ではサイズ的に大きなハンディキャップを抱えながらも、ウシクは自らがヘビー級の真の王者であることを証明してみせた。

ウシクのキャリアを象徴する勝利としては、フューリー戦(初戦)のほか、マイリス・ブリエディス(ラトビア)、ムラト・ガシエフ(ロシア)、アンソニー・ジョシュア(イギリス)、そしてタイソン・フューリーといった対戦相手が挙げられる。

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※この記事はスポーティングニュース国際版の記事を翻訳し、日本向けに一部編集を加えたものとなります。翻訳・編集: 石山修二、神宮泰暁(スポーティングニュース日本版)

神宮泰暁 Yasuaki Shingu

日本編集部所属。ボクシング・格闘技担当編集者。

石山修二 Shuji Ishiyama

スポーティングニュース日本版アシスタントエディター。生まれも育ちも東京。幼い頃、王貞治に魅せられたのがスポーツに興味を持ったきっかけ。大学在学時に交換留学でアメリカ生活を経験し、すっかりフットボールファンに。大学卒業後、アメリカンフットボール専門誌で企画立案・取材・執筆・撮影・編集・広告営業まで多方面に携わり、最終的には副編集長を務めた。98年長野五輪でボランティア参加。以降は、PR会社勤務・フリーランスとして外資系企業を中心に企業や団体のPR活動をサポートする一方で、現職を含めたライティングも継続中。学生時代の運動経験は弓道。現在は趣味のランニングで1シーズンに数度フルマラソンに出場し、サブ4達成。

SN Global Boxing Panel

The Sporting News Global Boxing Panel is comprised of internal and external boxing experts spanning four continents who intimately cover global and local boxing.