「河村(勇輝)の時みたいにBリーグが煽らなかったので……」 千葉ジェッツの富樫勇樹が日本代表のチームメイトとのマッチアップに言及

牧野豊 Yutaka Makino

「河村(勇輝)の時みたいにBリーグが煽らなかったので……」 千葉ジェッツの富樫勇樹が日本代表のチームメイトとのマッチアップに言及 image

©︎Yutaka Makino

名古屋との第2戦で15得点をマークした千葉J・富樫勇樹

12月7日(日)、東西の地区上位決戦として注目を集めた千葉ジェッツ対名古屋ダイヤモンドドルフィンズのB1第12節GAME2がららアリーナ東京ベイで行われ、千葉Jが試合残り時間4.5秒でDJホグの2本のフリースローで逆転し87対86で勝利。前日のGAME1で名古屋Dに73対75と惜敗した雪辱を果たし、バイウィーク明けの2連戦を1勝1敗のイーブンとした。

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この2連戦で先発ポイントガードとして対峙したのが、千葉Jの富樫勇樹と名古屋Dの齋藤拓実だ。11月28日と12月1日に行われたFIBAワールドカップ2027アジア予選Window1・チャイニーズタイペイ戦では共に日本代表としてプレーしたチームメート。代表戦を終えてから1週間も経たないうちにBリーグで対戦することについて、「やりにくさはなかったか?」と問われた富樫は、「そんなことはないですね」と前置きしつつ、「河村勇輝(日本代表戦後に対戦した)のときのように、リーグがあまり煽らなかったので、やりにくさはありませんでした」と会見場を和ませてから、自身のプレーを振り返った。

FG試投数減少の自己分析は?

この日の富樫は、試合序盤から積極的に攻め込み、フィールドゴール(FG)12本中5本成功(3ポイント3本)で15得点を記録し、勝利に大きく貢献した。一方、前日のGAME1ではFG試投数がわずか6本(1本成功で3得点)にとどまっていた。これについて富樫は、近年の千葉Jのチーム編成を引き合いに出しながら、自身の役割に変化が生じていると説明する。

「Bリーグが始まって最初の8年ぐらい(2023-24シーズンまで)、負けた試合でアテンプト(FG試投数)が10本以下だったことは、ほとんどなかったと思います。チームがうまく回っているときは自分の試投数が少ない試合もありましたが、そうでないときは、以前はもっとアグレッシブにいっていた気がします。

昨シーズンはフィールドゴールアテンプトが(キャリアの中で)一番低くて(レギュラーシーズン1試合平均10.8本)、今シーズンはそれよりさらに下回っているので(20試合終了時点で平均9.3本)、チームを助ける意味でも、(GAME1の結果を受けて)自分がやらなきゃ、自分で打開しなきゃという思いを、今日の試合前から持っていました」

千葉Jは昨シーズン、渡邊雄太やDJホグの大型オールラウンダーを獲得。富樫やジョン・ムーニー以外にも強力な得点源となる選手がそろい、新指揮官となったトレヴァー・グリーソンHCが採用したフレックスオフェンス(オフボールスクリーンを多用しながら、特定の選手に頼ることなく、シュート機会を作り出す攻撃)では、富樫を起点とする攻撃が以前より減り、ボール保持回数も確実に少なくなっていた。

もちろん相手チームから富樫へのプレッシャーが年々強まっている要因もあるが、基本的にはチームの戦力バランスによるものであり、自身のアテンプトの減少を「悪いことだとは思っていない」と富樫は分析する。ただ、その中で、知らぬ間にチームメイトに任せる意識が強くなっていたという。

「(渡邊)雄太も入ってきて、昨季から自分がすべてをやらなきゃいけないわけではありません。でも、他の選手に任せる気持ちが強すぎた場面があったり、そうした気持ちが長く続いてしまっていた試合が多くなっていたと感じています。これからも試合は続いていきますし、よりアグレッシブに攻めていければと思います」

千葉Jはこの勝利で連敗を「3」で止め、通算16勝4敗で東地区2位(宇都宮ブレックスと同勝率も現時点での直接対決が1勝2敗のため)。次戦は12月10日(水)、川崎ブレイブサンダースとホームで対戦する。

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Staff Writer