10月12日、千葉ジェッツは仙台89ersを迎えてのららアリーナ東京ベイでのホーム開幕シリーズ第2戦に80対67と勝利。千葉JにとってはBリーグが開幕した2016年以降、チーム史上初の開幕4連勝を飾った。
Bリーグで初めてのフルシーズンを迎えている19歳のポイントガード、瀬川琉久はベンチスタートでフィールドゴール6本中3本を成功させ計6得点。「得点としては少なかったんですけど、自分の持ち味であるジャンプショットを確率よく決められたのでよかった」と振り返る一方で、ビハインドを強いられる展開が多いなか、今シーズン最少の10分48秒の出場にとどまったことに反省と悔しさを表した(開幕からの3試合は1試合平均プレータイム19分45秒)。
「もう少しプレータイムを勝ち取れるようにしなきゃいけないと思います。試合に出て学ぶことの方が多いと思うので、しっかりとコーチからの信頼を得られるよう、頑張りたいと思います」
信頼を得るために必要と感じているのはこの試合、アシストがゼロだったように、ガードとしての脅威を相手ディフェンスにかけることだ。
「もう少し自分がプレッシャーをかけられるようにしていきたいです。何て言うか、(現状では)周りの選手に(普通に)パスを出してしまっているところでは、もう少しズレを作ってから(相手を自分に引き付け味方に対するマークを緩くする)アシストをしなければというか。得点を取ることも重要だと思うんですけど、ディフェンスを引き寄せる力が自分には足りていないので、そういうところから意識したい。自分を起点にもっと(チームが)点を取れるように、流れを変えられるようなカードになりたいと思います」
千葉Jのトレヴァー・グリーソンヘッドコーチ(HC)は瀬川のプレータイムがこの試合で限られたことについて、ガードとしての課題を挙げながら説明する。
「今日はボールの動きが少し詰まった(保持しすぎた)なかで、ハラ(原修太)がガードとしてプレーしている時の方がチームとしてボールがよく回ったので、そうなりました。リクは高校の時に中心選手であった影響もあり、プロにおいてチームメイトの機会を見出すことにまだ慣れていない面があります。例えばDJ(ホグ)やユウタ(渡邊雄太)と一緒にコートに立った時などチームとしての動きをいかに実践していくのか学んでいく必要があります」
まだまだ成長過程の瀬川だが、課題に謙虚に向き合いながら、どんな逆境でも自信を失うことがない。その内面的な強さが、年齢や経験に関係なく、プロ選手としての高い意識につながっている印象を受ける。
次節は10月15日(水)、アウェーでの王者・宇都宮ブレックス戦だ。昨季は自身プロ初の先発出場となったホームでのレギュラーシーズンでは(4月16日)、チームの勝利に貢献したものの、アウェーでのCSセミファイナルではフィジカルなディフェンスに圧倒された。特に雌雄を決する第3戦ではベテラン遠藤祐亮らにボール運びもままならず、チームも敗退した。
「CSでは何もさせてもらってなかったことを教訓に(オフには)いろいろと取り組んできました。レギュラーシーズンとCSは強度が違うと思うんですけど、一つリベンジといいますか、あのコートで、あの環境の中でしっかり自分のパフォーマンスを出せるように準備していきたいと思います」
レギュラーシーズンの1ゲームという冷静な捉え方も忘れていないが、自身の成長と昨季の悔しさを晴らす「何か」は見せるつもりだ。
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